じじぃの「科学夜話・バイオメトリクス・ねっとり血だけど大丈夫?生物のトリビア」


『血液の色が黒いけど大丈夫?』 金町中央病院
検査室では入院および外来の患者さまの採血をさせていただいています。
先日、採血をしているときに「血液の色が黒っぽいけど大丈夫?」と
聞いてこられた方がいらっしゃいました。
お話を聞いてみると、「想像していた色よりも黒かったので」と仰っていました。
では、なぜ採血で取った血の色は黒っぽいのでしょう?
http://www.reiroukai.or.jp/trivia/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E3%81%AE%E8%89%B2%E3%81%8C%E9%BB%92%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%A9%E5%A4%A7%E4%B8%88%E5%A4%AB%EF%BC%9F/
『現役東大生が知っている生物のトリビア 東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCAST エネルギーフォーラム 2016年発行
手で証明! バイオメトリクス より
インターネットの多くのサービスでは、IDとパスワードを入力するように求められます。日常で例えると、IDは名前、パスワードは顔のようなものです。自己紹介で名前を言って顔を見てもらうように、IDを入力して、さらにパスワードを入力することで、自分が自分であることを機械に認めてもらっています。
しかし、パスワードは、顔と違って他人に盗まれてしまうかもしれません。「パスワードは複雑なものにするように!」とはいわれるものの、ついつい簡単なものを使いまわしてしまうこともあるのではないでしょうか。
体の一部をパスワードの代わりに使う技術「バイオメトリクス(生体認証技術)」は、このような問題を解決するかもしれないということで、研究・設置が進んでいます。
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体の中でも! 静脈を読む技術
私たちの全身は血管が通っています。特に手など体の先の血管は複雑で、ひとり一人違う模様をしています。そのため、血管の模様を使えば、個人を特定することができるはずです。
血管は、動脈と静脈に分けられます。動脈は全身に酸素や栄養を届ける血管で、静脈は酸素や栄養を届け終った血を心臓まで戻す血管です。血の中で酸素を運ぶ役割をしているものを「ヘモグロビン」といいます。今回大事なのは、静脈の中の「酸素を持っていないヘモグロビン」です。この「酸素を持っていないヘモグロビン」の性質をうまく利用することで、静脈の模様を読み取ることができます。
静脈を読み取るのに使うのは、「近赤外線」という人間の目には見えない光の一種です。近赤外線は、家電のリモコンによく使われていて、携帯電話のカメラなどでは見ることができます。
さて、この近赤外線を手に当てるとどうなるでしょうか。少しイメージが難しいかもしれませんが、近赤外線と人体の関係は、光とガラスの関係に似ています。ガラスは透明ですよね。これは、光がガラスを通過しているということです。一方で、窓ガラスに自分の顔や景色が映っているのを見たことがあるのではないでしょうか。これは、ガラスをすべての光が通過しているのではなく、一部が反射しているために起きる現象です。これと同じように、近赤外線が手に当たると、一部が反射し、残りは通過します。
しかし、静脈が通っているところでは、「酸素を持っていないヘモグロビン」のせいで、近赤外線が反射したり、通過したりしなくなってしまいます。光とガラスの例でいうと、黒い粉々の入った管がガラスの中にあるようなものです。黒いものが黒く見えるのは、黒いものが光を吸収しているからです。同じように「酸素を持っていないヘモグロビン」は、近赤外線を吸収してしまいます。ここで、近赤外線だけを写すことができるカメラを置くと、手全体はぼんやりと白く写り、静脈の通っているところだけが特に黒く見える画像を撮ることができます。こうして得られた画像を、記録しておいた画像と比べて、本人であるかどうかを判断します。

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どうでもいい、じじぃの日記。
この間 病院で採血したが、採血した血液が黒っぽい。
看護婦さん、「痛くないですか」
どっかのじじぃ、「ベトベト血!」
看護婦さん、「血液には動脈の血液と静脈の血液があって、静脈の血液は黒っぽく見えるんですよ」
よくベトベト血とかドロドロ血とかいうが、動脈の血液は赤っぽくて静脈の血液は黒っぽく見えるのだそうだ。
だいたい、手を見て外から見える血管は静脈の血管(血液)なのだそうだ。