じじぃの「生活習慣病・腎臓・人間はリンなしには生きられない?不老不死の研究」

現代の食生活は「リンの摂り過ぎ」で腎臓に悪い?なぜリン排泄が老化に関わるのか(前編)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4SLCco_kK8A

尿を作り出すしくみ


間質性腎炎とは

済生会
腎臓は血液をろ過し尿を作り出す臓器です。
腎臓に集められた全身の血液は、糸球体(毛細血管の塊)で老廃物がろ過されます。この過程でできた原尿(尿のもと)のうち身体に必要な物質(水分や栄養素など)は尿細管で体内に吸収され、残りの不要分は尿として尿管を通って体外へ排出されます。
腎臓内の糸球体や尿細管をとりまく組織を間質と呼び、この部分に炎症が起こることで腎機能低下をきたす病気を間質性腎炎といいます。間質だけでなく尿細管にも炎症が起こっていることが多く、尿細管間質性腎炎とも呼ばれています。
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/interstitial_nephritis/

『不老不死の研究』

堀江貴文・予防医療普及協会/著 幻冬舎 2022年発行

第3章 生活習慣病「糖尿病」「腎臓病」なき世界 より

1300万人を苦しめる「腎臓病」

慢性腎臓病は8人に1人の国民病

人口1億2600万人の日本で、腎臓病患者が現在何人いるかご存知だろうか。なんと慢性腎臓病の推定患者数は2005年の集計で1330万人にのぼり、成人人口の約8人に1人に達する。また、高齢化に伴い、2015年には1480万人となり、今後も増加が予想される。もはや「腎臓病は国民病」と断言してさしつかえないだろう。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるとおり、内部で障害が起きていても自覚症状が現れにくい。と同時に、肝臓はタンパク質の合成工場のように機能し、壊れた部分の再生機能をもつ素晴らしい臓器でもある。

腎臓と「リン」の蜜月

ラボで偶然誕生した「生まれつきおじいちゃんのマウス」

自治医科大学の分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部・黒尾誠教授は、かつてマウスの遺伝子操作の実験中、老化が加速する突然変異マウスをまったく偶然に誕生させてしまった。実験中に、どうも誤って遺伝子の一部を壊してしまったらしい。

  「このマウスには、ほかのマウスにはないたくさんの症状が出ました。ケガ薄い。背中が曲がっている。サルコペニア(加齢性筋萎縮症)の症状があり、若いのに老人のように筋力が弱い。オスもメスも、ともに不妊症状があります。動脈硬化、心肥大、骨粗鬆症の症状もありました。耳が遠いようで、認知症の症状も見られます。生まれつきとても弱弱しく、早く死んでしまうマウスがラボで偶然生まれました」 (黒尾教授)

黒尾教授は「この突然変異マウスは、何らかの理由で老化が加速しているのかもしれない。老化抑制遺伝子をたまたま壊してしまったため、このマウスの老化が加速したのではないか」という仮説を立てた。

  「6年がかりで、私が壊してしまった遺伝子をようやく同定することができました。この臣遺伝子にはクロトー(Klotho)という名前をつけています。クロトーとは、ギリシャ神話で生命の糸を操る3人の女神のうち、生命の糸を紡ぐ女神の名前です」 (黒尾教授)

リンなしには生きられない人間

さて、クロトー遺伝子(老化抑制遺伝子)は具体的にどんな作用をする遺伝子なのだろうか。10年近くかけて、クロトー遺伝子がリンのハンドリングに重要な役割を果たしていることがわかってきた。
リン(P)とは、生命に必須の6大元素(水素・炭素・窒素・酸素・硫黄・リン)の1つだ。

  「リンは骨の成分であり、細胞膜の成分でもあり、DNAにもたくさんリンが入っています。細胞のエネルギー通貨であるATP(Adenosine tri-phosphate=アデノシン三リン酸)にも、リンが含まれています。リンなしには生物は生存できません」 (黒尾教授)

筋肉の収縮や脳内の神経伝達など、生命活動に必要なエネルギーとしてATPは消費される。そのため「エネルギー通貨」(energy coin)と呼ばれる。リンとは、人間社会で言うところの通貨に譬(たと)えられるほど重要な物質なのだ。
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  「リンをたくさん摂取しすぎると、腎臓は傷ついてダメージを受けます。尿中のリン濃度が上がると、尿中にリン酸カルシウムの結晶を出現して、尿細管を傷つけるのです。尿細管が傷つくとネフロン(尿を作るために機能する糸球体と尿細管の組み合わせ)が機能しなくなります。機能しないネフロンが増えると、残ったネフロンはさらに高濃度のリンにさらされて機能しなくなる、という悪循環が起こり始めて腎臓の老化が進みます」 (黒尾教授)

この章ですでに触れたとおり、1つの腎臓がもつネフロンは100万個しかないうえに、加齢にしたがってネフロンの数はどんどん減っていく。自然老化現象の一環として起きるネフロン数の減少と、糖尿病や高血圧といった生活習慣病がコンボすると最悪だ。下手をするとCKD(Chronic Kidney Disease=慢性腎臓病)、さらに腎不全に陥る。
CKD状態の日本人が、成人8人につき1人に達するというから足がガクガク震える。

  「慢性腎臓病あるいは腎不全に対して使われている医療費は、全医療費の2割を占めます。医療経済的にも非常に大きな問題です」 (黒尾教授)

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どうでもいい、じじぃの日記。
リンは、生命に必須の6大元素のなかの1つなのだそうだ。
リンは、人体に必要なミネラルの一種で骨や歯を形成し、体内のさまざまな細胞に存在する。

リンに気をつけろ

リンを取りすぎると、尿を作るための糸球体と尿細管の組み合わせに不具合が生じ、最終的に腎不全になる。

コンビニでサンドイッチや弁当、惣菜の食品表示ラベルを眺めてみると、添加物の中に「リン酸塩」という物質が入っていることがある。これが人工的に作られたリンだ。

「リンに気をつけろ」といわれてもなあ。
トホホのホ。