じじぃの「米国の中間選挙・民主主義に大きな影響を及ぼしたZ世代の若者たち!風をよむ」

米国のZ世代 中間選挙民主党が善戦した要因とは【風をよむ】サンデーモーニング|TBS NEWS DIG

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xAG2RP5o7ZU


シルバー民主主義と若者世代~超高齢社会における1人1票の限界~

シルバー民主主義解決に向けてまず考えなければならないのは、高齢者と若者の投票率の差をなくすことだ。
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=58222?pno=4&site=nli

サンデーモーニング

2022年11月13日 TBS
【司会】関口宏 【サブキャスター】橋谷能理子 【パネリスト】寺島実郎(評論家)、浜田敬子(ジャーナリスト)、みたらし加奈(臨床心理士)、青木理(ジャーナリスト)

風をよむ 「米国のZ世代」

米国で行われた中間選挙。トランプ氏が後押しする共和党の勢いが減速する背景にあったのは、実は若い世代の力でした。
米国・タフツ大調査では、18歳~29歳の投票率が過去30年の中間選挙で2番目の高さだった。
CNN出口調査では18歳~29歳の63%が民主党に投票した。

中間選挙(下院)で当選した民主党・マックスウェル・フロスト(25)のツイッターには「私は米国議会の議員として初のZ世代だ。若者抜きで物事を進めるな」と投稿した。
五野井郁夫教授(高千穂大学)は、
「Z世代が投票権をえたことも、すごく大きな現象として出てきている。今回、票を入れなかったら、もっと世の中悪くなってしまうと言うことで、投票行動につながった。そしてやはり、中絶の権利です」と語る。

今回、米国の民主主義に大きな影響を及ぼした「Z世代」の若者たち。その動きをどう受け止めたらいいのでしょうか。
https://bangumi.org/tv_events/AgmQQY2VMAM

SDGsがひらくビジネス新時代』

竹下隆一郎/著 ちくま新書 2021年発行

第3章 「正しさ」を求める消費者たち より

ここまでの議論を少し整理しておきたい。第1章では、企業社会に変化を促すSDGs市民たちの動きを見てきた。そうした市民と向き合い、企業が優等生化している姿を第2章で分析した。「市民」と「企業」に続いて、第3章では、新しいタイプの「消費者」について検討していく。彼女たちや彼らもまた、現代ビジネスを変えていく重要なプレーヤーである。

Z世代と「SDGs消費者」

さて、本章も終盤になってきたが、「モノ言う消費者」のことを考えるうえで外せないキーワードがある。Z世代だ。1990年代中盤以降に生まれた、2021年現在で10~20代の若者(グレタ・トゥーンベリさんは2003年生まれのZ世代)を指す。この世代は社会課題の解決に積極的だと言われ、労働組合の中央組織である連合の調査によると、10代の7割が社会運動に「参加したい」と答えている。

私自身は、世代ごとに特徴をラベリングするのはあまり好きではないものの、世界的にこの世代は、気候危機やジェンダー平等などの問題に敏感だとされている。はたして、これまでの世代と比べてZ世代は特別なのか。
もちろん、Z世代ならではの「特徴」はさまざまあるが、本当に「特殊な世代」なのかは、ハッキリとは分からないというのが私の答えだ。ベトナム反戦運動や1968年5月のパリで始まった若者たちの社会運動(5月革命)を持ち出すまでもなく、いつの時代も若者は世界の理不尽さに敏感で、よりよい社会を作ろうとしてきた。とはいえ、2021年を生きる若者だからこその特性は確実にある。異常気象が毎年のように起こり、地球温暖化に関する科学的な論争もある程度の決着がつき、「温暖化はうそだ」という言説も随分と減ってきた。県境問題の解決も促すSDGsの目標達成年が2030年というのも大きい。多くの10~20代の若者にとって、10年後は、自分たちが、社会に出て中心的な存在となる時期である。その後の2040年も2050年も、シニア世代と比べたら「現実感」がある。
環境問題だけではない。SDGsでは目標5に挙げれれている「ジェンダー平等」に関して、日本の遅れは特に目立つ。
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こうした環境問題やジェンダー平等への意識の高まりに加えて、従来の若者との違いを挙げるとすると、本章で見てきたような「SDGs消費者」が多いということだ。
SDGs消費者は、ただ買うだけでなく、「声を上げる消費者」だということを、本章では見てきた。たとえば、環境に配慮した商品を買ったあとに、なぜそれを自分が買おうと思ったのかをツイッターで投稿する人がこれからは増えていくだろう。
Z世代たちは今後、SNSなどを通じて単につながるだけでなく、自らの「個人的なこと」と、他人や他の世代の「個人的なこと」とは違うということに否応なく気付いていくだろう。あるいは、自分と似ているような誰かであっても、実は「個人的なこと」をめぐってズレがあることを発見するだろう。
それによって時には、自分の「個人的なこと」が修正を迫られることがある。他者と対話を重ねながら築いていくのが、私たちのアイデンティティだ。