じじぃの「スパイス・ナツメグ・熱帯の植物は独特の香りをもつものが多い!ケミストリー世界史」

EXPEDITION TO MALUKU ISLANDS - THE SPICE ISLANDS, INDONESIA

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=8ZTjGwXvFVo

スパイスの黄金郷 インドネシアモルッカ諸島


神秘のスパイス・アイランズモルッカ諸島

spice story
古代から近代にかけて、スパイスが貴重且つ高価なものとして扱われていたことは、今までにも何度かお話をしてきました。
中でも「世界の4大スパイス」と呼ばれる「コショウ」「クローブ」「ナツメグ」「シナモン」は、古代から貴重な貿易品として金銀同様に扱われ、特に中世から近代にかけてのヨーロッパでは珍重されました。このことを裏付けるのが15世紀に始まる大航海時代であり、これらのスパイスが世界の歴史を動かしたと言っても過言ではないでしょう。
今回は、その舞台となるインドネシアの「モルッカ諸島」のお話をしたいと思います。
https://voxspice.jp/spicestory/3469

『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第10章 科学革命 より

1667年 スパイス諸島の発見――スパイスの分子が歴史を生み出した

●スパイスは薬としても欠かせなかった
現代の私たちの生活では、料理にはスパイスが欠かせません。胡椒はもちろん、料理好きの方ならターメリック、シナモン、オレガノサフラン、カレーがお好きな方ならガラムマサラなど枚挙にいとまがないです。
世界史の本に、「胡椒が人びとを熱狂させて大航海時代が続いた……」とあると、現代の私たちは、「なんであんなものに熱狂するの!?」と思ってしまいますが、本来の胡椒を味わうとそれがわかります。カンボジアインドネシアでどで、ていねいにつくられた本来の胡椒は、大量生産される工業品のコショーにはないインパクトがあります。この章を読むときは、ネット通販で入手して味わってみてください。
スパイスのなかでも古くから珍重されてきたものに、ナツメグ(ニクズク)とクローブ(チョウジ)があります。
ナツメグの木からは、ナツメグとメースという2つのスパイスがとれます。ナツメグは杏(あんず)のような形の実の種をつぶしたもの、メースは種を包んでいる赤い皮を乾燥させたものです。
これらは、リウマチや胃痛、腹痛などの医薬品、催淫剤、催眠薬、虫除け剤に用いられました。また、ペストが流行したときは袋に入れて身につけ、ペスト除けのお守りにも使われた。
クローブは「丁子」と書き、丁は釘を表す漢字です。古代ローマ時代からスパイスとして重用され、強力な殺菌作用があり、歯痛の鎮痛や口臭予防にも効果があるとされてきました。
ナツメグクローブは、インドネシアモルッカ諸島ニューギニアの近く)のなかの、バンダ諸島という火山性の小さな島々でしかとれない貴重品でした。クローブの木は、さらにこのなかの隣り合う2島に生えているものしか知られていませんでした。

●熱帯の植物は貴重な分子の宝庫
熱帯地方の植物に、こういった独特の香り高い物質が見られるのは理由があります。草食動物やカビ、葉にたかって汁を吸ったり葉をかじったりする昆虫など、熱帯で猛威をふるう外敵から動いて逃げることができないので、自身を防御するための分子をつくることで生き残ってきたのです。植物から貴重な医薬品の成分が多数見つかるのは同じ理由です。
クローブの香りはオイゲノールという分子で、チョウジ油の香りの成分です。月桂樹のオイルにもふくまれます。
ナツメグの香りの成分はイソオイゲノールで、オイゲノールとほとんど類似した分子の構造です。イソは、ギリシャ語の「イソス」(「同じ」という意味)に由来します。
イソオイゲノールはノミなどの虫が嫌う物質でもあるので、ペスト菌を媒介するノミ除けになった可能性は十分にあります。
ナツメグクローブはこれらの島でとられたあと、海路と陸路でさまざまな商人を経由して、そのたびごとに値段が2倍ずつ上がりながら、ヨーロッパの消費者に届くころには途方もない価格になっていました。

●”黄金郷”スパイス諸島の発見
これらの原産地はアジア人やアラブ人の商人などによって秘匿されていましたので、ヨーロッパの人びとは知る由もなかったのですが、大航海時代に、まずポルトガルがインドのゴアやマレー半島のマラッカに植民都市を建設し、スパイスの島々を探しまわりました。
そして、1511年、ポルトガル人がついにスパイスの黄金郷ともいうべきモルッカ諸島のスパイス諸島を発見したのです。
ポルトガルのスパイス独占化を阻もうとするイングランドとオランダは、1600年に入ると、相次いで政府の息のかかった貿易会社、東インド会社をロンドンに、2年後にはオランダ東インド会社(VOC)という商社を設立しました。東インド会社と連呼されると、カレーのお店を連想してしまいそうですが、貿易の商社です。会社というよりも、植民地経営のための軍隊も動かせる、ミニ国家のような存在です。
ポルトガル、オランダ、スペインはスパイス貿易をめぐって、世界のあちこちで軍事衝突、抗争をくりかえします。1621年、オランダはナツメグクローブを求めてバンダ諸島を武力占領しました。

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どうでもいい、じじぃの日記。

「熱帯地方の植物に、こういった独特の香り高い物質が見られるのは理由があります。草食動物やカビ、葉にたかって汁を吸ったり葉をかじったりする昆虫など、熱帯で猛威をふるう外敵から動いて逃げることができないので、自身を防御するための分子をつくることで生き残ってきたのです。植物から貴重な医薬品の成分が多数見つかるのは同じ理由です」

北里大学特別栄誉教授の大村智博士は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
寄生虫薬「イベルメクチン」は、静岡県伊東市の川奈のゴルフ場の土の微生物から発見された。
実はこういった薬になる微生物や植物は熱帯地方にいっぱいあるのだそうだ。
薬になる微生物や植物を探しに、熱帯地方を訪れる。
もしかしたら、今まで、感じなかったような魅惑的な香りのする植物に出くわすかもしれない。