じじぃの「人間らしさ・古代ローマの解剖学者・尿管の切開!面白い雑学」

排尿障害


高齢者に対する排尿管理・ケアの実際

2021年2月12日 健康長寿ネット
排尿障害は、泌尿器科疾患以外でも発生する。また、不適切な排尿管理・ケアはQOLを低下させるだけでなく、生命予後にも影響すると考えられる。
前述の排尿サークルにあるように、さまざまな動作、場面での介入が必要であるため、多職種での連携・介入も欠かせない。個々の患者に応じた適切な排尿管理・ケアが必要である。
https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koreisha-hinyokishikkan/koreisha-hainyokanri-kea.html

『面白くて眠れなくなる解剖学』

坂井建雄/著 PHP研究所 2022年発行

PartⅡ 解剖学の歴史――古代ローマの解剖学者 より

絶対的権威だったガレノス

古代の解剖学を語るとき、忘れてはならないのが古代ローマ時代に活躍したガレノスです。

ガレノスは、人体の解剖は行っていませんが、サルをはじめとした動物の解剖を行い、多くの著作を書き残しています。ガレノスはその後、1500年近くにわたって医師たちの君主として尊敬され、その著作は絶対的な権威として扱われたほどです。
彼の著作である『自然の機能について』には、当時の解剖の様子が描かれていますので、その一部を紹介しましょう。

  「まず尿管の前面にある腹膜を切開し、次に結紮(けっさつ)によって尿管を(膀胱から)遮断し、それから次に動物を包帯で縛り付けたうえで放すようにすべきである――そうすれば、もう放尿することはないだろうからである。その後で、外側の包帯を解いて、膀胱は空であるが尿管は尿で十分満たされて拡張し、流れ出しそうになっているのを見せ、その後、結紮を取り除くと、たちまち膀胱が尿で一杯になるのが明白に見てとれることになる。(中略)
   それからもう一度、まず尿で一杯になっているほうの尿管を切開して、そこから尿がちょうど瀉血(しゃけつ)に際しての血液のように噴出するすることを示し、その後、他方の尿管をも切開し、両方の尿管がともに切開された状態で、動物を外側から包帯し、これで十分(時間が経った)と思われるときに包帯を解くのである。すると、膀胱はは空になっているが、ちょうど腹膜の間の領域がすべて、まるでその動物が水腫にかかっているかのように、尿で一杯になっているのが見てとれるだろう」
                ガレノス著、種山恭子訳『自然の機能について』

このように、ガレノスが生きた動物の泌尿器を解剖していることがうかがえます。しかも、尿管を一時的に縛って閉鎖した後に解放し、さらに切開するという手順を踏んでいることから、膀胱が尿を溜めておく器官であることや、その尿が腎臓から送られてくることを実験で証明したのです。
これによって、動物の解剖を行うことで構造を観察するだけでなく、器官の機能を明らかにしようとしていた姿勢がうかかえます。
このほか、動脈や静脈、神経、筋肉が正確に描かれており、筋肉に至っては手足のすみずみまで何という筋肉なのかが私たちにも同定できるくらいです。この正確さが、後の医者たちにも影響を与え、長く尊敬されることとなったのです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
夜中にトイレに行っても、おしっこがあまり出ない。
たぶん、膀胱にはおしっこがあまりないのに変なセンサーが働くからなのだろう。
「排尿障害」といっても、いろんなケースがあるようだ。
認知症だったら、センサーが鈍いので夜中に起きることは少ないはずだ。
まあ、まだ立派な、認知症にまでいっていないということか。
トホホのホ。