じじぃの「フサオマキザル・直立2足歩行の進化を見た!摩訶不思議な生きものたち」

Monkey Cracks Nut - what could go wrong?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=yGA5JQNJceM

フサオマキザルがヤシの実を石を使って割るシーン

二足歩行を始めたおサルさん

Synchronized practice helps bearded capuchin monkeys learn to extend attention while learning a tradition

July 25, 2017 PNAS
An adult bearded capuchin monkey has cracked a palm nut using a stone hammer on a log anvil and is removing and eating pieces of the kernel.
A young monkey that cannot crack a nut itself watches closely. Image used with permission from Luca Antonio Marino, Roma Tre University (Rome, Italy).
https://www.pnas.org/content/114/30/7798.figures-only?sid=ec46e330-1d18-45c7-bb23-54104b3e4868

『誰かに話したくなる 摩訶不思議な生きものたち』

岡部聡/著 文芸春秋 2021年発行

フサオマキザル 直立2足歩行の進化を見た! より

道具を使う類人猿以外のサル

前ページの写真(画像参照)を見て、どう思われただろうか? 合成? 人に訓練されたサル? どちらも違う。正真正銘、野性のサルの日常的な生活を撮影した1枚なのだ。
小さなサルが自分の顔程の大きな石を持ち上げ、いま正に打ち下ろさんとしている。その表情は引き締まり、自分が今何かをやり遂げようという明確な意思が感じられる。いったいこのサルは、何をしているのだろうか?
長い間、人間以外のサルで道具が使えるのは、木の枝を使ってシロアリやハチミツを採って食べるスマトラ島のオランウータンと、木の枝でアリを釣ったり、小さなヤシの実を石の台に置き、片手で持てる石で割って食べるチンパンジーしか知られていなかった。人間に近い類人猿だけが道具を使えると考えられてきたのだ。
しかし2004年、世界的なサル研究専門誌「American Journal of Primatoligy(アメリカの霊長類学誌)」に、類人猿ではない普通のサルが、大きな石で硬いヤシの実を割る行動が見つかったという論文が掲載されたのだから、驚きは大きかった。
そのサルは、南米に生息しているフサオマキザルだ。南米のサルは、「巻きつく尻尾を持つサルと空飛ぶトカゲ」の章でも書いた通り、およそ3500万年前にアフリカから南米にたどり着いた、たった1種の祖先から進化した「新世界ザル」と呼ばれる仲間で、類人猿とは最も離れた系統だ。
これは、フサオマキザルの道具使用が、まったく独自に進化したことを意味している。

人類の進化の道筋にそっくり

ヤシの実やハンマーを運ぶためにフサオマキザルが見せる見事な2足歩行。頻繁に歩くため、その立ち姿も堂に入っている。関節の構造からひざを完全に伸ばすことはできないので、フサオマキザル人間のように直立というわけにはいかないが、何か物音がした時などにスクッと立ち上がり、周りを見回す動きは実に自然だ。
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アフリカで進化を遂げた人類の祖先がおよそ700万年前、どのようにして2足歩行をするようになったのかについては、実に様々な説がある。長い距離を歩くためには、2足歩行の方が効率が良いからという「移動効率説」。草原では立った方が周りを見渡しやすく、敵から身を守りやすいからという「敵警戒説」。日陰がない草原では、立っていた方が暑い地面から大切な脳を離すことができるからという「体温調節説」。中には、水に浸かって歩いたからという「アクア説」(体毛が少ないのもそのため)という説まである。
現在、一定の支持を集めているのは、オスが遠くから家族のために食べ物を持ち帰るためという「運搬説」である。長い距離物を運ぶためには、やはり両手が使えた方がいい。それが重い物であればなおさらであることは、フサオマキザルの石の運搬が教えてくれている。

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どうでもいい、じじぃの日記。
人間が人間らしく振る舞うようになったのは、いつ頃なのだろうか。

最初に「アイラブユー」と言ったのは誰なのか。

たぶん、4足歩行をしていたサルに、「アイラブユー」はないだろう。
そのうち、オスザルがメスザルに、果物を手にとって渡すということを行うようになった。
さらにその中の、気の合うオスザル、メスザルが一緒に暮らし始めた。
その集団に、シャキとした1匹のオスザルがメスザルに「アイラブユー」と言った。
そのサルの子孫は、後にヒューマンと呼ばれるようになった。
とか。