じじぃの「科学夜話・なぜ水とエタノールを足した体積が合計にならないの?理系の疑問」

Mixing ethanol and water

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Dyw1OvYUKL0

Ethanol-Water Mixtures

理科の実験で、同体積の水とエタノールをまぜると、合計より体積が少なくなりました

2007/6/24 Yahoo!知恵袋
結論としては、エタノール間の空間に水分子が入り込み、水素結合を形成し、全体的に分子同士の距離間を縮めるため、全体の分子が凝集し体積が小さくなる。
ただし、混合液量の比によって分子の配置状態や水素結合様式は敏感に変化します。そのためどれだけ体積が小さくなるかは一概には言えませんが、大体単純に足した体積の5%くらい減ると思います。また、実験レベルでは揮発は無視できると思いますが、レポートなどを書く場合は、考察に入れるとウケが良いと思います。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1311986998

『こんなに変わった理科教科書』

左巻健男/著 ちくま新書 2022年発行

第2章 日本は科学の国という夢――超難しかった物理・化学 より

水とエタノールを足した体積が合計にならない理由

現代化の時代の中学教科書は、「モデル」をつくることが非常に重視されていました。
粒子モデル(原子モデルや分子モデル)の重視は、クリップをつないだり、ボルトとナットを結びつけたりして説明しましたが、それはモデルのためのモデルいじりとしか思えないものでした。ここでよく使われたのが、水とエタノールの溶解の例です。
水50ミリリットルとエタノール50ミリリットルを混ぜると、体積は混ぜる前の合計(100ミリリットル)ではなく、98.4ミリリットルになります。どうして減少したのでしょうか?
この体積減少は、米粒と大豆粒(またはあずき粒など)、大きさの違う粒でモデル的に説明されていました。水分子を大豆粒、エタノール分子を米粒として、隙間の大きい大豆粒に米粒が入りこむという授業がされました。読者にはそう習った方が少なくないのではないでしょうか。
一見、もっともらしいと思われるかもしれません。しかし、大豆と米のモデル的説明には、分子の大きさが違う物質の溶解時には必ず体積減少が生じると勘違いされてしまいかねない危険が生じます。
たとえば、砂糖と水、ナフタリンとベンゼンでは、溶解前後で体積は変わらないのです。塩化ナトリウムと水では体積減少が起こりますが、逆にベンゼンと酢酸、アセトンと二硫化炭素、ベンゼンと二硫化炭素では溶解後に体積が増えます。
つまり、溶解時の体積変化は、米粒と大豆粒の混合モデルでは説明できないのです。溶解のような複雑な現象を1つの事実だけで一般化してしまう行き過ぎの面があったと思います。

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どうでもいい、じじぃの日記。

水とエタノールを足した体積が合計にならない理由

エタノールの分子は油になじみやすいエチル基 CH3CH2- と水になじみやすいヒドロキシ基 -OH が結合した構造を持つ。
ヒドロキシ基 -OHのOが水 H2OのHと結合しやすい。水素結合という。
水素結合が全体的に分子同士の距離間を縮めるため、全体の分子が凝集し体積が小さくなる。
これで、いいのかな。 (^^;;