How Ink Evolved: The Science and Evolution of Permanent Body Art
August 7, 2020 SCIENCE ATL
Individuals with more tattoo experience may have immune systems habituated to frequent stressors to the skin, priming them to fight off infections.
https://scienceatl.org/awesome-science-tattoos/
『世界の研究者が調べた すごすぎる実験の図鑑』
ライブ/企画・編 カンゼン 2022年発行
第4章 人間の心理に関係する実験&研究 より
なぜ人は刺青を入れたがるのか?
動物の世界では、長く生き抜くために、なるべくリスクを減らしていくというのが常識です。しかし、近年の研究で、あえてリスクが高い方法を選ぶことにより、自分がより強いことをアピールすることもあるという仮説が提唱されています。それが「ハンディキャップ理論」です。
実はこの理論は人間にも当てはまり、そのひとつに挙げられているのが刺青(タトゥー)です。刺青は肌に直接傷をつけていくもののため、感染症などのリスクがあります。しかし、そのリスクを負ってまで刺青をしている人は、そうでない人よりも健康なのではないかと考えた研究者がいます。
コジエルとクレッチマーのチームは、タトゥーショップから出てくる人を対象に、左右の指の長さや手首の太さを比較しました。これは、左右が同じようなサイズであればあるほど、健康面で優れているという理論によるものです。
この実験で、刺青をしている人は、していない人よりも健康面で優れているという結論が出ました。つまり、人が刺青をするのは、自分が健康的に人よりも優れているということを、他の人たちにアピールしているからだと言えるのです。