じじぃの「科学夜話・細胞膜・H結合・水和するタンパク質!水の神秘」

Water, Cells, and Life | Dr. Gerald Pollack | TEDxNewYorkSalon

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=p9UC0chfXcg&app=desktop

タンパク質の生体分子と水との関係

タンパク質の生命機能発現に関する水の本質的役割を解明

日本原子力研究開発機構
タンパク質等の生体分子と水との関係を明らかにすることは、生命を理解するための根本的な課題です。生命機能の発現を担う基本素子であるタンパク質は、細胞内の水中において、その構造を巧みに変化させ動くこと(構造の揺らぎ)によって機能を発揮しています。この「構造の揺らぎ」には、その表面を覆っている水和水と呼ばれる水が重要な働きをしていると考えられていますが、水和水のどのような性質が原因であるのかについては良く分かっていませんでした。
生体内で様々な生理機能を担うタンパク質は、周囲の熱揺らぎにさらされながらその構造を巧みに変化させることで機能を発揮しています。タンパク質は通常、生理環境である水中で機能しており、水環境にあるタンパク質の表面には、水和水と呼ばれるタンパク質の表面に張り付いた通常の水とは異なる水が存在します(図1)。水和水は、タンパク質表面原子との間で様々な相互作用をしています。
https://www.jaea.go.jp/02/press2010/p10072801/hosoku.html

『水の神秘 科学を超えた不思議な世界』

ウェスト・マリン/著、戸田裕之/訳 河出書房新社 2006年発行

水和する蛋白質 より

蛋白質とH結合するとき、水が陽子の受け取り手よりも送り手としての役を担いたがるのは奇妙である。蛋白質がその幾何図形的な配列において柔軟性をもつのは、このH結合による偏(かたよ)りのせいだと信じられている。水の分子は蛋白質の構造のなかを動き、蛋白質の表面や内部の裂け目に住みつく傾向があるらしい。その状態は”縛られている”状態と呼ばれるが、私はむしろ”不可欠な状態”といういい方をしようと思う。なぜなら、そのほうが、蛋白質内での水の構造的役割と機能的役割の両方をより正確に表しているからである。水はH結合を選択的に破壊し再形成することで自分自身を出し入れしながら、蛋白質の2番目の構造(機能グループのあいだの裂け目に橋を架ける)を変えるのかもしれない。蛋白質の2番目の構造を変える部分に水が入り込むメカニズムには、水によってもっぱら促されるものもある。
蛋白質の分子をもっとも近くで取り巻いている水は、蛋白質の機能グループとH結合する結果、ふつうはとても秩序だっている(方向性をもっている)。少し言い方を変えると、蛋白質とのH結合は本質的に水の分子を”閉じこめる”が、それは水の分子が自由に周回できないようにするためであり、まっすぐな配列と屈曲した配列のあいだで自由に入れ替わることができないようにするためである。こうして、<蛋白質の水>は方向の度合いによって自由水と区別される。4つから6つの環状の小さなクラスターから、水は蛋白質の最初の水和殻内で大規模な水素結合ネットワークを形成する。水の1モル(18グラム)と、典型的な蛋白質の結晶の1モル(5000~1000万グラム)は、かなりの違いがある。したがって、1つの蛋白質の結晶を水和するには、1億の水分子が必要になる。ちなみに、1モルは化学用語で、個々の分子の――非常に巨大ではあるが標準的な――数(~1024)を指す。
蛋白質との水和ネットワークは、2つのタイプの水分子でできているらしい。1つは、常に自分自身を再配置し、ネットワークの形と規模に第1に影響を与える、移動性の水和した水の分子である。もう1つは、不可欠な水や蛋白質そのものと結合したり相互作用したりする。比較的移動性のない水和した水の分子である前者のグループは、後者に比べて方向の秩序がかなり低い。こうしてみると、初期の水和殻でさえ水の分子のネットワーク内のネットワークから作られるが、その水の分子のネットワークは、水和蛋白質の表面から自由水までの距離が機能するために、方向の秩序が低下するようである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
宇宙はビッグ・バンにより創成された。
地球は「水の惑星」と呼ばれるが、それは宇宙空間から見た地球が海(水)という液体で構成されているように見えるからである。
水は何でできているのか?
水素(H)は宇宙で1番単純で豊富に存在する原子であり、宇宙に存在する原子全体の75%を占めている。次に多いのはヘリウム(He)で、3番目に多いのは酸素(O)である。
水はいまや宇宙の至るところに、氷、液体、水蒸気という形で存在している。
人体はほとんどが水(H2O)からできている。
胎児では体重の約90パーセント、子どもでは約70パーセント、成人では約60~65パーセント、老人では50~55パーセントを水が占めている。
水がアミノ酸の機能グループとH結合すると、タンパク質の幾何図形的な配列を変え、タンパク質の個々の区画内での陽子の移動を仲介する。
タンパク質は多くの構造的機能をもっているが、重要な機能の1つが「膜」である。
細胞膜は細胞内と細胞間の液体の水を変えることによって物質への浸透性を調和している。
これが生命を維持する基本な仕組みなのです。
とか。