Nakuru, Narcolepsy Awareness
寄生原虫 ブルーストリパノソーマ
アフリカ睡眠病 | 顧みられない熱帯病について
Eisai ATM Navigator
●アフリカ睡眠病
ブルーストリパノソーマという寄生原虫種に属する2つの亜種を病原体とし、ツェツェバエに媒介されて人に感染する寄生虫症です。
病状が進行すると髄膜脳炎を起こし、最終的には昏睡状態に陥って死に至ることから「アフリカ睡眠病」とも呼ばれています。感染リスクを抱える人々はサハラ以南のアフリカ36カ国で6000~7000万人と推定されます
https://atm.eisai.co.jp/ntd/africa.html
『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』
島崎晋/著 青春文庫 2020年発行
アフリカの植民地化で開かれたパンドラの箱――アフリカ睡眠病 より
睡眠障害といえば、現在の日本では「ナルコレプシー(居眠り病)」や「睡眠時無呼吸症候群」が珍しくない。前者は鬱病状のひとつで過度のストレス、後者は肥満による気道の圧迫に起因する。
ところが、睡眠障害になかにはストレスや肥満とは無関係なものもある。感染症の「アフリカ睡眠病」(トリパノゾーマ症)がそれである。
アフリカ睡眠病はアフリカの熱帯地方の風土病で、昆虫の「ツェツェバエ」を媒介とする。ツェツェバエが病原体を持つ寄生虫を運んでいるためである。
ツェツェバエに刺されると、その部分が赤く腫れ上がり、風邪のような症状とよく似た倦怠感や発熱に見舞われる。ウイルスが全身にまわり、脳に達すると脳膜炎や頭痛を引き起こし睡眠障害につながる。「眠り病」と呼ばれるのは夜間に眠れず、日中に居眠りを繰り返すことによっている。
何の治療も施さずに放置しておくと、痙攣や歩行困難が起きることもあれば、いきなり昏睡状態に陥ることもあり、意識を失えば数ヵ月から数年先にはほぼ100パーセントの確率で死に至る。地域が限られるとはいえ、非常に恐ろしい感染症である。
このアフリカ睡眠病が広く知られるようになったのは、西欧列強による本格的なアフリカ進出がきっかけで、それは感染拡大のきっかけでもあった。
アフリカの本格的な植民地化が開始されると、それまで手付かずだった内陸部にも開発の手が伸び始めるが、それは蜂の巣をつつくに等しい行為でもあった。非常にローカルな存在であったアフリカ睡眠病の感染範囲を一気に広げることにもなったのだから。
けれども、列強の人間にとって、未知なる感染症は障害どころか、都合のよいものでもあった。帝国主義的な侵略を「文明の伝道」や「文化的使命」と言い換えることで正当化しようとした彼らからすれば、感染症の克服は大義名分を際立たたせる行為になったからである。
感染症の対策として列強では「熱帯医学」という分野が生まれ、予防や治療、環境衛生などに関する研究に十分な資金もまわされた。
とはいえ、アフリカ睡眠病はなかなかの難物で、いまだにワクチンの開発には至っておらず、予防策は「ツェツェバエに刺されないようにする」しかない。
ツェツェバエが日中潜伏している茂みに立ち入らないことはもちろん、明るい色や極めて濃い色の服を避けるのも有効とされている。
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どうでもいい、じじぃの日記。
アフリカには感染症「アフリカ睡眠病」(トリパノゾーマ症)というのがあるそうだ。
昆虫の「ツェツェバエ」に媒介されて人に感染するらしい。
授業中に寝ている「眠り病」とは、ちょっと違うようだ。
一説には、「シマウマ」のシマ模様は、アフリカ睡眠病の病原体を媒介するツエツエバエなどの吸血バエを寄せ付けないために進化して身に着けた、のだとか。
アフリカには他にもいろいろ感染症があるが、ワクチンがあまり開発されていない。
製薬会社は、あまりお金にならない病気には手を出さないのだとか。
それにしても、新型コロナウイルスで、アメリカ、ブラジルの死者が多いのに驚いてしまいます。