『9次元からきた男』予告編 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=B4VNRkbB8RI
「大栗先生の超弦理論入門」刊行記念メッセージ 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=UY6cXpTTKJQ
9次元からきた男 (miraikan.jst.go.jp HPより)
9次元からきた男 日本科学未来館
ホラー映画界の第一人者、清水崇監督が挑む、科学映像の新境地!
理論物理学者が見ている究極の景色を、最新の科学データと仮説をもとに映像化。
本作は、物理学の究極の目標である「万物の理論」をテーマにした3Dドーム映像作品です。近年、素粒子の研究ではヒッグス粒子が発見され、宇宙にはダークマターやダークエネルギーが満ちていることがわかるなど、自然界の法則の解明が進んでいます。
しかし、素粒子のミクロの世界と、宇宙のマクロの世界をあらわす二つの理論は矛盾しており、理論物理学者たちはそれらを統一する「万物の理論」を見つけようとしています。その最も有力な仮説である「超弦理論」が提示する、驚くべき世界とは?
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/9dimensions/
ドームシアターガイア・上映スケジュール 日本科学未来館 (Miraikan)
https://www.miraikan.jst.go.jp/dometheater/
おはよう日本 2016年5月2日 NHK
【キャスター】阿部渉、和久田麻由子
●未知の新粒子を探せ 巨大装置で実験開始へ
1周が27キロある巨大な実験装置で、宇宙が誕生した直後の状態を再現し、人類にとって未知の新たな粒子を探そうという実験が、今月からスイスで、日本も参加して始まることになりました。
これまでに人類が発見した物質は宇宙全体の4%にすぎず、残る96%は謎のままで、新たな粒子が発見されれば、その正体に迫れると注目されています。
新たな粒子の発見に挑む日本の研究グループの代表を務める、東京大学の浅井祥仁教授は「新たな粒子が見つかれば、今後100年間の物理学の方向性を決めるくらいの大きな結果になると思う。新粒子の発見は国際競争で、世界から集まった3000人の研究者の中で日本人は100人くらいしかいないが、それでもみんなで一生懸命に努力し、ぜひ一番最初に見つけたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160502/k10010506341000.html
『大栗先生の超弦理論入門』 大栗博司/著 ブルーバックス 2013年発行
空間は幻想である より
私たちは習慣によって、甘味があったり、苦みがあったり、
熱かったり、冷たかったり、色があったりすると思うが、
現実に存在するのは原子と真空だけである。
古代ギリシャの哲学者デモクリトスは、物質の味や温度や色は基本的な性質ではなく、ミクロな世界のより根元的な法則から導かれるものであると主張しました。これは、マクスウェルやボルツマンの温度の理解と本質的に同じものです。
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重力があったり、なかったりする理論が、ウェブのような関係で結びついているのですが、その中のどれか1つの理論が基本になっているとは考えられません。その背後には、なにかより根元的な理論があって、そこからこれらの理論のウェブが現れてくるのだと期待されるのですが、それが何なのかは、いまだにわかっていないのです。
本章の最初に、デモクリトスの言葉を引用しました。これを超弦理論にあてはめると、次のようになるでしょう。
私たちは習慣によって、
重力があったり、
次元があったり、
空間があったりすると思うが、
現実に存在するのは……
この「……」にあてはめるべき言葉を私たちはまだ知りません。
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文藝春秋 2016年5月号
9次元の世界 【執筆者】立花隆(評論家) より
お台場の日本科学未来館が、4月20日から不思議な3D科学映画『9次元からきた男』を館内のドームシアター「ガイア」で上映する。その試写会に行ってきた。ここはプラネタリウム兼用の超高精密の特殊映像施設である。普段はプラネタリウムだから、椅子を後ろに倒してひっくり返ってドーム全体を見るようにして映画を見る。「素粒子の世界から最果ての宇宙まで、次元を超えた旅が今、始まる」というのが、この映画の宣伝文句。最新の科学映画と見まごうような不思議に美しい映像(3Dで4K)が次から次に目の前の空間いっぱいに広がって全身を包む。3D音響とあいまって圧巻の映像体験だ。
内容的にはミクロ・超ミクロの世界から、銀河恒星などの宇宙映像を含む、とてつもない次元の広がりを感じさせる映像だが、かといって、科学的知識満載のお勉強映画というわけでもない。
基本的には、この映画は科学SFものに分類される一種のドラマ仕立てになっている。造った監督は、清水崇。ホラー映画のファンであれば『呪怨』、実写版の『魔女の宅急便』などを作った監督といったほうが話が通じるかもしれない。しかし、この映画のチラシには、監督の名前より大書される形で、監修 大栗博司とある。この映画の企画・制作・著作権者は日本科学未来館だが、監修者は大栗氏で、この人が監督よりえらいのだ。要するに、企画を立て、金を出したのは科学未来館ふだが、内容が科学的に正しいものになるかどうかちゃんと目配りしたのが大栗氏ということになる。大栗氏は、カリフォルニア工科大学教授かつ同大理論物理学研究所所長、また同時に東京大学カブリ数物理連携宇宙研究機構の主任研究員でもある。物理学の素粒子分野の最先端の理論である超弦理論の専門家として広く知られている。講談社ブルーバックスから出た『大栗先生の超弦理論入門』は難解な物理理論を平易に解説した書として高く評価され、第30回講談社科学出版賞を受賞している。
映画の舞台は、科学研究所。「謎の男、T.o.E(トーエ)をつかまえろ!」のかけ声のもと、研究者たちの謎の男の追いかけ劇として展開される。「トーエがついにあらわれたらしいぞ!」の声がかかり、バタバタの追いかけっこがはじまるが、トーエはアッという間に姿を隠したり、消えたり、全然ちがうものに変身したり、変幻自在である。結局いくら追いかけても、追及する側の目を巧みにかいくぐって存在の片鱗も捉えることができない。
この奇怪な存在は何なのか、といえば、トーエ(T.o.E)は、Theory of Everything つまり万物理論なのである。いま物理学の最先端では、万物理論さがしが最大の目標になっている。
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この映画の最大の売りは、このシーンで展開される、現代科学の最先端から拾いあげた眼に彩なす自然と技術の枠ともいうべき映像の数々である。清水崇と大栗博司、それにビジュアルディレクターの山本信一が腕をふるいにふった、不可思議な映像の数々が観衆の目と脳を圧倒し、酔わせる。
観衆のアンケートを見ると、「何がなんだかわかりませんでした」の声がある一方、その映像に圧倒されましたの声が多かった。
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どうでもいい、じじぃの日記。
ゴールデンウイークの最中(5月2日)、お台場にある日本科学未来館に行き、3D科学映画『9次元からきた男』を観てきた。
「謎の男、T.o.E(トーエ)をつかまえろ!」のかけ声のもと、3人の研究者が謎の男を捕まえようと追いかけるというストーリーだ。
3Dメガネをかけて観る映像が、目の前の空間にゴムヒモ(糸)のようなものが散らばり、そのゴムヒモが自分の体の中に取り込まれていく。
約30分間の映像。日本語版の映画なのだが、外国人の観客も多かった。