じじぃの「歴史・思想_631_逆説の日本史・韓国併合への道・日韓併合」

ねじ曲げられた朝鮮統治

平成27年6月26日 新しい歴史教科書をつくる会
朝鮮半島の発展に貢献した日韓併合
実際に日本政府の資金援助により、人口は1300万人が2600万人に増え、平均寿命も24歳が56歳に延び、識字率も4%が61%上がり、身分解放(奴隷解放)をし、インフラも整備した。
また、李王家は日本の皇族に準じた華族より上位の王公族とされ貴族院議席を持ち、李王家の年間歳費は現在の貨幣価値に換算すると約200億円(李王家に嫁がれた梨本宮家の歳費の約40倍)という破格の待遇でもあった。
https://tsukurukai.com/hikaku/history3.html

『逆説の日本史 27 明治終焉編 韓国併合大逆事件の謎』

井沢元彦/著 小学館 2022年発行

第1章 韓国併合への道 より

近代日本という国家が無かったら韓国も北朝鮮も中国の領土になっていた

日本が韓国を併合したのは、日本がロシアに対抗して独立国家として生き残っていくためには、なんとしても朝鮮半島がロシアやロシアに融和的な清国の支配下に入られては困るからである。イギリスがインドを植民地化したのとは、まったく意味が違う。イギリスがインドをそうしたのはあくまで自国の利益のためであり、だからインドから徹底的に収奪しインド人から搾取した。もちろん、教育を普及させようなどという気はさらさらない。「羊はおとなしいほうがいい」からだ。鉄道などインフラの整備は行なったが、それは収奪をより効率的にするためであった。インドの発展を考えてのことでは無い。イギリスに限らず、欧米列強のアジア・アフリカなどの諸国に対する植民地化はこうしたものだった。それと日本の韓国「支配」はまったく違うものである。これを植民地支配では無かったとする台湾の評論家黄文雄(こうぶんゆう)は、次のように述べている。

  史実からすれば、日本は植民地搾取どころか、半島の近代化に大量の人的、物的、財的資源を投入したのだ。
  たとえば京城(けいじょう)帝国大学の図書管予算は、東京帝国大学の10倍にものぼった。
  また地租にしても日本国内が25%であったのに対し、朝鮮はたったの3.8%。
  さらに、朝鮮における1941年の米価設定については、生産者の手取り価格は一石で50円であるのに対し、消費者価格は43円。差額は政府負担となった逆ざや政策であった。
  朝鮮総督府の歳出は、大正8年を除いてずっと15~20%前後の赤字で、中央政府からの財政補填を受け続けていた。つまり、「朝鮮から植民地搾取をした」というのとは正反対に、日本国民を搾取して朝鮮の民生を支えていたというのが史実であった。
       (『中国・韓国が死んでも教えない近現代史徳間書店刊)

あの『反日種族主義』(文藝春秋刊)の編集者李栄薫ソウル大学元教授が韓国マスコミに徹底的に罵倒され批判されたきっかけも、「植民地時代に朝鮮が土地と食糧を収奪されたとする現代の韓国歴史教科書の著述は歪曲されており、そんな事実は無い」と主張したことだった。
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話を戻そう。また黄文雄は、もし近代日本という国家が歴史上存在しなかったら、今ごろ韓国も北朝鮮も跡形も無く中国の領土になっていた可能性が高いと指摘している。この指摘は至極妥当なものだ。思い出していただきたい。世界中の国が近代化路線をめざした19世紀後半においても、当時の朝鮮国はあくまで「中国(清)に事える」つまり事大主義の国だった。国王も貴族も官僚も日常は中国語を用い、今でこそハングル(偉大なる文字)と呼ばれている訓民正音(くんみんせいおん)を、「便所でも覚えられる文字」論文(オンムン)と馬鹿にしきっていた。そういう時代に欧米列強のアジアへの侵略は始まり、清国も渋々ながら近代化を余儀無くされた。もはや、朝貢(ちょうこう)を仲立ちとして周辺国家の国王が中国皇帝に使うという形では勢力圏を守れなくなった。そうした場合、中国にとっていちばん都合の良いのは朝鮮国を完全に自国の一部とし「朝鮮省」とすることだろう。そして忘れてはならないのは、この方針に朝鮮国のエリートたちは決して反抗しなかったと推測できることである。国王というのは、本来は「中国皇帝に従う周辺の(野蛮な地域)の首長」に与える称号である。これが中国と朝鮮半島で1千年以上続けられてきた華夷秩序(かいちつじょ)というものだ。
つまり、これがある限り朝鮮国は野蛮国に過ぎない。それは、中国の一部になればどうか? 朝鮮官僚は陪臣(家来の家来)では無く中国皇帝の直臣になれるし、晴れて中国人(=文明人)にもなれる。「小中華」では無く本物の「中華」になれるのだ。おわかりだろう。彼らが「野蛮な日本に従うぐらいなら」とその路線に走った可能性はかなり高いのである。ところが、日本が日清戦争に勝ち清国に「朝鮮国は独立国」と認めさせたことで情報は180度変わった。朝鮮にも独自の民族意識が目覚めてきた。これもおわかりだろうが、華夷秩序の下では民族意識などあってはならないものだ。それゆえ「ハングル」は、支配階級から徹底的に敵視され蔑視されたたのである。これを制定すること自体にも官僚から「感じ以外に文字など無い」という理由で大反対があり、やむなく名君世宗(セジョン)はこれを訓民正音(つまり文字では無く発音記号)と呼ばざるを得なかったことはすでに述べたとおりだ。このことでも、朝鮮の官僚は自国王への忠義より中国化つまり中国皇帝への忠義を優先する人間たちだということがわかるだろう。当然それは日韓併合など絶対許せないが、中国に吸収されるなら喜ばしい、ということになる。それが事大主義というものだ。

国号つまり国の名前という民族意識を示すもっとも大きな指標も、われわれの先祖は民族意識に基づき、「中国」(西にある太陽の沈む国)に対して「日本」(東にある太陽の昇る国)を自らの手で選んだが、「李朝500年」の祖である李成桂(イソンゲ)は、明の洪武帝に「朝鮮」という国号を選んでもらう形を取った。「名付け親」になってもらうことで、中国に媚(こび)を売ると同時に「皇帝が下された」という形で権威を高めたのである。これもまた華夷秩序に基づく事大主義の世界、まさに小中華なのである。日本は、伊藤博文も公言していたように朝鮮国改め大韓帝国に発展してもらいたいと思っていたし、彼らの文化を尊重していたからこそハングルの普及にも協力した。もし逆に、日本が日清戦争に負け朝鮮が清国に編入されていたらハングルなど徹底的に抹殺されただろうし、日本が日露戦争に負けた場合も朝鮮半島はロシア領となってハングルはやはり抹殺されていただろう。だからこそ、日本の「韓国独立」に果たした歴史的役割はきわめて大きいのである。
もちろん、日本の「韓国近代化」、正確には北朝鮮も含めた朝鮮半島近代化に果たした歴史的役割もきわめて大きい。北朝鮮のエネルギー事情を支えている水力発電所の多くは、日本統治時代に日本人から徴収された税金で作られたものである。