じじぃの「ボストン茶会事件・アメリカでコーヒーが好まれるようになった理由!ケミストリー世界史」

神の薬が招いた最悪の戦争『アヘン戦争』とは?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MwQDIveI8nI

【コーヒーがアメリカで飲まれるきっかけになった】ボストン茶会事件

2018-01-23 コーヒーとはちみつと私
アメリカというと現在は紅茶よりコーヒーのイメージが強いと思いますし、実際コーヒーがよく飲まれています。
コーヒーがよく飲まれるようになった「ボストン茶会事件」とは、どんなものだったのでしょうか。
https://www.coffee83.net/entry/2018/01/23/220000

『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第11章 産業革命と市民革命 より

1710年ごろにニューコメンの蒸気機関が発明され、1733年、ジョン・ケイが機織(はたお)り機を改良したことで、イギリスで産業革命が起こりました。産業革命は綿工業で始まり、職人が行なっていた小規模な生産を、機械の使用により大規模化していきます。
やがて、ワットにより蒸気機関が改良されて高性能化し、水車、ウシ、ウマに依存していた動力も機械化され、とてつもない生産力の増大が起こります。生産力の拡大は、資本主義を発達させました。小さくまとまった地域ごとのコミュニティ=封建社会の本質は、土地に縛られて農業生産を行うことですから、人やモノの流れの足枷(あしかせ)にしかなりません。これらを打ち破り、流通がしやすい社会にするのは、より大きな統一国家をめざす必要がありました。

1773年 ボストン茶会事件――アメリカでコーヒーが好まれるようになった理由

●紅茶の葉を港に投げ捨てる
1764年、イギリス政府はアメリカの13植民地に対して、砂糖やワイン、コーヒーなど、あらゆるものに税金をかけました。参政権もないのに税金ばから取られることに、植民地では反発が生まれます。さらに、紅茶の販売をイギリスの東インド会社に独占させる法案、茶法を制定したことで猛反発を招きます。
1773年、怒った人びとはインディアン・モホーク族のコスプレをして、ボストン港に突入し、停泊していた東インド会社の貿易船に乗り込み、「ボストン港をティーポットにする!」と叫びながら積み荷の紅茶の葉9万ドル相当相当を投げ捨てるというボストン茶会事件が起こりました。

この事件が、アメリカのイギリスからの独立のきっかけとなったのです。

●茶を化学する
茶はヒマラヤの山林地帯が原産です。前6世紀、インドでブッダにより始められた仏教がアジア、中国で広がり、やがて仏教の修行僧たちが集中力を高めるために飲んでいたようです。
コーヒーもイスラームの修行僧に飲まれたので、同じ流れを感じます。コーヒー同様、カフェインが歴史を牽引(けんいん)したのです。
茶はカフェインを多くふくみ、さらに渋い感じになる成分のタンニンをふくんでいます。タンニンを構成する分子はたくさんあり、ポリフェノールといわれる構造をもつカテキン類がふくまれます。カテキン類は抗酸化作用があり、体にいいといわれています。
茶葉は発酵が進むとウーロン茶、完全に発酵すると紅茶になります。発酵が進むにつれて、カテキン類が酸化して赤くなっていくのです。

1776年 アメリカ独立宣言――よみがえるルクレティウスの思想

●ジェファーソンの”ルクレティウス推し”
1776年、イギリスの植民地であったアメリカ東部13州はジョージ・ワシントン司令官のもと、独立戦争を戦っていました。独立派の軍は、ミニットマンといわれた必要に応じて武器をとる民兵が主体で、基本はゲリラ戦でした。火砲の火薬も底をつき、フランスの優秀な火薬を密輸してしのいでいたさなかの1776年7月4日が、インディペンデンス・デイ=アメリカ独立宣言の日になりました。アメリカ合衆国が誕生したのです。
独立宣言は、のちに第3代大統領になるトマス・ジェファーソンが起草者で、友人のアダムズやフランクリンが加筆・修正をしました。
この宣言の内容を要約すると、すべての人間は平等につくられていて、創造主によって、生存、自由、幸福の追求をふくむ権利をもっていること、そして、これらの権利を確実なものにするために人びとは政府をもち、政府のもつ権力は統治される人びとの同意に基づいていなくてはならない、というものです。
イギリスの思想家ジョン・ロックの思想の影響を受けた宣言です。起草者のジェファーソンは、ルクレティウスの『物の本質について』のラテン語版や英語版、フランス語版、イタリア語版をもっていたほどの”ルクレティウス推し”の人だったので、エピクロス派の「人は幸福を求めなくてはならない」という思想を信奉していました。
「世界は本質だけであり、その本質とは原子と物質であり、無知や恐怖は人間にとって必要な存在ではない」というルクレティウスの思想に共鳴した人でした。

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どうでもいい、じじぃの日記。
今では、紅茶にしろ、コーヒーにしろいろんな国で栽培されていますが、18世紀ではイギリスが茶葉を独占していたそうです。
その茶葉をめぐって、イギリスとアメリカでは「ボストン茶会事件」が起きた。
まあ、アメリカではそれが「アメリカ独立宣言」につながった。
一方、1839年 アヘン密貿易をめぐってイギリスと中国で「アヘン戦争」が起きた。
イギリスは輸入品である紅茶を懐を痛めず手に入れたいがために、麻薬である「アヘン」を輸出品に用いたことが戦争の引き金になった。
アヘン戦争の結果、中国「清国」は滅んでしまった。
たかが、茶葉。されど、茶葉。
一説には、このアヘン戦争は中国では「国恥」として、語りつがれているそうです。