じじぃの「炎症・ステロイド・生物製剤・ヒュミラ!はじめて大全」

アニメでクローン病の食事管理の秘訣を解説

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vDWXzpOd7-c


クローン病等の治療薬につながる生物製剤の作用機序を解明

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
独立行政法人医薬基盤研究所(大阪府茨木市)の創薬基盤研究部長 兼 免疫シグナルプロジェクトリーダー仲哲治らの研究チームと大阪大学大阪府吹田市)の岸本忠三教授らの研究チームは、消化管難病の一つであるクローン病や潰傷性大腸炎などの炎症性腸疾患に対する抗※IL-6受容体阻害抗体と抗※TNF-α阻害抗体の作用機序の相違点について明らかにし、IL-6受容体阻害抗体がクローン病等に対する新規治療薬になり得ることを見出しました。
この研究成果が米国の炎症性腸疾患専門誌である「Inflammatory Bowel Diseases」に掲載されましたのでお知らせします。
※IL-6(インターロイキン6):B細胞分化誘導分子として同定された炎症反応等を調整する多機能サイトカイン
※TNF-α(腫瘍壊死因子):マクロファージや脂肪細胞から主に産生される炎症や免疫反応に関係するサイトカイン
https://www.nibiohn.go.jp/information/nibio/2010/08/002509.html

『なんでも「はじめて」大全』

スチュワート・ロス/著、西田美緒子/訳 東洋経済新報社 2020年発行

第3部 健康と医療――薬 より

消炎

さまざまな分野の医薬品と同じく、炎症を抑える物質――ギンバイカとヤナギの樹皮で、どちらもサルチル酸を含んでいる――がはじめて用いられた時期は古代までさかのぼり、書き残された最古の証拠はシュメール(紀元前2500年頃、メソポタミアイラク)のものだ。近代になるとアスピリンが長いこと独走状態だったが、やがて1950年代に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が登場した。インドメタシン(インドシッド)が1965年に承認されると、アスピリンに代わる、より安全な薬として開発されたイブプロフェンが1969年までに使用を許可され、ナプロキセンは1976年に発売された。

ステロイド

耳よりな話は、真実であってもなくても、またたく間に広まる。その驚くべき例として、古代ギリシャのアスリートたちは、運動能力を上げるために、テストステロンが豊富な雄ヒツジや雄ウシの睾丸を食べた――異聞によれば「かじった」――とされる。ただし、まったくの作り話、古代世界からのフェイクニュースにすぎない。体内の器官のあいだで化学物質によるやりとりがあることは、1849年にドイツの科学者アーノルド・アドルフ・ベルトルトによって、はじめて信頼性の高い方法で実証された。1902年にはイギリス人のアーネスト・スターリングとウィリアム・ベイリスが、はじめてそのような化学物質のセレクチンを発見し、その3年後にホルモンという用語を生み出した。
ステロイドホルモンは1920年代と1930年代に見つかって単離された。驚くことに、男性の主要な性ホルモンであるテストステロンは、発見された1935年のうちに研究室で合成されている(はじめてのアナボリックステロイド――蛋白同化ステロイドとも呼ばれ、筋肉増強の作用をもつ)。治療目的として人間にアナボリックステロイド剤を注射する実験は、1937年に開始されている(当初は鬱病の治療に用いられた)。
スポーツ選手による利用がはじめて記録されたのは1954年のことだ(ロシアのウエイトリフティング選手)。筋肉増強剤使用に関する信頼できる検査方法が確立されたのは1974年で、1976年に国際オリンピック委員会によって正式に使用禁止とされた。

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どうでもいい、じじぃの日記。
スウェーデン王立科学アカデミーは、2018年のノーベル化学賞を遺伝子組み換えの分野で画期的な進歩をもたらしたとして、米カリフォルニア工科大のフランシス・アーノルド教授(62)、米ミズーリ大のジョージ・スミス名誉教授(77)、英医学研究会議のグレゴリー・ウインター博士(67)に授与すると発表した。
ウインター博士は遺伝子組み換えによる生物学的製剤「アダリムマブ(ヒュミラ Humira)」を開発した。
この薬は2002年に米国で承認され、関節リウマチやクローン病などの炎症治療に使われている。
2010年10月、「ヒュミラ」が日本で認可された。ヒュミラはインスリン注射のように皮下注射する。
ヒュミラは、化学的に合成した医薬品ではなく生物が合成する物質(タンパク質)を応用して作られた治療薬だ。
この薬のおかげで、私も生き延びられています。