じじぃの「北京冬季五輪・習近平のゼロコロナ政策・10大リスクのトップに!エコノミスト」

22年の「10大リスク」 トップは中国の「ゼロコロナ」政策 (2022年1月4日)

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北京冬季五輪】バブル内で35件の陽性を確認 新型コロナ

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北京冬季五輪


   

情報ライブ ミヤネ屋

2022年1月26日 日本テレビ
【司会】 宮根誠司、澤口実歩 【コメンテーター】優木まおみ橋本五郎岸博幸、郡司恭子、蓬莱大介 【リモート出演】福島香織
中国版「バブル方式」とは? 最新情報生中継 全国で感染拡大続く。

北京冬季五輪

●中国のゼロコロナ政策と北京冬季五輪開催について
中国国内の1日の感染者数は先月27日の182人が最大で、中国当局は感染が発生した市や地区をロックダウンする。住民全員をPCR検査するなどして感染の封じ込めを行っている。
西安市では今月5日に火炎放射器で建物に火を放射して消毒する。上海市では13日に商業施設を閉鎖して客を閉じ込める。ハルビン市では感染者の発表がない中で全住民のPCR検査が行われるなどしている。
一部は地方当局幹部の自己保身などによる措置だとの分析がある。過去には武漢市の感染に関連して職員を大量処分、西安市では年末年始の感染拡大で市のトップ2人を更迭などの事例があり、中央政権による恐怖政治といわれている。
●中国の北京冬季五輪開催に向けた取り組みについて
大会では東京五輪と同じく「バブル方式」(徹底的に外部と遮断)により感染者発生時の封じ込めを行う。大会関係者はアプリを使った健康状態報告などが義務づけられ、アプリによりスマホを遠隔操作されたという指摘もある。
検疫時のコロナ陽性者はこれまで55人、会場では38人。北京市では市街からの訪問者のPCR検査徹底、流通によるコロナ感染を防止するためネットショッピングの自粛などが指示された。
バブル方式による「大会関係車両の交通事故でも近づかない」との通達もあり、異常事態と指摘されている。バッハ会長はすでに現地入りし習近平国家主席と会談したほか、現地にバッハ氏の眼鏡をかけた銅像が作られた。会場に雪が降らないので人工雪を降らせるためロケットを撃ったとの報道もあった。
中国・北京から中継。鳥の巣の愛称で親しまれるメインスタジアムでは開会式・閉会式が行われる。
バブル方式であることから関係者以外の立ち入りは禁じられている。バブルへの入り口には警察車両も見られていて、奥には夏の北京五輪で水泳会場として使われた施設がカーリング会場として再利用される。その奥には開会式までのカウントダウンボードが設置されているが、夏の北京五輪に比べると中国は冬のスポーツに関心が低いこともあり熱意はあまり感じされないという。
きのうも北京市内では14人の感染者が確認されているが、携帯のアプリで健康を事前に証明する対応が取られている。しかし、北京から外に移動する際には陰性証明が必要で、感染者が現地で出てしまうとロックダウンに巻き込まれる恐れもある。
選手村付近の住民を対象にしたPCR検査も行われていた。その一方で外食については感染が拡大している地域でなければ問題なく楽しめるという。

位置情報に基づく行動履歴の追跡についてはインフラとして完全に浸透しているが、プライバシーへの配慮という点では問題がある。

雪も最近では降り始めているという。

シノバック社製ワクチン

●先月、香港大学は中国・シノバック社製とファイザー社製ワクチンの、オミクロン株へ防衛効果を検証。
それぞれ25人の被験者にオミクロン株の中和抗体検出を試みたところ、シノバックは0人、ファイザーは5人であった。シノバックは3回目接種を終えた48人中45人に十分な中和抗体があったと反証した。
福島香織、「感染爆発が起きることで国産ワクチン政策を進めた習政権の権威が失墜することを警戒している。”一帯一路”や”ワクチン外交”の前進のため中国製ワクチンの評価を下げるわけにはいかない」
さらに、
福島香織、「オリンピックが成功しても反動は経済に影響が出るだろうし、全人代もあるため厳しいゼロコロナ政策は続くと思われる」
https://www.ytv.co.jp/miyaneya/

エコノミスト』2022年2.1号

【論壇・論調】 ゼロコロナは「張り子の虎」、中国の政策転換が焦点 【執筆者】坂東賢治 より

中国「ゼロコロナ」に強まる懐疑 習指導部の政策転換が焦点に

政治学者のイアン・ブレマー氏率いる米調査会社「ユーラシア・グループ」が今年の世界の「10大リスク」のトップに中国が新型コロナウイルス対策に採用してきたゼロコロナ政策の失敗を挙げた。

感染力の強いオミクロン株などの流行でロックダウン(都市封鎖)が全国に拡大すれば消費や生産を圧迫される。世界のサプライチェーンの混乱が助長され、インフレ圧力が増すというわけだ。
昨年末から人口1300万人の西安市が閉鎖され、年明けには北京に近い天津市でも市中感染が確認された。リスクが顕在化したかのようにも見える。ダウ・ジョーンズの情報誌『バロンズ』は論評記事(1月6日)で「貿易と生産拠点としての中国の比較優位が失われる」と警告した。
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香港紙『サウスチャイナ・モーニングポスト』も記事(1月7日)で「ゼロコロナ政策は初期には成功を収めたが、財政リスクの増大と国民の不満で非現実的になってきている」という専門家の見方を伝えた。

「三重の圧力」

猛反発したのが中国メディアだ。『環球時報』紙は社説(1月9日)で「戦場から逃げてきた敗残兵が勇敢に戦う戦友を背後から撃つようなもの」と表現した。
 英字紙『チャイナ・デーリー』(1月9日)は1日100万人を超える新規感染者が米国の医療システムに大きな負荷を与えていると指摘し、ユーラシア・グループに対して「お笑い草を作り出すのをやめて自分の国の心配をすべきだ」と反論した。
しかし、2月4日の北京冬季五輪開幕を前に天津市でもオミクロン株の市中感染が伝えられた。中国メディアの強硬な姿勢と裏腹に中国当局もそのリスクに気づき始めているという指摘もある。
ゼロコロナ政策の柱の1つは厳しい水際対策である。中国と世界の間ではモノの動きこそ何とか継続してきたが、人の動きはほとんど停滞し、世界を席巻していた中国人観光客は姿を消した。
欧米主要国は感染力は強いものの、重症化率が低いオミクロン株の登場で従来以上にウィズコロナ政策での経済再生にシフトし始めているとされる。中国がゼロコロナ政策に固執すれば、運輸、観光の回復の流れから取り残されるかもしれない。
昨年12月に開催の中央経済の中央経済工作会議で習氏は中国経済が、①需要収縮、②供給不足、③見通しの悪化――という「三重の圧力」に直面していると認めた。
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ただ、ブレマー氏は習近平国家主席がゼロコロナ政策の成功を自らの功績としてきたため、もし破綻が見えても政策転換が困難になると見ている。
今秋には中国共産党の第20回大会が開かれる。習氏が慣例だった2期10年の任期を超えてトップの座を維持するのは確実とみられている。さらに権力を強化した習氏に意見できる幹部がいるのか。

ゼロコロナ政策への疑義は習氏への権力集中を進める中国の政策決定システムへの疑問である。