じじぃの「危険なドラッグのいま・スーパースターたちの死!ドラッグ大全」

アメリカを揺さぶるオピオイド危機①

2018/07/18 日米関係インサイト
アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention)によると、オピオイドの過剰摂取による死亡者は、2004年に9,091人だったのが、10年後の2014年にはその3倍以上の28,647人になった。
さらにその数は、2015年には33,091人、2016年には42,000人以上と増加してきている。
https://www.spf.org/jpus-insights/spf-america-monitor/spf-a-m-d-detailpost_4.html

フェンタニル(貼):フェントス

おくすり110番
●概説
強い痛みを抑えるお薬です。
●特徴
フェンタニルを有効成分とするオピオイドと呼ばれる鎮痛薬です。そのなかでもとくに強力な麻薬系の強オピオイド鎮痛薬になります。有効限界がない完全作動薬とされ、用量増加とともに作用も増強します。WHO方式疼痛治療法で第3段階に位置づけられ、中等度から高度の疼痛に適します。おもにがん疼痛に用いられます。
・同類の代表薬であるモルヒネをしのぐ鎮痛効果が期待できます。モルヒネとの効力比は1:100くらいです。また、モルヒネに比べ、便秘や眠気、うとうと、せん妄などの副作用が少ないです。
脂溶性が高く、おもに肝臓で代謝されます。このため、腎臓の悪い人でも比較的安全に使用できます。
・皮膚からゆっくり吸収される持効性の貼り薬です。持続痛をおさえるための基本薬として定期的に使用することになります。貼り替えは1日1回で、時間を決めて毎日規則正しく使用するのに好都合です。また、24時間ごとに効果と副作用をチェックできるので、日々の用量調整も容易です。ただし、速効性はないので、一時的に強まる突出痛の治療には向きません。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se82/se8219701.html

『危険ドラッグ大全』

阿部和穂/著 武蔵野大学出版会 2021年発行

第7章 危険なドラッグのいま より

スーパースターたちの死

医療の進歩によって、多くの国で人の平均寿命は少しずつ延びている。米国もそうだった。ところが、2014年の78.9歳をピークに、米国人の平均寿命は短縮に転じ、2018年には78.6歳となった。その一因と指摘されるのが、働き盛りの20~40代を中心とした薬物中毒や自殺による死亡件数の増加である。
医療の先進国であるはずの米国で、「薬によって寿命を縮めている」とも言える事態が起こっていたなんて知らなかったという方が多いだろう。しかし、米国における麻薬汚染の惨状を伝えるニュースは、すでに10年以上前から日本にも入ってきていた。よく記憶をたどってもらうと、数々のスーパースターたちが「薬物の過剰摂取が原因で亡くなった」という訃報を聞いたことがあるはずだ。
例えば、2009年6月には、歌手のマイケル・ジャクソンさんが自宅で心肺停止状態に陥り救急搬送されたものの、間もなく急死した。原因は諸説あるものの、不眠を訴えるジャクソンさんに対してプロポフォールという麻酔薬を医師が6週間にわたり毎晩投与していたという。また、スーパースターゆえのストレスと闘いながら、過酷な仕事をこなすために、鎮痛剤を習慣的に服用していたとも伝えられている。
2012年2月には、歌手のホイットニー・ヒューストンさんが急死した。自宅でコカイン使用後に心臓発作を起こして浴室の浴槽で溺死したことが直接の死因とされるが、すでに1990年代から、麻薬、処方薬、市販薬、アルコールなど、あらゆる薬物を習慣的に用い、過剰摂取していたと伝えられる。
2016年6月には、歌手のプリンスさんが急死し、死亡当時の体内から異常に高濃度のフェンタニルが検出されたことから、フェンタニルの過剰摂取が死因と考えられた。
2017年10月に急死したロック・ミュージシャンのトム・ペティさんも、同じフェンタニルの過剰摂取が死因とされる。

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どうでもいい、じじぃの日記。
オピオイドとは、主にケシの実から生成される麻薬性鎮痛薬である。
オピオイド鎮痛薬には、モルヒネプロポフォールなどの麻薬性オピオイド鎮痛薬と、ペンタゾシンなどの麻薬拮抗性鎮痛薬がある。
オピオイドの中には、モルヒネを原料とするヘロインも含まれる。しかし、ヘロインはその危険性から日米両国で非合法の麻薬とされている。
アメリカでは、2016年 4万人以上がオピオイドの過剰摂取で亡くなっている。
「2012年2月には、歌手のホイットニー・ヒューストンさんが急死した。自宅でコカイン使用後に心臓発作を起こして浴室の浴槽で溺死したことが直接の死因とされるが、すでに1990年代から、麻薬、処方薬、市販薬、アルコールなど、あらゆる薬物を習慣的に用い、過剰摂取していたと伝えられる」
今は聴いていないが、ホイットニー・ヒューストンさんのCDを持っています。
生きていれば、まだ60歳前後です。
ついでに、フェンタニルという合成オピオイドモルヒネと似ているが、便秘などの副作用が少ないのだとか。
そのうち、フェンタニルのお世話になります。