じじぃの「科学夜話・iPS細胞・絶滅危惧種を救えるか?絶滅動物」

Northern White Rhinos - The last two females.

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k5CM_xw_TNM

【2021年最新】絶滅危惧種に指定されている22種類の有名な動物を一覧で紹介

2021年 myethicalchoice.com
絶滅危惧種は、人間にあまり知られていない生き物だけではありません。動物園に足を運べば見ることができる有名な動物も、絶滅危惧種に指定されているんです。

今回は、数多く存在する絶滅危惧種の中から、意外にも絶滅危惧種に指定されている有名な動物13種を紹介します。
1.レッサーパンダ(VU)
2.ワオキツネザル(EN)
3.ホッキョクグマ(VU)
4.アジアゾウ(EN)
5.シロサイ(CR)
6.チンパンジー(EN)
7.モウコノウマ(EN)
8.マレーバク(EN)
9.ジャイアントパンダ(EN)
10.ソデグロヅル(CR)
https://myethicalchoice.com/journal/climate-change/endangered-species/

『絶滅動物は甦らせるべきか?』

ブリット・レイ/著、高取芳彦/訳 双葉社 2020年発行

第7章 ディ・エクスティンクションは、絶滅危惧種を救えるか より

科学的な装備

合成生物学は、生き物の生態を操作しやすくすることを主な目標としている。科学者は標準化された遺伝子パーツを斬新な手法によって細胞内でつなぎあわせることで、成体の働きの一環として、バイオ燃料や香辛料、香水、薬などの目当ての物質を生成させることができる。合成生物学は細菌用のソフトウェアを開発するのに少し似ている。細胞内でプログラムを走らせる専用ソフトだ。
ほかにも合成生物学者たちは、生き物の生態を理解することを目指し、生態から一から構築したり、機能的に必要最低限のところまで生物の部品を一つひとつ取り去ったりする(たとえば、微生物のゲノムから不要な遺伝子をすべて取り去り、生きるための機能が残りぎりぎりの状態にする)。合成生物学は、光学的思考を生物の世界に応用し、自然の営みに任せるだけではありえない新たな可能性を生みだす分野だ。絶滅を防ぐため長いあいだ奮闘してきた保全生物学者たちに比べれば、合成生物学は新参者ということになる。
保全生物学者と合成生物学者のグループが出会ったときに、最初のデートがうまくいけば、ひょっとしたら関係が続くのではないかという期待があった。そして、その関係が本当にうまく続けば、絶滅の危機に瀕した動物の赤ん坊がクローン技術で誕生するかもしれないという願望もあった。
両者の会話では、ディ・エクスティンクション(絶滅した動物の復活)のほかにも、気候変動の壊滅的影響に耐えられるようサンゴを改良することなどが話題に上った。

バイオテクノロジーキタシロサイを増やす

2015年12月、オーストリアのウィーンで開かれた会議では、ケナガマンモス再生計画と同じキタシロサイを救済する方法も提案された。

体細胞の一種である線維芽細胞を皮膚から採取して再プログラムし、人工多能性幹細胞(iPS細胞)をつくる技術である。すでに書いたとおり、iPS細胞は極めて未分化の状態に変身させられた細胞のことで、体をつくるほぼすべての種類の細胞に変化する能力がある。

科学者たちはすでに、ファトゥの皮膚から採取した細胞を使い、この方法で幹細胞をつくっている。次の段階は、その幹細胞に刺激を与えて精子と卵細胞に分化することだ。その精子と卵細胞を人工授精によってキタシロサイの胚にするのである。

マウスで成功は報告されているものの、サイでこの段階に成功した例はまだない。仮に胚ができたら、今度はそれを代理母に移植し、出産を目指すことになる。

ただし、キタシロサイの雌が2頭しかいないことや、どちらも生殖機能に問題を抱えていることを考えると、代理母にはマナミシロサイを選ぶ方が適切だろう。キタシロサイミナミシロサイが完全な別の種なのか、それぞれの亜種にあたるのかは議論が分かれているが、どちらにしても、サンディエゴ動物園サファリパークとオルペジェタ自然保護区にいるミナミシロサイの雌たちなら、妊娠と出産が期待できる。

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どうでもいい、じじぃの日記。

あなたにとって絶滅とは?

アフリカ中部に生息していたキタシロサイは、密漁や環境破壊によりケニアの施設で保護されているメス2頭しか生き残っておらず、最後の雄は2018年に死んでしまったため、自然繁殖ができません。
キタシロサイが絶滅することに何の意味があるのか。

絶滅することで、我々の住む環境が大きく劣化していることがあるのだそうです。

分かりやすい例をあげると、サンゴ。
実はサンゴって海の中でとても重要な役割を持っています。たとえば、海の生き物の4分の1はサンゴを棲み家にしていて、サンゴが絶滅すると海洋生物の過半数がなくなると言われています。
また、二酸化炭素を吸収し、熱帯雨林に匹敵するほどの二酸化炭素を体内に留めているとも。つまり、私たちの豊かな食生活だけでなく、地球温暖化からも守ってくれているのです。

キタシロサイを絶滅から救うには
大阪大学の研究グループは、絶滅危惧種キタシロサイのiPS細胞から精子卵子のもとになるPGC様細胞を作り出すことに成功したと発表しました。
野生動物からPGC様細胞を作り出したのは、世界で初めてだということです。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000279216.html