エドワード・ウィッテン - あのひと検索 SPYSEE
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数学ミステリー白熱教室 第4回(最終回)「数学と物理学 驚異のつながり」 20151204 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5Wlw5oX8KE8
Superstring theory 超ひも理論の世界 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=7y_BlA3ZTeQ
カラビ-ヤウ空間 画像
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f3/Calabi_yau.jpg
トボロジー 「コーヒーカップとドーナツ」 画像
http://otona-no-nitijyou.up.d.seesaa.net/otona-no-nitijyou/image/CompactManifold.gif?d=a1
球面 三角形分割 画像
http://ynomura.dip.jp/archives/images/Sphere28.png
9次元からきた男 日本科学未来館
理論物理学者が見ている究極の景色を、最新の科学データと仮説をもとに映像化。
素粒子のミクロの世界と、宇宙のマクロの世界をあらわす二つの理論は矛盾しており、理論物理学者たちはそれらを統一する「万物の理論」を見つけようとしています。その最も有力な仮説である「超弦理論」が提示する、驚くべき世界とは?
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/9dimensions/
数学ミステリー白熱教室 第4回「数学と物理学 驚異のつながり」 2015年12月4日 NHK Eテレ
【講師】エドワード・フレンケル(カリフォルニア大学バークレー校教授)
抽象的な数学を突き詰めれば、やがてこの宇宙の法則を次々と解明することに繋がるとも考えられるのだ。
それにしてもなぜ、抽象世界を描くはずの純粋数学が、現実を記述する物理学と深いつながりを持つのか。
数学とは全く異なる物理学の世界ともつながりがありうる。
物理法則の「双対性」の概念だ。電磁気学の理論は電場と磁場を入れ替えても変化しない双対性という性質をもつ。そして弱い力と強い力には一般的にゲージ理論として表されるが、物理学の中には双対性理論は存在しない。
しかし、双対理論は数学の中に見つかった。それがラングランズ双対群である。ラングランズ双対群を説明するのはとても時間がかかるので省略した。
例として「コップを2回転するマジック」を紹介する。SO(3)とSU(2)が互いに双対群の関係にある。
超弦理論の第一人者であるエドワード・ウィッテンとの共同研究により、物理学の理論は数学の中のラングランズ双対群を用いた理論と対になっていることを示す論文を2004年発表した。
数論の3次方程式は幾何学の世界では2次元トーラス(ドーナツの表面)に対応しているのだ。これが示されたことで数学の中の3つの世界、そして物理学との間のつながりがすべて示されたことになる。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/math/detail04.html
エドワード・ウィッテン ウィキペディア(Wikipedia)より
エドワード・ウィッテン(Edward Witten, 1951年8月26日 - )は超弦理論においてM理論を提唱した理論物理学者。現在はプリンストン高等研究所教授。
メリーランド州ボルチモア生まれ。父親は一般相対性理論の研究者でシンシナティ大学教授であったルイス・ウィッテン。当初はジャーナリストを志望し、ブランダイス大学時代は歴史学や言語学を専攻。左派系の「ネイション」「ニュー・リパブリック」といった雑誌に寄稿したり、1972年の大統領選で大敗したジョージ・マクガヴァンの選挙運動に携わったりしていた。プリンストン大学で物理学を学び、デビッド・グロスの下で1976年に博士号を取得した。
その後ハーヴァード大学のフェローなどを経て、1980年から1987年までプリンストン大学物理学科の教授を務めた。1995年に南カリフォルニア大学で開かれたスーパーストリング理論国際会議で、仮説M理論を発表し学会に衝撃を与える。物理学者として初めて、数学界のノーベル賞と言われるフィールズ賞を1990年に受賞。2008年にクラフォード賞、2010年にローレンツメダルを受賞。
M理論 ウィキペディア(Wikipedia)より
M理論とは、現在知られている5つの超弦理論を統合するとされる、11次元(空間次元が10個、時間次元が1個)の仮説理論である。尚、この理論には弦は存在せず、2次元の膜(メンブレーン)や5次元の膜が構成要素であると考えられている。
11次元超重力理論は超弦理論が登場する以前、究極理論である可能性があると考えられていた時期もあったが、その後、繰り込み不可能であり、多様体へのコンパクト化でカイラルな理論が作れないと考えられたため、無視されていた。
1995年、エドワード・ウィッテンによって提唱されたこのM理論は、11次元超重力理論がもつこれらの難点を克服すると考えられるものであり、その提唱は第2次超弦理論革命へのきっかけとなった。
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『大栗先生の超弦理論入門』 大栗博司/著 ブルーバックス 2013年発行
カラビ-ヤウ空間のオイラー数が「世代数を決める!」 (一部抜粋しています)
カラビ-ヤウ空間にはいろいろな種類があります。そのうちどのような6次元空間を使うと、3次元でどのような素粒子模型がつくられるか、ウィッテンたちはその対応関係の一部も明らかにしました。
たとえば標準模型には(アップ/ダウン)、(チャーム/ストレンジ)、(トップ/ボトム)と、クォークが3世代あります。彼らはこの「世代の数」が、カラビ-ヤウ空間の幾何学的性質で決まる、具体的には「オイラー数」と呼ばれる数が、世代の数を決めることを導きました。
彼は「トボロジー」という数学の1分野の創始者でもありました。図形を連続的に変形しても変わらないものは何かを考えて、図形を大雑把に分類する方法を編み出したのです。
その説明によく使われるのが、コーヒーカップとドーナツです(図6-9)。両者は一見するとまったく違う形ですが、表面を連続的に変化させると、カップがドーナツになることがわかります。一方、球面はどうがんばっても、持ち手のない湯呑み茶碗にしかなりません。表面を連続的に変化させるとき、「穴を空ける」という操作はできないからです。つまり、トボロジー的に見ればコーヒーカップとドーナツの表面は同じ種類ですが、球面は別な種類なのです。
この球面とドーナツの表面の違いを、数字を用いてはっきりと表すものがオイラー数です。球面のオイラー数は2、ドーナツの表面のオイラー数はゼロとなります。オイラー数が異なるものには、連続的に変化させることはできません。
オイラー数の計算方法を説明します。球面やドーナツの表面は、三角形の組み合わせとして表すことができます。これを「三角形分割」と呼びます。たとえば4つの三角形でつくった四面体を滑らかに丸めていけば、球面になるでしょう。これは、球面が4つの三角形に分割できるということです(図6-10)。オイラー数は、三角形分割された表面の「面」と「辺」と「頂点」の数から計算されます。その公式は、次のようになります。
(オイラー数) = (面の数) − (辺の数) + (頂点の数)
球面は4つの三角形に分割すると面の数は4、辺の数は6、頂点の数は4なのでオイラー数は2となります。この答えは、別な分割のしかたを考えても変わりません。試してみてください。同じような計算をすると、ドーナツの表面のオイラー数はゼロになります。
この公式は2次元面のオイラー数を求めるものですが、オイラー数は高い次元でも考えることができます。ウィッテンたちは6次元のカラビ-ヤウ空間の特徴が、3次元の素粒子模型のどのような性質を決めるのかを調べました。その結果、カラビ-ヤウ空間のオイラー数が、その空間を使ってコンパクト化した3次元でのクォークの世代を決めることを示したのです。正確には、オイラー数の正負の符号をとった絶対値が、クォークの世代数の倍になっていることをつきとめたのです。
つまり、私たちの3次元空間でクォークの世代数が「3」なのは、オイラー数の絶対値が「6」のカラビ-ヤウ空間を使ってコンパクト化したからなのです。
素粒子の標準模型では、クォークの世代数がなぜ3なのか、なぜ2や4ではいけないのかは、説明されていません。実際、クォークの世代数と電子やニュートリノの世代数が等しく、アノマリー(理論の病気)だ相殺されていれば、何世代であっても理論的にはつじつまが合うはずです。にもかかわらずなぜ「3」なのかは、現在の標準模型の枠内にとどまるかぎり永遠に説明できないでしょう。
もちろんウィッテンたちも、なぜ「3」なのかという問いにダイレクトに答えを出したわけではありません。しかし彼らは、素粒子の世代数の問題を、より本質的な問題に落とし込むことに成功しました。
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