じじぃの「地球の話・地球防衛実験・隕石の衝突で何が起こったか!面白い雑学」

NASA初】隕石衝突を回避せよ!衝突カウントダウン!地球を守るための片道切符「惑星防衛試験ミッションDART」4年後 JAXA参加プロジェクト「Hera」へ

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=gY_aeU5Ayd8

What was NASA’s mission?


〈解説〉NASA探査機DART小惑星ディモルフォスに命中、人類初の地球防衛実験

2022.9.28 Yahoo!ニュース
地球から約1100万キロ離れた場所で、時速2万2000キロ超で進む探査機が、はるか昔から宇宙空間を漂っていた小惑星に激突した。
NASAの探査機「DART(二重小惑星軌道変更実験)」と、直径約160メートルの小惑星「ディモルフォス」は、日本時間の27日午前8時14分頃に衝突し、人間が意図的に天体の軌道を変更させた初めての事例となった。これはまた、いつの日か地球に衝突する小惑星の軌道をそらすために活用できる大胆な地球防衛戦略の初めての実験でもある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/74faa623e04bc49e8714008d41ea746b41d33e6c

『面白くて眠れなくなる地学』

左巻健男/著 PHP研究所 2021年発行

Part1 ダイナミックな地球のはなし――大量絶滅はどうして起こったか? より

恐竜などの大量絶滅

古生代カンブリア紀や中世代ジュラ紀といった年代の表し方を「地質年代」といいます。地質年代の区分は、その時代の地層に含まれる化石(示準化石といいます)の違いなどによって決められます。
たとえば、示準化石がある時代の地層に多く含まれ、次の時代の地層にまったく見られない場合、示準化石の生物が繁栄した後、絶滅したのだと推測できます。
そのように考えると、程度の差こそあれ、地質年代の区分の数だけ大量絶滅があったことになります。このうち、とくに多くの生物種が一気に絶滅絶滅する事件が5回あったことがわかっており、これを「ビッグファイブ」と呼んでいます。
ビッグファイブのうち、最後の大量絶滅は、およそ6600万年前の中生代白亜紀末期です。ジュラ紀から白亜紀にかけて繁栄した恐竜を中心に、全生物種の約75%が絶滅しました。
恐竜の絶滅はもっとよく知られた大量絶滅で、白亜紀(英吾でCretaceous、ドイツ語でKreide)と次の古第三紀(最近まで単に第三紀Tertiaryと呼ばれていた)の間で起こったことから、「K-T境界」と呼ばれています。
絶滅の理由は当初、さまざまな説が考えられましたが、いずれも決め手を欠いていました。そんな中、アメリカの地質学者であるウォルター・アルバレスは、イタリアでK-T境界にあたる薄い粘土層を発見します。

そこで、父親でノーベル賞物理学者でもあったルイス・アルバレスとともに微量元素の分析を行いその粘土層に通常ではありえない量のイリジウムを検出しました。イリジウムは通常、地表にはほとんど見つからず、地球の奥深く、あるいは隕石に多く含まれる元素です。

こうして1980年、「隕石衝突説」を発表します。
発表当初は、隕石が衝突した証拠を占めせなかったために学界に受け入れられませんでしたが、以降、この説を裏づけるデータが次々と発見され、現在では定説になっています。

今起こっている危機とは?

天体の衝突がいかに恐ろしいか――さまざまな事実がわかってくると、次の衝突はいつ起こるのかが気になります。
地球の軌道を交差する天体はすでにいくつか見つかっており、それらに関しては当面衝突の危険性はないことが確認されています。ただ、未発見の天体も相当数あるといわれ、正確な予測は難しい状況です。
現在、NASAでは、「地球近傍小惑星追跡プログラム」によって、地球に衝突する可能性のある天体を常に監視しています。ただし、そうした天体を見つけたとしても、衝突を回避する具体的な方法はまだありません。
しかし、K-T境界つまり白亜紀が終わる境界以外の大量絶滅の原因は、よくわかっていないのが現状です。
「巨大隕石の衝突」の他に、「巨大噴火」「大陸分布の変化」「太陽系近辺での超新星爆発」などさまざまな原因が考えられています。