じじぃの「ミズナギドリ・鳥はなぜ渡るのだろうか?ペンギン物理のはなし」

Flesh-footed Shearwaters - Puffinus carneipes

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=la72c-mOYMI

アカアシミズナギドリ

地球規模の鳥の渡りや魚の回遊

2015.04.05 THE SASAKAWA PEACE FOUNDATION
●地球規模の鳥の渡りや魚の回遊
今までにバイオロギングで追跡された鳥の中で最も大規模な渡りを見せたのは、ハイイロミズナギドリという海鳥だ。
この鳥は夏にニュージーランドで産卵、子育てをするが、それ以外の時期をどこで過ごしているのかは、ほとんどわかっていなかった。
記録されたデータによると、この鳥はニュージーランドで子育てを終えると、南太平洋を東に横断して南アメリカ大陸西側の沿岸まで飛ぶ。そこでしばらく過ごした後、今度は太平洋を斜めに北上して、一気に日本近海まで移動する。その後、北東方向に飛んでアリューシャン列島の周辺へ移動し、最後にまた太平洋を斜めに南下して、もとのニュージーランドに戻っていた。太平洋上で巨大な8の字を描く、総飛行距離6万5千キロの大移動であった。
https://www.spf.org/opri/newsletter/352_2.html

ミズナギドリとは

コトバンク より
鳥綱ミズナギドリ目ミズナギドリ科に属する海鳥の総称。
上の島に大きな集団をつくって、岩の割れ目や穴、土中に掘った横穴などに営巣し、1腹ただ1卵を産み、長い期間をかけて養育する繁殖様式についても共通なだけでなく、巣立ち後数年で初めて繁殖し、成鳥の生残率が非常に高く、したがって長く生きるといった生活史の特徴も、全体に共通する。

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『ペンギンが教えてくれた 物理のはなし』

渡辺佑基/著 河出文庫 2020年発行

第1章 渡る――ペンギンが解き明かした回遊の謎 より

ミズナギドリの終わらない夏

鳥はなぜ渡るのだろう。
この根源的な問いに、これ以上なくクリアな回答を与えてくれたのは、ハイイロミズナギドリというミズナギドリの一種から記録された1年間の飛行の軌跡である。
ミズナギドリと言われて「ああ、あれね」とすぐ反応が返ってくるのは、バードウォッチャーの皆さまを除けば漁師や船乗りのひとたち。私がかつて住んでいた岩手県大槌町でも、夏の時期に船に乗って海に出ると、海面すれすれをヒューッと猛スピードで滑空していくオオミズナギドリの姿が見られた。「水を薙(な)ぐように」飛ぶからミズナギドリ――ははあ、粋なネーミングだと感心したものである。
ハイイロミズナギドリはニュージーランド夏鳥である。つまり夏の初めにどこからかニュージーランドにやってきて、卵を産んで雛を育て、秋の初めにはまたどこかへ去っていく。ニュージーランドで見られない時期に、どこをどう跳び回っているのかは、それまでは断片的な目撃情報しかなかった。
そこで2005年、カリフォルニア大学サンタクルーズ校のスコット・シェイファー研究員(当時)らは、子育て中のハイイロミズナギドリに記録計を取り付けた。そうして子育てを終えて飛び去っていった鳥たちが、翌年またニュージーランドに戻るまでの、約7ヵ月間にわたる移動を追った。
結果はダイナミックの一言だった。この鳥は南北1万キロにもわたる広大な太平洋の上に、巨大な8の字を描いていた。つまりニュージーランド(8の字の左下)からまず、東に飛んで南米の沖(8の字の右下)。そこでしばらく過ごした後、太平洋を北西方向に飛んで、日本近海(8の字の左上)にたどり着く。そのあと北東に飛んで、アリューシャン列島付近(8の字の右上)にしばらく滞在したのち、最後に太平洋を1万キロも南下して、はるばるニュージーランド(8の字の左下)に戻っていた。
総飛行距離6万5000キロ。地球1周は4万キロなので、この鳥は7ヵ月の間に地球を1周半以上していた計算になる。
どうしてそこまでするのだろうか。

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どうでもいい、じじぃの日記。

結果はダイナミックの一言だった。この鳥は南北1万キロにもわたる広大な太平洋の上に、巨大な8の字を描いていた。

ハイイロミズナギドリは、8の字に移動することで1年中ずっと夏を過ごしているのだそうだ。

どうしてそこまでするのだろうか。