じじぃの「科学・地球_500_移民の世界ハンドブック・難民と国内避難民・難民出身国」

難民になるとはどういうことか?-ベネデッタ・ベルティとエヴェリーン・ボルグマン

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=25bwiSikRsI

An engaging, hyper-visual depiction of refugee movement.


Interactive map shows the global refugee crisis like you've never seen it before

By Katie Dupere on June 6, 2017
The magnitude of the global refugee crisis can be hard to grasp, especially when numbers and stats can read so stale. But a new map turns data into an engaging, hyper-visual depiction of refugee movement.
The map, created by researchers at Carnegie Mellon University's Community Robotics, Education, and Technology Empowerment (CREATE) Lab, shows the movement of refugees around the world between 2000 and 2015. The map makes the crisis easier to engage with, putting particular attention on Afghanistan, South Sudan, Somalia, and Syria.
https://mashable.com/article/refugee-crisis-map-explorables

『地図とデータで見る移民の世界ハンドブック』

カトリーヌ・ヴィトール・ド・ヴァンダン/著、太田佐絵子/訳 原書房 2022年発行

さまざまな移住、要因と展望 より

難民と国内避難民

1951年の難民条約では、難民を「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるというじゅうぶんに理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けることができない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者」と定義している。移民と難民の基本的な違いは、移住を強いされているかどうかという点にある。仕事や勉学あるいは、家族の呼びよせなどは、自発的とみなされる。

「南」にかんする連帯

1990年代の庇護権には、人道面と安全面で二重の行きすぎがみられた。難民受け入れ国は、抑止効果を高めて「偽装申請者」をしりぞけるために、手続き期間中の労働を禁じるなどといった障害や条件を設けた。2005年には、「安全な出身国」のリストも作成した。申請が却下されることが多くなり、非正規移民の数がふくれあがった。さらに、庇護者には、出身国へ送り返さないという条項[ノン・ルフールマン原則]があるので、新たなカテゴリーの非正規移民があらわれた。つまり、追い返すことも、正規移民にすることもできない移民である。そのほとんどは、女性や同伴者のない未成年者、あるいは内戦や深刻な危機状態にある国からきた集団である。
1951年の難民と無国籍者のかんする条約は、2011年に60周年を迎えたが、その時点で、世界のおよそ50ヵ国は、まだ署名していなかった。しかし、ほとんどの難民は、トルコ、パキスタン、ヨルダン、レバノン、イラン、、ウガンダエチオピアなど、「南」の途上国で生活している。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によれば、こうした途上国が難民の3分の2を、厳しい状況のなかで受け入れている。トルコは380万人のシリア難民を受け入れているが、そのうち210万人は一時的保護の対象になっていない。
ここ数年、世界の庇護申請者の年間受け入れ数が、もっとも多いのは、アメリカとドイツである。
1990年代から、ヨーロッパの諸機関は、庇護についてのヨーロッパ規約をつくろうとしている。庇護申請の重複(アサイラム・ショッピング)や、各国まちまちな対応を防ぐためである。2003年には、1990年のダブリン条約を修正したダブリンⅡ規制が制定された。その条項によれば、庇護申請の審査を、申請者が最初に到着したEU加盟国でおこなうことが義務づけられている(ワンストップ、ワンショップ)。だが、そのことで重大な機能不全も生じている。ギリシャは、アジアからの申請者の大半を受け入れている。2008年および2020年の移民と庇護にかんする協定で、EU内での庇護申請の受理について調和をはかることが優先事項とされた。しかし、難民受け入れに消極的な東ヨーロッパ諸国と、西ヨーロッパ諸国やEU当局との関係悪化に見られるように。EUはシリア、イラク、およびアフリカ東端部からの万民受け入れについて27ヵ国に連帯を求めることが困難になっている。