陰の主役はトランプ氏? ~米中間選挙・前哨戦でバイデン“敗北”か~ 報道1930 まとめ21/11/3放送
バージニア州知事選 陰の主役はトランプ氏?
全米注目 バージニア州知事選 共和党候補が勝利 バイデン政権に痛手
2021年11月3日 TBS NEWS
アメリカでは、今後の政治の行方を占うバージニア州の知事選挙で共和党の候補が勝利しました。民主党のバイデン大統領の政権運営に影響を及ぼしそうです。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4397074.html
Iowa’s GOP leaders stand by Trump as he repeats false claims
Oct. 10, 2021
https://www.kwch.com/2021/10/10/iowas-gop-leaders-stand-by-trump-he-repeats-false-claims/
報道1930
2021年11月3日 BS-TBS
【キャスター】出水麻衣、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔 【ゲスト】中山俊宏(慶応大学教授)、古本陽荘(毎日新聞北米総局長)、パトリック・ハーラン(タレント)
11月2日、投開票の米東部バージニア州知事選挙で、共和党候補の実業家グレン・ヤンキン氏が民主党候補のテリー・マコーリフ前知事を破り当選した。
同州知事選で共和党候補が勝利したのは2009年以来。
ヤンキン氏が勝利したことで来年の中間選挙に向けて、トランプ氏の影響力が強く残る共和党が勢いづくことになる。
民主党にとっては問題の兆しとなる可能性のある結果となった。
“正念場”バイデン氏 中間選挙の前哨戦で陰の主役はトランプ氏
●民主党の牙城で…まさかの敗北
米国・バージニア州が大統領選で共和党、民主党どちらを支持したのか。
2020年大統領選・得票率は10ポイント差でバイデンが勝利。
中山俊宏、「北部はリベラルで、南部は保守的な地盤が強い」
パトリック・ハーラン、「バージニア知事選挙は珍しく大統領選挙の翌年にある」
米国・バージニア州知事選結果
民主党 48.6%、共和党 50.7%。
共和党・ヤンキン候補が民主党・マコーリフ候補に競り勝った。
結果が出る前、トランプ前大統領の広報はツイッターで「ヤンキンに投票してくれた私の支持基盤に感謝。みなさんがいなければ彼の勝利はなかった」と発信。
選挙戦の序盤は民主党が優勢と伝えられていたが、終盤に共和党が追い上げて逆転した経緯について。
古本陽荘、「ヤンキン候補はトランプ前大統領と距離は置いているが、つかず離れずトランプ支持者からの支持は得たい」
中山俊宏、「マコーリフは民主党の大物で元バージニア州知事。無名の候補に負けたのは衝撃」
パトリック・ハーラン、「マコーリフはトランプ前大統領にばかり気にして、バージニア州の民意に目配りできなかった」
●熱狂? 「米国を再び偉大な国に!」
いまトランプ前大統領は何をしているのか。
10月9日、米国・アイオワ州デモインで支持者集会を開いたトランプ前大統領。
集会のタイトルは「米国を救え」。
6月、オハイオ州での集会でトランプ前大統領が「我々は2度選挙に勝利した。3度目も勝たなければならない」と発言。
トランプ前大統領は毎月集会(オハイオ州での集会、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、アイオワ州)。
共和党支持者にバイデン大統領の批判や「去年の選挙で不正があった」など訴え続けている。
トランプ前大統領が会長を務める会社が運営する新しいSNS「TRUTH Social」を来年4月までに開始することも発表。
ツイッターに近い機能。
世論調査で共和党支持者の61%が「利用する」と答えた(モーニングコンサルトとポリティコの世論調査)。
中山俊宏、「バイデン大統領が大統領であることがおかしいなど強固な世界観を共有することでトランプサポーターの強い世界ができあがっている。共和党の候補になることを防ぐことは相当難しい」
●米国・バイデン大統領の失敗
COP26(英国・グラスゴー)で「温暖化を防ごう」と訴えたバイデン大統領。
バイデン大統領支持率ダウンの理由(コロナ対応、独立記念日、移民、難民問題(ハイチ難民、メキシコ国境)、アフガニスタン撤退/リアル・クリア・ポリティクス)をフリップで解説。
リアル・クリア・ポリティクス・・・政治ニュースサイトおよび世論調査データ収集サイト
ワクチン米国接種率州別ランキング(CDCより)を紹介。
アフガン撤退について、「米軍撤退は適切だった」というバイデン大統領に対し、米国メディアは「恥ずべき日として米国の歴史に刻まれた」と批判。
ワクチン義務化に反発するアラバマ州知事は「私が知事である限り、アラバマ州では誰にも接種を強制しない」としている。
インフラ法案と歳出法案は未成立。
古本陽荘、「共和党が知事をやっている州などでは、なかなかワクチン接種が進まない現状がある」
堤伸輔、「支持率急落の中には保守側から見て反感を持つようなものもあれば移民、難民問題のように左派から見て何でこんなひどい扱いをするんだと反論されるようなものもあり、バイデン大統領を積極的に支持する人がいなくなった。じわじわと下がっているのは上院をコントロールできない、民主党の中をコントロールできないことをはじめとしてバイデン大統領自身に責任がある」
パトリック・ハーラン、「何があっても右から認められないから左派のベースを固めようとするかもしれないが、左派だけでは次の選挙に勝てない」
●米国はどこへ向かうのか
バージニア州知事選挙の結果を入り口にバイデン大統領とトランプ前大統領がどういう動きをして何を考えているのか見てきた。
来年中間選挙、その次には大統領選挙が行われる。
バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領について。
中山俊宏、「ハリス副大統領はチームのトップに立つ人ではない感じがする。大統領はいい人をいい所に配置して任せる能力がないとダメだが、そこが決定的に欠けている」
トランプ前大統領について。
中山俊宏、「トランプ前大統領はトランプその人ではなく米国の病巣を写し出している存在。そこがある限り消えない」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/