じじぃの「中国・トランプさんが残した台湾救済という置きみやげ!プライムニュース」

古森X手嶋Xデーブが読むバイデン流”大統領令”の狙い (BSフジ 2021年1月21日)

動画 fnn.jp
https://www.fnn.jp/articles/-/134284

米政権移行と”力の空白” 混迷のアジア情勢リスク (BSフジ 2021年1月22日)

動画 fnn.jp
https://www.fnn.jp/articles/-/134756

古森X手嶋Xデーブが読むバイデン流”大統領令”の狙い

トランプ政権が残した「台湾救済」という功績

2021年01月19日 ニューズウィーク日本版

地政学的な要衝である台湾を国際社会へ復帰させる道筋を示したトランプ政権。その遺産はインド太平洋地域における真の安全保障につながる

トランプ米大統領ホワイトハウスから去って行くに当たり、改めて彼のレガシーを考えてみたい。その1つが台湾を再び国際舞台に引き戻そうとした戦略だ。
第1に、中国が世界にもたらしたパンデミック(世界的大流行)への対応において、台湾の防疫モデルが先進国より優れていたことは誰も疑わない。トランプ政権は米高官を派遣して台湾の衛生当局と交流し、WHO(世界保健機関)の理念に合った政策を各国に広めようとした。
第2に、トランプ政権は実質的に大使館機能を持つ米国在台湾協会(AIT)の役割を強化し、台湾の防衛力を高めるために武器供与を積極的に行ってきた。また実現はしなかったが、1971年に台湾が国連を脱退して以降初めて、アメリカの国連大使台北を訪問する計画もあった。
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2021/01/post-62.php

プライムニュース 「詳報!米大統領就任式 バイデン新政権の針路 その時、トランプは?」

2021年1月21日 BSフジ
【キャスター】長野美郷、反町理 【ゲスト】古森義久産経新聞ワシントン駐在客員特派員 麗澤大学特別教授)、手嶋龍一(外交ジャーナリスト 作家)、デーブ・スペクター(放送プロデューサー)
異例の厳戒態勢の中、日本時間のこの日未明に行われるバイデン次期大統領の就任式。だが、トランプ氏は出席しないで、先の大統領選で浮き彫りになった米国内の亀裂は残されたままだ。
また、1月6日の熱狂的トランプ支持者らによる米連邦議会議事堂襲撃事件を契機に、トランプ氏への圧力は急速に高まり、民主党が提出した弾劾訴追決議案が下院を通過した。20日以降に上院で開かれる予定の弾劾裁判では、「2度目」かつ「退任後の弾劾」という前例の無い事態なだけに、国内の対立・亀裂がさらに深刻化する可能性も指摘されている。
一方、バイデン政権も発足次第に新たな大統領令を出し、トランプ路線からの方向転換を図る予定だが、民主党内も決して一枚岩とは言えない状況で、厳しい船出となるのは避けられない見通しだ。
世界一の超大国アメリカはどこへ向かい、どんな国になっていくのか?

古森 X 手嶋 X デーブが読むバイデン流”大統領令”の狙い

●バイデン政権で米国の“分断”は?
バイデン大統領の就任演説について。
古森義久、「民主主義の根幹に基づく活動、存在そのものが健全で前に動いたという立証。これからまだいろんな分裂もある。民主主義の大義を強調しているということは注目すべき。約7500万人がバイデンじゃない人に投票した。トランプ前大統領はすでに終わったのに、追いかけていって息の根を止めるような弾劾をこれからバイデンの政党はやろうとしている。これは団結、結束に反することで、この辺の矛盾をどうするのか」
手嶋龍一、「演説を通じてユニティ(団結)、結束を何度言ったのか。それを幾度も言わなければいけないほど、米国の分断は非常に根が深い。深い分断をどういう形で修復し、超党派で合意を練り上げていくのかについて、バイデン大統領も支える人たちも確かな道筋はないと思う」
デーブスペクター、「スピーチの1つ1つの内容を聞いて、常識があって素直であれば誰もが納得する。外国のリアクションを見ると、ずっと頼りにしていた米国が戻ってくれたという喜びの声が聞こえてくる」
●“トランプ時代”とは何だったか?
手嶋龍一、「1月6日の乱入事件はクーデターでも何でもないと言うが反論がある。1月6日の日付が重要。1年に及ぶアメリカンマラソンの最後が上下両院の合同会議で、正式にバイデン大統領を認めるという政権移行の大変重要な節目にめがけて乱入した。平和的な政権移行はクーデターの対局にある。規模は小さかったかもしれないが、重要な日をターゲットにした。トランプ大統領が『さあ、議会に行こう』とけしかけた。これが弾劾の根拠にもなっている。米国という国は軍部がクーデターを起こしたことは歴史上ない。しかも軍部がクーデターを試みたことすらない。それは米国民主主義の大きな輝ける歴史だが、それに汚点がついたことは指摘しておかないといけない」
古森義久、「クーデターではない。クーデターの定義は武力によって存在している政権自体を倒すこと。そんな動きが今回あったのか。武装もせず、数百人が入っていっただけ。トランプは『平和的に行け』と言った」
●バイデン流“大統領令”の狙い

バイデンが出した大統領令など

パリ協定への復帰、WHO脱退に向けた手続きの停止、メキシコの国境の壁の建設を停止、イスラム諸国からの入国禁止措置を撤廃、連邦政府や公有地でのマスク着用義務化、環境保護新型コロナウイルス対策の強化。
古森義久、「トランプがやってきたことをできるだけ多くひっくり返す。まさにトランプがオバマ政権に対してやったことの再現になる。法律で作ったことは簡単にひっくり返せない」
手嶋龍一、「国際協力のシンボルとしてパリ協定に復帰するというのは分かる。TPPも脱退している、本来であればこれに参加すべき。TPPに反対しているバイデンの勢力(ラストベルトの支持層)がある」
デーブスペクター、「トランプ前大統領の政策の全てをリセットはしないと決めたと思う。情勢が変わってきているのでバイデンが中国に優しくなるなんてありえないがよりフェア、より冷静にはやる」
●バイデン政権の対中戦略は
手嶋龍一、「日米安保条約は2つの有事を想定している。北朝鮮の有事と、それより遥かに重要なのは台湾海峡の有事。台湾有事について日本も堂々と論じるべき」
バイデン政権の主な顔ぶれ(候補)一覧。
古森義久、「中国の南シナ海での軍事基地を作った軍事力行使は全てオバマ政権の時に起こっている。オバマ政権は何もしなかった、このときにカート・キャンベル インド太平洋調整官はいた。軍事力が物を言うというのは米中関係では大きな要素なわけで軍事力は日本にとって最も苦手な、触れてはいけないような領域になっているのでここに大きな矛盾がある」

手嶋龍一、「一番危険なのは向こう5年とか10年のところ。中国包囲網ができ、米国が総力で備えようとなれば中国も後退せざるを得ない。今ならば台湾を武力開放できるかもしれないという誘惑に駆られるかもしれない。台湾の軍事開放を許さないという国際的な包囲網を今こそ作っておくことが重要」

●バイデン政権で日米関係は
バイデン政権は日本とどのような姿勢で向き合うのか。
手嶋龍一、「トランプ前大統領と安倍前首相の時は大統領就任以前に電撃的にトランプ会談を行い安倍政権はそれを遺産に食いつないできた。バイデン政権における日本の存在は現時点では小さなものになってきている。日本の協力なしに東アジアの外交安保は成り立たないんだということをアピールしていくべき」
反町理、「バイデン大統領と菅首相の合うところはあるか」
デーブスペクター、「共通点は年齢。菅首相についてきちんとブリーフィングする。いちばん重要なパートナーなので決して軽視したりはないと思う」
ロイド・オースティン次期国防長官は「(オーストラリア、日本、韓国と同盟を強化することは)極めて重要だと思う。海外へ行けるようになればこの地域が私の最初の行き先になるだろう」と語った。(19日・上院公聴会
古森義久、「オーストラリア、日本、韓国との同盟が大事で背景にあるのは中国の進出。バイデン政権の対日政策は、当面は問題ないと思う。日米同盟堅持は共和党民主党も共通している。トランプ政権の時の日米関係はうまく行った」

【提言】 「日本はバイデン政権とどう向き合うべきか」

古森義久 「中国への日本の懸念を強調しよう」
 中国のいまの動向は日本に重大な脅威である。
手嶋龍一 「日米同盟の要は台湾海峡
 台湾海峡危機こそ日米同盟が想定する最大の有事。
デーブスペクター 「パリ協定復帰なのに売電」
 おでんに例えるなら、はんぺん。

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プライムニュース 「バイデン大統領が始動 米分断 修復可能か トランプ劇場次の一手

2021年1月22日 BSフジ
【キャスター】長野美郷、反町理 【ゲスト】田中均(元外務審議官 日本総研国際戦略研究所理事長)、木村太郎(ジャーナリスト)、中山俊宏(慶應義塾大学総合政策学部教授)
前例のない厳戒態勢下の就任式を経て、アメリカ・バイデン政権が本格始動した。しかし、トランプ政権の4年間で表面化したアメリカ社会の様々な“分断”に、修復の兆しは見えず、コロナ禍が猛威を振るう国際社会も、“リーダーなき混沌の世界”が続いている。
国際協調主義を標榜するバイデン大統領は、これから【トランプ流外交】をどう総括し、どのような軌道修正を図るのか?中国・北朝鮮との対峙、中東情勢の変化など緊迫する国際情勢と、「日米関係」の先行きを多角的に展望する。

米政権移行と”力の空白” 混迷のアジア情勢リスク

●検証「米国バイデンリスク」 日本の“立ち位置”と日米関係
田中均、「日米関係において日本が自分の役割を規定してより拡大していかない限り日米関係は持たない。安倍前首相とトランプ前大統領の関係において、安倍前首相が日米関係を付き合いだけで良くしたということではない。日米の通商協定や戦闘機を100機買ったり、中身の問題として安倍前首相は米国に対して色んな行動を取ったから関係が良い。これから先は中国の力が増えていく。米国の力は相対的に落ちていく。その時にバイデンは同盟国、友好国とともに一緒にやっていこうという人だから、米国人の特性はあなたは物事を動かす力がありますかと見る。これからの日米関係は日本が役割をより拡大していく方向でいかないといけない。外交官も変わらなければいけない。これからのアジアで何をしていくのか。北朝鮮、韓国、中国との関係をきちんとした戦略をもってプロフェッショナルな役割はあると思う。毎日電報を読み情勢分析をし評価をして、政治家、官邸や外務大臣、その他の政治的なプロセスとともに行動していくということが求められている。外交官が役割を果たさなくて素人がやればいいというものでは絶対あり得ないと思う」
●米国政権移行と“力の空白” 混迷のアジア情勢リスク
中国の対米制裁』21日、バイデン大統領の就任演説と同時間二発表。
トランプ前政権の閣僚など28人が対象(ポンペオ国務長官ボルトン大統領補佐官、ナヴァロ大統領補佐官、オブライエン大統領補佐官など)。
内政干渉で両国関係を著しく破壊した。
中国・香港・マカオへの入国禁止と関係企業や団体の活動制限措置。
田中均、「去っていく人に対する制裁だから余り意味はないが、中国として自分たちのメンツを立てたということなのではないか」
木村太郎、「対中国で利用はするかもしれないが、これによって何か報復するなどの話にはならないと思う。中国のことも考えろよというくらいのサインではないか」
中山俊宏、「ブリンケンはポンペオ国務長官ウイグル自治区で起きていることをジェノサイドと認定したことについて同意すると言ったので、ブリンケンも内政干渉で制裁対象だろうがやらないだろう。辞めていった人に対して中国として一応言っておくと。皆それぞれ微妙に中国に対するスタンスは違うのに、一緒くたにやっていて雑だという感じ」
ポッティンジャー(トランプ政権での大統領副補佐官、中国通)について言及。
●検証「米国バイデンリスク」 米中対立“新たな展開”へ
駐米台湾代表部・ショウビキン代表が1979年の米台断交以来、米国大統領就任式への初めての公式招待。
中山俊宏、「厳しい対中政策についてはトランプ政権から継承するものもあるだろう。アジア政権についてトランプ政権から継承するものもあるということ。バイデン政権としても台湾を支持するということを明確に示す1つの方法としてこういうことをやる。外交団の一員として呼ぶというチャレンジはしていないが、台湾と共に在るという気持ちははっきりと示した。バイデン政権の面々を見ていると中国に対してはやはり厳しい」
木村太郎、「原因はハンター・バイデン(バイデン大統領の長男)。ハンター・バイデンは中国から金をもらっていたというのをずっと引きずってきた。これはバイデン政権の恥部になってくる。バイデン大統領はこの4年間中国に強みを見せなければいけない。これは中国に何も譲らないという意思表示だと思う。バイデン政権はハンター事件があるがゆえに中国に対しては妥協できない」
田中均、「バイデン政権は中国に対してトランプ政権の延長のようなことはやるだろう。中国を市場から排除していくということ。香港、新疆ウイグルに対しても強い姿勢を取っていく。台湾については中国人民解放軍はいつかは統一しなければいけない。今の米国の態度を見ると平和的統一は無理だという意識になりつつある。中国国内で権力闘争が起こりだすと台湾は一番危ない。これが単なる牽制なのか、もっと台湾にコミットしていくことになるのか。これからどんどん中国が中国的な経済運営をやっていく世界になった時に、米国は非常に強い態度に出て日本も踏み絵を踏まされるだろう」
●米国政権移行と“力の空白”

「世界のリスク2021」(ユーラシア・グループ)

第1位.46(第46代米国大統領)
第2位.長引く新型コロナの影響
第3位.気候変動対策を巡る競争
第4位.米中の緊張拡大
木村太郎、「バイデンは内外の政策が非常に難しいし言っているようなことはできない、それが一番の世界のリスク要因だと言っているのがこれ」
中山俊宏、「ユーラシア・グループはイアン・ブレマーがやっているところで、これが出る前にリモートで話したりしたが、ポイントは46と言っておりバイデンとは言っていない。彼が言いたいのは46代大統領が担わざるを得ない責任がリスクだということで、バイデンそのものがリスクというのはニュアンスが違うと思う」
木村太郎、「ユーラシア・グループは中道左派と出ている。忖度してバイデンと書けなかったから46と書いた」
田中均、「イアン・ブレマーは1月6日の前にリスク・ナンバーワンを書いている。弱い米国の大統領のもとで世界はリスクを持つという話だが状況は変わった。1月6日の話は相当大きいしトランプは消えていく。そういう状況の中でもう1回バイデン大統領を見た時にこれほど低い評価をする必要は全く無い。ユーラシア・グループが見た評価は米国人にとっての米国のリスク」

【提言】 「バイデン政権に期待すること」

木村太郎 「当たらず障らず時を」
 バイデンの4年間は何もしない政権なのかもしれない。
田中均 「線より面で」
 中国とどう向き合って、日米関係を考える。
中山俊宏 「実験の継続」
 米国が立ち直ってほしい。

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夕刊フジ」2021年1月20日発行

超党派の共通認識、中国は「敵性国家」 懸念すべきは「大甘」日本政府 菅政権は毅然とした対中外交を より

米議会の超党派でつくる諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」は昨年12月1日、最新の中国情勢をめぐる年次報告書を公表した。
報告書は、中国による台湾周辺での軍事行動の活発化や、昨年6月の香港国家安全維持法(国安法)の制定に関し、「中国は国際的な統治システムを普遍的価値観や個人的権利と相いれない自国の原則に合致するよう破壊している」と指摘した。

また、「中華思想に基づき世界秩序を変えていこうとする策動は今後も続く。世界の自由民主体制にとって課題だ」と警鐘を鳴らしている。

中国は陸海空という伝統的な戦闘空間や次世代通信網5Gに加え、サイバーや宇宙、電磁波という新たな空間での世界覇権をもくろんでいる。これに厳しく対峙(たいじ)していく必要性を訴えたのが先の超党派による報告書だ。
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日本などの同盟国に対しても、投資審査の充実と輸出管理政策の協調を呼びかけている。日本も「安全保障は米国に頼り、経済は中国とよろしくやろう」などと言ってはいられないのである。
懸念すべきはバイデン政権ではなく、中国を甘やかしてきた歴代自民党政権である。菅首相には毅然(きぜん)とした対中外交を望みたい。