じじぃの「薬物をやるキツネザル・幻覚を求めて?生きもの・かわいくない世界」

Lemurs use millipedes for their tummy troubles

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Wib3ItcbZ04

マラガシーファイアーオオヤスデ

マラガシーファイアーオオヤスデ

2006/1/21 bekkoame
Malagasyという形容詞はMadagascar(マダガスカルの)と同じ意味だが、生物地理ではMalagasyを用いるようだ。
ミリピードの意味は、mille(千の)pede(足を持つ)であり、centi(百の)pede(足を持つ)百足と同様な英語命名になっている。もちろん、千とか百は気分である。
顔はヤエヤママルヤスデと同じく、可愛らしい。目をよく見るとまるでプリント基板のようで(写真下参照)、コロンと目が付いているのではない。これも複眼といっていいのだろうか。退化したのか発達していないのか、これでは明暗程度しか分らない気がする。
http://www.bekkoame.ne.jp/~w.naoko/naoko_077.htm

『生きものたちの「かわいくない」世界』

ヴィンチェンツォ・ヴェヌート/著、安野亜矢子/訳 ーパーコリンズ・ジャパン 2021年発行

第7章 暴力と逸脱 より

私は動物の善良さ純粋さを称賛する人たちから、たびたびメッセージを受け取る。私もかれらとまったく同感だ。しかしながら、動物が善良で純粋なのは、殺したり、暴行したり、誘拐したり、薬物をやったり、酔っぱらったりしないからではなく、物事の善悪に道徳的な判断を下せないからだ。

薬物漬けのキツネザル

初めてマダガスカル島を訪れたとき、ミラノ生まれの友人のジュゼッペと一緒だった。私たちはミラノ大学で自然科学と環境科学を学ぶ学生を対象に研修旅行を企画し、島の北東部にある、手つかずのエデンの園のようなマソアラ国立公園に向かった。森のなかでいち早く遭遇した生きもののひとつは、ファイアー・モリピードだった。彼らは地面をゆっくりと移動しながら、腐った野菜やキノコを食べて1日を過ごしている。古代から生息するファイアー・モリピードは体長が20センチあり、赤と黒という色がとても目立ち、実に美しい。派手な色をしているのは、自分が有毒であることを捕食者に示すためだ。
彼らが「火ヤスデ」と呼ばれているのは、危険を察知したときに放つ化学物質のなかに、アルカロイド、ベンゾキノン、フェノール、テルペノイド、シアン化水素、塩酸、シアン化物が含まれているからだ。アリの外骨格を燃やし、大きな捕食者をも追い払うことができる毒と腐食性物質から作られた、いわば素敵なカクテルだ。彼らの有毒性を知っていた私たちは、刺激を与えないように気をつけながら手で触れた。危険を感じさせてしまったら、手に恐ろしい物質が放出されていただろう。当時は知らなかったことだが、この危険なカクテルは、キツネザルが自らを薬物漬けにするのに利用しているものだった。
あるとき、イタリアのテレビ番組『La macchina del tempo(タイムマシン)』で放送されていたBBC制作のドキュメンタリー映像を見ていた私は、そのなかのあるシーンに度肝を抜かれた。あらゆる種類のキツネザルが、ファイアー・モリピードを広いあげては噛みついているのだ。このヤスデは乾いた状態で勢いよく噛みつかれると、すぐに有毒物資を放出する。キツネザルが大量の涎(よだれ)を垂らし、頭を揺さぶりはじめたので、すでに有毒物質が出ていることがわかった。やがて彼らは、頭や胸や背中や尾といったあらゆる場所にヤスデをこすりつけはじめた。有毒物質を全身にばら蒔いているのだ。だんだん動きが激しくなり、ヤスデを噛む回数が増えていく。噛むたびにキツネザルは首を振り、口から唾液を滴らせ、目を細め、うつろな表情を見せた。彼らがヤスデを噛んだのは、殺して食べるためでなく、幻覚物質を放出させて気持ちよくなったり、快感を得たりするためだ。
おそらくいちばん最初に薬物を使いはじめたキツネザルは、ヤスデを食べるために捕まえたが、よく噛んだことで快感を覚えたのだろう。
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彼らは体からダニを取り除くためにヤスデの有毒物質を使用しているのであって、エクスタシーはただの副産物に過ぎないとする説もあるが、私の意見はまったく逆だ。最初にヤスデを噛んだキツネザルは、体からダニを取り除こうとしたのではなく、空腹を満たすために手近なヤスデを食べたところ、快感を得て、その後も同じ快感を求めつづけたのではないだろうか。

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どうでもいい、じじぃの日記。
子どもの頃、ビールなんかは苦くてとても飲めるものではなかった。

彼らが「火ヤスデ」と呼ばれているのは、危険を察知したときに放つ化学物質のなかに、アルカロイド、ベンゾキノン、フェノール、テルペノイド、シアン化水素、塩酸、シアン化物が含まれているからだ。

何となく、安らかに死ねそうだ?