じじぃの「バイオロギング・アザラシの体形はナマコみたい!ペンギン物理のはなし」

Skinny seals sacrifice safety for sustenance

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=x3ugpT1ej0M

elephant seals with time-depth recorders

For migrating elephant seals, ‘lightscapes of fear’ shape feeding, resting strategies

March 17, 2021
Tracking study shows how seals balance predator avoidance and the need to feed, shifting strategies as their body condition improves during a 7-month foraging migration
https://news.ucsc.edu/2021/03/elephant-seal-migration.html

ミオグロビンとは

コトバンク より
筋肉中にあって酸素分子を代謝に必要な時まで貯蔵する色素タンパク質。クジラ,アザラシ,イルカなど水中にもぐる哺乳類は大量の酸素を貯蔵しなければならないので,これらの筋肉にはとくに豊富に含まれている。
一般に動物の筋肉が赤いのはこのタンパク質に由来する。酸素結合能がヘモグロビンより強いので,血中のヘモグロビンから酸素を受け取り貯蔵することができる。その構造と機能はヘモグロビンと類似性が高いが,ヘモグロビンが四量体であるのに対して単量体である点が大きな違いである。

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『ペンギンが教えてくれた 物理のはなし』

渡辺佑基/著 河出文庫 2020年発行

第3章 測る――先駆者が磨いた計測の技 より

キッチンタイマーを使った深度記録計

現在のバイオロギング機器はあまねくデジタル化しており、計測値はデジタルデータとして内臓メモリに記録される。データはパソコンにダウンロードされ、計算ソフトを使って解析処理がなされる。
しかしクーイマンがオリジナルの記録計を自作した1960年代初めは、まだデジタル革命など兆しさえなく、すべてがアナログ式であった。
前述のように深度を知りたければ水圧を計測すればよく、水圧は空気の圧縮を利用した圧力計でたやすく測ることができる。ただしクーイマンにとって、大きな課題が3つあった。まず、深度の時々刻々の変化を記録しなければならない。次に、装置全体をアザラシの体に無理なく取り付けられる大きさに収めなければならない。さらに、装置はアザラシから回収しなければならない。
クーイマンは知り合いの時計の修理工に相談しながら、小さな円形の曇りガラスをゆっくりと回転させ、そこに水圧の変化を書き込んでいくからくりを考案した。曇りガラスを回転させるためには、市販のキッチンタイマーを買ってきてばらし、コチコチと音を立てながら回転する機構を借用した。これを金属のケースに入れたものが、クーイマン式記録計の記念すべき第1号である。
クーイマンはそれを、自らの研究プロジェクトを展開させていた南極のアメリカ基地に持ち込み、ウェッデルアザラシに取り付けた。ウェッデルアザラシは天敵がいないため、南極の氷の上でナマコのように横になってくつろいでいる。捕まえて記録計を取り付けるのは造作もなかったし、また数日後に再捕獲して記録計を回収することもできた。意外なことに、機器を回収しなければデータが得られないという最大のネックは、南極という特殊なフィールドではならなかった。
かくして彼は1963年にウェッデルアザラシの潜水行動を記録することに成功した。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「クジラ」や「アザラシ」が長く潜っていられるのはなぜか?
筋肉組織に「ミオグロビン」というタンパク質をもっていて、ここに酸素分子を貯蔵することができるのだそうです。
アザラシの体形がナマコみたいなのはなぜか?
実は、アザラシの体形は深く潜れるように体が特殊化したのだとか。
アザラシでは120分、1700mまで潜った記録があるそうです。
どこまで深く潜水したのかは、水圧を測定するのだそうですが、その水圧センサーも小さくて高精度のものが開発されているそうです。