じじぃの「フォトレジスト・半導体の製造にも活かされている写真技術!ケミストリー世界史」

フォトリソグラフィ】最先端の半導体露光装置が数ナノメートルの表面加工できる仕組み

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=qsfjLRZrZ4M

半導体フォトリソグラフィとは?工程フローと原理

2022年6月5日 Semiジャーナル
フォトリソグラフィとは?
半導体フォトリソグラフィとは、「ウェーハに光を照射することで回路パターンを描く工程」です。
https://semi-journal.jp/basics/process/photolitho.html

『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第12章 資本主義から帝国主義へ より

1827年 写真の発明――半導体の製造にも活かされている写真技術

フェルメールも利用していたカメラオブスキュラ
いまや、デジタルカメラを搭載したスマートフォン全盛の時代で、誰もがカメラマンになれるすごい時代になりました。人類の歴史のなかで特筆すべき発明としてあげられる1つが、写真の発明だといえるでしょう。
フランス人発明家のジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが、カメラオブスキュラ(小さい穴の開いた暗箱)でつくった像を記録する技術に挑みました。カメラオブスキュラは貴族のあいだなどではやっていた遊びの装置で、小さい穴を通った像が反対側に映るものでした。
17世紀の画家フェルメールも、これを用いて絵を描いていました。カメラの祖先のようなものです。ちなみに、カメラとはラテン語で「部屋」を意味し、オブスキュラは「暗い」なので、「暗い部屋」という意味です。
ニエプスは1822年に、ガラス板にアスファルトを塗り、感光したところが硬くなる性質を見つけました。1827年には、カメラオブスキュラにこの感光剤を置いて像をつくったあと、未反応のアスファルトを洗い流してネガ(陰画)をつくり、これを版として版画のように紙に印刷することに成功しました。

半導体生産の化学技術
現在のシリコン(ケイ素)半導体集積回路やメモリー製造のテクノロジーは、これと同じような原理を利用します。
たとえば、ケイ素の基盤の上に微細なケイ素(半導体)の部分と二酸化ケイ素(絶縁層)の部分をつくる場合は、ケイ素の基盤上に光と反応して硬化する感光性樹脂(フォトレジストといいます)を塗り、髪の毛の断面を20等分できるような細さのレーザー光線を当てて、ケイ素として残したい部分の樹脂を硬化させて保護した状態にします。
その後、硬化していない樹脂を薬品で溶かして流し、むき出しのケイ素の部分を酸化して二酸化ケイ素にします。保護していた樹脂を溶かして洗い流せば、ケイ素の露出した部分がつくれます。ちょうど窓ガラスに文字のシールを貼って、泡の窓ガラスクリーナー洗剤をスプレーで吹き付け、あとからシールを剥がすと文字が浮かぶ上がるという感じです。
こういった手法をくりかえして、切手より小さいシリコンに100万個のダイオード(微細な電気のスイッチになります)などのデバイスを刻んで半導体などをつくることができるのです。このような手法を、フォトリソグラフィといいます。ギリシャ語の「リソス」(「石」という意味)+「グラフィア」(「書く」という意味)=石版印刷に由来します。
1829年からルイ・ジャック・マンデ・ダゲールと共同で研究を始め、ニエプスの死後、残されたダゲールは1837年、ダゲレオタイプ銀板写真)という本格的な写真技術を誕生させました。

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どうでもいい、じじぃの日記。

2019年7月、日本政府は韓国に対し、半導体・ディスプレイ製造に必要な素材3品目(フォトレジスト、フッ化水素、フッ化ポリイミド)を輸出管理強化対象に指定した。

2020年でのフォトレジスト市場は日本の大手5社だけで世界市場の90%を占めている。
フォトレジストについて、ハイエンド製品ゆえに技術の壁は高いと指摘。現状では日本頼みだとしながらも、将来的には中国もハイエンド製品を作ることは可能だとしている。

フォトレジスト市場も東京応化工業、JSRという日本企業が大きなシェアを占めている。両社ともEVUレジスト開発に力を入れている。
とか。