じじぃの「核酸・生命の基本物質(DNA・RNA)の発見!ケミストリー世界史」

Why Scorpion Venom Is So Expensive | So Expensive

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mYVKlQPsATY

世界一高価な液体「オブトサソリの毒」


3.8リットルで約40億円以上。世界一高価な液体と言われる「オブトサソリの毒」

2021年01月14日 カラパイア
人にとって危険な生物の毒は、時に有益な治療薬になることがある。
主に中東・ヨーロッパに生息し、「デスストーカー」と呼ばれるオブトサソリは、世界一毒性が強いサソリの種で、その強い毒が治療薬に役立つとして非常に高額な価格で販売されており、「世界一高価な液体」として知られている。
https://karapaia.com/archives/52298324.html

『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第12章 資本主義から帝国主義へ より

重商主義、そして産業革命による工業社会の到来は、資本主義というシステムを発展させ、新しい市民階級=ブルジョワジー(資本家)と労働者を生み出しました。ブルジョワジーとはフランス語の「ブール」(町・都市)からきた言葉で、日本語なら「町人」のようなイメージです。シェルブールストラスブール、ドイツだとハンブルクなど、もとは同じ語源です。
ブルジョワジーによる議会が、政治の中枢になります。フランス革命の到来とともに、アメリカ合衆国に次いで、地球上に新しいステージとなる近代民主主義が生まれます。

1869年 遺伝をつかさどる物質――分子生物学の土台を築く

●新型コロナワクチンの驚異的なテクノロジー
20世紀の終わりから21世紀にかけて、遺伝子解析やバイオテクノロジーは凄まじい進化を遂げました。コロナ禍においても、新型コロナウイルスの遺伝子(設計図)の解析がすぐに行われ、ウイルスの表皮の突起のようなタンパク質部分の設計図である塩基配列(A、U、C、Gという略号の4タイプの分子が連結してできる暗号のような配列です)が特定されました。
そして、その設計図のコピーであるメッセンジャーRNAを修飾したものが人工で大量生産され、ワクチンとして製品化されます。ヒトのなかで、このRNA(設計図)からウイルスの突起部分だけがつくられます。やがてこの突起部分をターゲットにする誘導ミサイルのような抗体がたくさんつくられ、本物のウイルスに対して万全の守りを固めることができるのです。
脅威的なテクノロジーの集大成ですが、人類がここに到達するまでには、困難な長い道のりがありました。

●ミーシャーの早すぎた発見
スイスのフリードリヒ・ミーシャーは有機化学を学んだあと、医化学の研究をしていました。白血球の研究のため、包帯についた膿(うみ)を大量に病院から集めていたのですが、事情を知らない人が見たらただの変な人です。
1869年(明治2年、日本では戊辰戦争終結)、ミーシャーは、膨大な膿、白血球の死骸を分析して、白血球の核から謎の酸性の物質を発見し、未知の有機化合物と大量のリン酸をふくんだこの物質を、「核酸」(ヌクレイン)と名づけました。この時点で、この未知の物資が、遺伝をつかさどる遺伝子の本体だということに気づく人は誰もいませんでした。
この発見の4年前、チェコの修道士グレゴール・ヨハン・メンデルが、エンドウ豆の交配から遺伝には法則性があり、遺伝子というものが情報を運んでいるという画期的な論文を発表していました。しかし、研究者ではなく、たんなる修道士が書いた論文だとして、誰からも注目されずに埋もれたままになっていました。
そして、ミーシャーが発見した核酸こそが、じつはその遺伝子の実体であるデオキシリボ核酸DNAだとわかるまで、さらに80年もの歳月がかかったのです。
ミーシャーの核酸の発見から、多くの科学者が遺伝という現象の神秘、神の仕事ともいうべき自然の理法を解明しようと挑戦しました。20世紀中盤以降、人類は遺伝子の中身の分子を操作したり、新しい遺伝子の分子をつくったりする技術を発展させていくのです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
テレビでお昼のワイドショーを見ていたら、「サソリの毒 様々な分野に応用・最新研究・脳腫瘍治療の可能性も」をやっていた。

「毒と薬は紙一重」と言われる。

オブトサソリの毒の成分の1つに、ペプチドクロロトキシンというのがある。
クロロトキシンという神経毒は、脳腫瘍細胞の表面に結合する性質があり、蛍光色素と結合させることでがん細胞を光らせ視覚での確認が容易になるのではないかと期待されている。のだとか。
リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』によれば、生き物の行動はその生き物の中にある遺伝子によって支配されている。のだとか。
まあ、サソリも人間も遺伝子の思うように生かされているということでしょうか。