じじぃの「船外活動・1番すごいと思った体験は?宇宙飛行士に聞いてみた」

星出さん船外活動を完了 日本人最長、計21時間超

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jjXUahjvs50

宇宙飛行士の船外活動

宇宙服なしで宇宙空間に放り出されると人間の体はどうなるのか?

2020年06月19日 GIGAZINE
広くささやかれている説の中には、「生身で宇宙空間に放り出されると人間の体は爆発する」「宇宙空間では一瞬にして血液が沸騰し、蒸発して死亡する」といったものがあります。
また、そういったシーンを描いたSF映画もありますが、実際に宇宙服を着ない状態で宇宙空間に飛び出してしまったとしても、人間の体が爆発したり血液が沸騰したりはしないそうです。
生身で宇宙空間に飛び出した人間を直接的に死に至らしめるのは、酸素の欠乏だといわれています。とはいえ、宇宙空間に飛び出した際に酸素を少しでも使わないようにと考え、息を止めることは「実行できる限り最悪の行動」だとのこと。宇宙空間で息を止めると空気の泡が血中に入り込んで脳に到達して脳卒中を引き起こすか、圧力の変化に伴って肺が破裂してしまうそうです。
https://gigazine.net/news/20200619-humans-exposed-space-without-spacesuit/

宇宙飛行士に聞いてみた! 世界一リアルな宇宙の暮らし Q&A - 日本文芸社

ティム・ピーク(著)
●ティム・ピークってどんな人?
イギリス陸軍航空隊を経て、欧州宇宙機関ESA)所属の宇宙飛行士へ。
2015年、国際宇宙ステーションISS)第46/47次長期滞在クルーとしてミッションを遂行し、船外活動でも活躍。
国際宇宙ステーションからロンドンマラソンに参加したり、SNSISSや宇宙の様子をリアルタイム配信したりと、
宇宙を身近に伝えて大人気となっている宇宙飛行士です。

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『宇宙飛行士に聞いてみた!』

ティム・ピーク/著、柳川孝二/訳 日本文芸社 2018年発行

第4章 船外活動を体験して より

Q 国際宇宙ステーションで1番すごいと思った体験は?

はじめて船外活動(EVA)を行った時のことだ。
2016年1月15日、午後12時55分。ティム・コプラと私は、運用管制センターからメッセージを受け取り、小型の冷蔵庫大の交換用電圧レギュレータと工具バッグを持ち、故障した太陽電池パドルの修理に向かった。地球上では電気技師の仕事だが、ここでは宇宙飛行士の仕事だ。真空空間で作業するという大きな違いがあるが。
安全な国際宇宙ステーションISS)を離れ、過酷な環境に入り込もうとしていた。日なたと日陰の温度差が200度からマイナス200度までにもなり、45分おきに昼と夜がやってくる。暴走する極小隕石にぶつかる危険だってある。おまけに命綱を手離したら最後、宇宙に漂う。
この時のことは宇宙生活の中でもとくに鮮明に覚えている。わずか4時間43分間のできごとだったが、このために私は何年間も準備してきたのだ。決して忘れないだろう。
宇宙で浮遊しながら地球の美しさを目のあたりにするなど、歴史上、経験した人はほとんどいない。まさに現実離れしたスリリングなものだった。

Q 宇宙飛行士は宇宙に出ると減圧症になると聞きました。なぜですか? どうやって治療するのでしょうか?

まず宇宙服内の圧力について少し話しておく必要があるだろう。真空空間に飛び込む時、与圧服である宇宙服を着ていなければすぐに意識を失い、死んでしまう。
人間の体にはたくさんのガスが溶けていて、地球の大気の重さ、つまり1気圧のもとで生きているかぎり、このガスは溶け続けている。だが、圧力がなくなると、全部が溶けきれずに危険な泡が発生し、血流が阻害される。
この結果、皮膚がかゆくなったり、関節に痛みを感じるのだ。最悪の場合、その泡が脳に流れ込んで麻痺がおき、死にいたることもある。これが減圧症だ。
宇宙飛行士が生き続けるには、宇宙服の内側にいくらか圧力を加える必要がある。だが宇宙服の圧力を1気圧まで高めると、外は0気圧なので、ミシュランタイヤのキャラクター、ミシュランマンのようにブクブクの姿になってしまう。
これだけ大きな圧力差がある状況では、宇宙服を着て動くのは物理的に非常に難しい。何回もの加圧・減圧のサイクルに耐えるために強度を増した構造なのでなおさらだ。
宇宙服内の圧力は安全は安全性と動きやすさが確保できる0.3気圧に維持されている。体の溶解ガスを溶かすには十分だが、それでもかなり低い数値だ。この圧力の低さのおかげで硬い宇宙服の中でも腕や指を簡単に動かせるのだ。
だが一方で、血液中に融解していた窒素が極小な気泡を形成し、減圧症を引き起こす段階まで進んでしまう危険性も否定できない。
このリスクを減らすため、宇宙飛行士はEVAに備え、事前に血液から窒素をできるだけ外に排出する必要がある。
EVAを行う日は、朝、起きた直後に100%の酸素を吸引する。次にクエスト(ISSで船外活動をする際の出入り口)を0.7気圧まで減圧しながら、宇宙服を着る。そして直後から、宇宙服に順応すべく、50分間の軽い運動を行うという厳密な手順をこなす。
すべてはEVAの時に減圧症になるリスクを減らすため、減圧症のリスクに関する訓練は受けていて、EVA中に自分の体の変化を見落とさないように常にチェックしている。
減圧症の症状が出た場合、状況の深刻さにもよるが、まずは宇宙飛行士をISS内に戻し、宇宙服内の圧力をISSの通常の圧力よりも高くする。血中の泡を再び血液へ溶かすようにするのだ。
そしてフライトサージャン(航空宇宙医学の知識を持ち、パイロットや宇宙飛行士の健康管理や医学運用、航空宇宙医学に関連する研究開発を行う専門医)からの注意深いガイダンスのもと、圧力をゆっくりともとの状態に減らしていく。つまり、宇宙服を個人の「減圧室」として利用し、減圧症を治療するわけだ。地上で減圧症の患者を治療するのと同じやり方だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。

「宇宙空間で息を止めると空気の泡が血中に入り込んで脳に到達して脳卒中を引き起こすか、圧力の変化に伴って肺が破裂してしまうそうです」

船外活動も大変そう。
アワワのワ。