じじぃの「人間らしさ・血液循環説・機械論を唱えたデカルト!面白い雑学」

異種間の臓器移植


ブタの腎臓を人体に試験的に移植することに成功。異種間臓器移植実現に向けて一歩前進

2021年10月23日 カラパイア
世界初となる異種間の臓器移植実験が行われた。遺伝子改変したブタの腎臓を試験的に脳死した人体に移植したところ、拒絶反応もなく、すぐに正しく機能することが確認されたそうだ。
https://karapaia.com/archives/52307028.html

『面白くて眠れなくなる解剖学』

坂井建雄/著 PHP研究所 2022年発行

PartⅡ 解剖学の歴史――古代ローマの解剖学者 より

絶対的権威だったガレノス

古代の解剖学を語るとき、忘れてはならないのが古代ローマ時代に活躍したガレノスです。

ガレノスは、人体の解剖は行っていませんが、サルをはじめとした動物の解剖を行い、多くの著作を書き残しています。ガレノスはその後、1500年近くにわたって医師たちの君主として尊敬され、その著作は絶対的な権威として扱われたほどです。
   

PartⅡ 解剖学の歴史――「血液循環説」を唱えたイギリス人 より

ガレノス説を全面否定

心臓が血液を送るポンプであり、血液が全身を循環することは、今でこそ常識で誰でもが知っています。けれども、人体を自然のまま探求しようとしたヴェサリウスでさえも、血液循環に関してはガレノス説を信じて疑いませんでした。
このヴェサリウスの『ファブリカ』から85年が経って、ようやくイギリス人のハ―ヴィーによって「血液が循環する」という原理が確立されました。

ハ―ヴィーを支持したデカルト

ハ―ヴィーの血液循環説は、当時の医学者たちに衝撃を与えました。いうまでもありませんが、観察や実験による検証を重んじる医学者たちからは歓迎され受け入れられたものの、ヒポクラテスやガレノスなど千人たちが築いた伝統を重んじる医学者たちからは無視されたり、批判の的になりました。
特に、イギリスとネーデルランドに積極的な支持者が現れ、フランスには反対者が多かったとされています。そうした状況の中、フランスからネーデルランドに移ったデカルトは、ハ―ヴィーの理論を支持したのです。
デカルトというと、「我思う、ゆえに我あり」の名言で知られる自然哲学者であり、数学者です。彼の著作『人間論』は、人間の機能を機械的に説明した生理学の本ですが、内容の一部にはガレノス説が生き残っているのは明らかです。
動脈血の生成については、発酵によって心臓で血液化が促進すると考えるなど、苦しい理論ながらも科学的に説明をしようとした姿勢がうかがえます。しかし、脳の機能については精神が脳の中心にある松果体に宿ると考え、液体の微妙な流れによって松果体が動かされると説明しています。
当時は、アリストテレスの哲学が大学教育の基礎になっていましたが、それに代わって新しい機械論に基づく自然哲学を提唱しようと、デカルトは考えていたようです。これを推し進めるにあたって、ハ―ヴィーの血液循環論を好適な例として取り上げるなど利用していました。
これによって古代の権威の執着にとどめを刺すこととなって、生理学が発展していきました。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ある女優(69歳)が今年の7月に、大腸ガンによる多臓器不全のために亡くなった。
彼女が出演した主な映画は『砂の器』、『球形の荒野』、『犬神家の一族』、『黄金の犬』である。
彼女は、医師から人工肛門をつけるよう勧められたが拒否したそうである。
人工肛門ストーマ)は、手術によっておなかに新しく作られた、便や尿の排泄の出口のことを言う。
膀胱の例で言うと、
膀胱の形状は風船に似ている。
医学が進んだ今日、体の外に袋を取り付けるのではなく、膀胱を風船のようなものに置き換えることができないのだろうか?
私が、医師から人工肛門をつけるように言われたら、どうしようか。
トホホのホ。