Ray Kurzweil: Future of Intelligence | MIT 6.S099: Artificial General Intelligence (AGI)
動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=9Z06rY3uvGY&t=1620s
もう既に不老不死の時代!?「あと10年で、寿命回避速度に入る」レイ・カーツワイル氏
2018年3月5日 ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
●人工知能の権威でシンギュラリティの提唱者、天才・カーツワイルの最新「不老不死」予測
AIの急速な進化の成果を健康や医療に応用すると、これまでの平均寿命の直線的な伸びから逃れられるのではないだろうか。あと10年もすれば、老化の速度を超える速度で寿命が伸びるのではないかと考えている。
https://www.newsweekjapan.jp/yukawa/2018/03/10.php
全身2200万円でできる 人体冷凍保存の最前線
15.2.17
クライオニクスは、未来における蘇生に望みをかけて、極低温で人体を保存する技術。
アルコー延命財団の施設では、149もの人体、もしくは頭部を約マイナス200℃で保管している。更に1100人以上の希望者たちが冷凍保存の申し込みをしているという。
https://www.vice.com/ja/article/vbpdqj/would-you-pay-dollar80000-to-freeze-your-head-if-it-meant-you-had-a-second-shot-at-life
『私たちが、地球に住めなくなる前に』
マーティン・リース/著、塩原通緒/訳 作品社 2019年発行
第2章 地球での人類の未来 より
バイオテクノロジー
人間の寿命の延長に何か画期的な進展があれば、それによって人口予測は劇的に変わるだろう。
社会的な影響ももちろん大きいが、それは老衰の期間が同じように延びるかどうか、女性の閉経年齢が寿命の延びにしたがって上がるかどうかしだいだ。しかし人間の内分泌系がもっとよく理解されていけば、ホルモン療法を通じて人体のさまざまな要素を強化することも可能になるかもしれない。そしてある程度までは人間の寿命も、そうした強化の一部に属するだろう。大半のテクノロジーと同様に、これについても不公平なまでに優先されるのは富裕層だ。そして人々が長生きを求める気持ちは非常に強いから、効能が検証されてもいない風変わりな療法が受け入れられる市場はすぐにできる。2016年創業のアンブロシア社は、シリコンバレーのエグゼクティブたちに向けて「若者の血液」の注入を売り出した。近年のもうひとつの大流行はメトホルミンだ。これはもともと糖尿病を治療するための薬だが、認知症やがんを予防できるとの触れ込みが広まっている。
さらに胎盤細胞の効能をもてはやす声もある。前にも触れたバイオテクノロジー事業家のクレイグ・ヴェンダーは、ヒューマン・ロンジェビティという会社を持っており、創業にあたって3億ドルもの資金を集めた。これはトゥウェンティスリーアンドミー社(23andMe:顧客のゲノムを詳細に解析して、病気へのかかりやすさや血統についての興味深い結果を明らかにしてくれる会社)を上回る規模だ。ヴェンダーは、人間の腸内にいる数千の「菌」の種のゲノム解析をめざしている。この体内「生態系」が人間の健康にとっては非常に重要なのだと(非常にもっともらしく)言われている。
「永遠の若さ」を実現させようとする「後押し」がシリコンバレーから出てくるのは、そこに蓄積されてきた莫大な富の余剰があるからというだけでなく、そこが若さを基盤とした文化を持つ土地だからでもある。シリコンバレーでは、30歳以上の人間は「峠を越えた」と見なされるのだ。
未来学者のレイ・カーツワイルは、重力からの(比喩的な)「脱出速度」の実現について熱狂的に語る。医学の進歩が急速に進んで平均余命が毎年1年以上延びていけば、不死を実現するのも不可能ではないというのである。彼は1日に100錠以上ものサプリメントを摂取している。そのうちのいくつかはお決まりのもので、いくつかは目新しいものだ。ただし、カーツワイルは自分の「自然」な寿命のうちに「脱出速度」が実現されることはないかもしれないと考えてもいる。そのため彼は、この涅槃(ねはん)への到達がかなうまで自分の体を冷凍保存しておきたいのだという。
私はかつて、「人体冷凍保存」の熱狂的な支持集団からインタビューされたことがある。カリフォルニアに本部を置く「不本意な死の撲滅をめざす会」という集団だ。私は彼らに、自分が生涯を終えた暁にはカリフォルニアの冷凍庫ではなくイギリスの教会墓地に納まりたいと話した。彼らは私を「デスイスト(deathist)」と呼んで笑った。まったくの時代遅れという意味だ。しかし驚いたことに、後日、イギリスの学者が3人も(幸い私の大学の人間ではなかったが)「人体冷凍保存」に申し込んでいたことがわかった。そのうち2人は最高額のコースを選び、残り1人はお値打ち価格で、頭部だけを冷凍する契約を結んでいた。契約先はアリゾナ州スコッツデールのアルコーという財団だ。3人の同僚はそれなりに現実的に、復活の見込みは薄いかもしれないと認めているが、それでもこの投資をしなければ可能性はゼロだと主張する。彼らが身につけているメダルには、自分が死んだらただちに体を冷凍し、血液を液体窒素と入れ替えるようにとの指示が記されている。
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この「解凍された死体」は自らの選択で未来の世代に面倒をかけるということだ。したがって、彼らがどれほどの配慮に値するかはなんとも言えない。この状況は、ある似たようなジレンマを思い出させる。それは必ずしもサイエンスフィクションとは限らないのだが、やはりその域にとどめておいたほうがいいと思うもの――すなわちネアンデルタール人のクローン作製である。専門家のひとり(あるスタンフォード大学教授)はこう言ったという。「われわれはそのネアンデルタール人を動物園に入れればいいのか、それともハーバード大学に送ればいいのか?」