じじぃの「科学・芸術_1011_米国の企業・LMT(軍事産業)」

護衛艦「いずも」に米海兵隊F-35Bが初めて発着艦

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Thb-US3vjYc


F35Bの発着艦試験成功、自衛隊が初の「空母」を持つ理由とは

2021/11/18 読売新聞オンライン
●「いずも型」護衛艦2隻を改修
四国沖の太平洋上で10月3日、在日米海兵隊に所属する2機のF35B戦闘機が、第1段階の改修が終わった「いずも」に発着艦する試験が行われた。F35Bが甲板にゆっくりと垂直に着艦すると、艦内では日米両隊員らから拍手がわき起こった。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211117-OYT1T50178/

エコノミスト』2022年5/17号

特集:大解剖 防衛産業&安全保障 ウクライナで世界一変 【執筆者】岩田太郎(在米ジャーナリスト)

戦闘機やミサイル、潜水艦から通信システムまで、米国の防衛企業はさまざまな製品を開発している。大手5社をピックアップした(企業名の後のカッコ内はティッカーコード)。

世界トップの規模誇る ロッキード・マーチン(LMT)

軍事産業では世界第1位の規模を誇り、航空機、ロケット、人工衛星、ミサイル、船舶などの開発製造を手掛ける老舗企業。前身のロッキード・コーポレーションは1912年の創業で、95年に航空機メーカー、マーチン・マリエッタと合併して現在の形に。第5世代ステルス戦闘機F22やF35の製造元であり、有力製品のジャベリン対戦車ミサイルウクライナ戦線において、ロシア軍戦車や装甲車の撃破に大活躍した。

2021年12月期の売上総額670億ドルの71%を米国防総省から受注したほか、28%を世界各国への兵器輸出で売り上げる多国籍企業。過去5年ほどで外国軍向け契約が増えている。売り上げの27%を占めるF35は主力事業であり、この先数年にわたる受注を確保。年間150機前後を米軍や他国軍に納める安定した収益源だ。

そのほか、92年に米ゼネラル・ダイナミクスから買収した戦闘機部門で、いまだ現役の第4世代F16戦闘機をはじめ、広域防空パトリオット地対空ミサイル、米原子力潜水艦搭載の核弾頭付きトライデント弾道ミサイル、防空戦闘艦に使われるイージス武器システムも手掛ける。同社のミサイル防衛システム需要はウクライナ情勢を受けて高まっているが、インフレでF35などの製造費用が高騰し、利益率が落ちているのが懸念材料だ。

誘導ミサイルに強み レイセオン・テクノロジーズ(RTX)

1922年創業の軍事大手レイセオンと、航空宇宙のユナイテッド・テクノロジーズが2020年に統合して発足。軍事産業では世界第2位。誘導ミサイルを48年に開発、現在はパトリオットやトマホークなどを販売する世界トップの誘導ミサイル企業となった。21年12月期の売上高は644億ドルと、ロッキード・マーチンと同規模だ。

売り上げのうち、軍事が65%、民間向けが35%で、地域別では米国が62%、欧州が15%、アジア太平洋が12%、中東と北アフリカが7%など。レーダー、電子戦システム、統合空中システム、指揮統制システムなどのシステム開発に強みを持つ一方、ドローン(無人航空機)やサイバーセキュリティーも手掛ける。米国が中国やロシアに後れを取る極超音速(音速の5倍超)巡航ミサイルの開発を、競合のノースロップ・グラマンと共同で進めている。

民間向け航空機エンジンで有名な傘下のプラット・アンド・ホイットニーは、F35に搭載される軍用機エンジンも製造している。経営統合によるコスト削減などで、それに続く4年間に200億ドル相当の株主還元を行うことを目標にしている。世界的な物流の混乱による半導体不足など原材料の確保がリスク要因だ。