いよいよ解散・総選挙 異例の短期決戦で問われるもの 報道1930 まとめ21/10/14放送
衆院解散 総選挙へ 投開票31日 異例の短期決戦 (2021年10月14日)
衆院は10月14日に解散された
衆院解散で「党高政低」消された岸田総理の令和版所得倍増計画と危ぶまれる存亡〈dot.〉
2021年10月14日 Yahoo!ニュース
衆院は臨時国会会期末の10月14日に解散された。岸田文雄総理は続く臨時閣議で「19日公示―31日投開票」の日程で第49回衆院選を行うことを決定。与野党は選挙に突入した。
自民党の高市早苗政調会長は12日、衆院選の政権公約を発表し、「新しい時代を皆さんとともに。」をキャッチフレーズに、岸田総理が掲げる「新しい資本主義」などを訴えた。ただ、「国の使命は、国家の主権と名誉を守り抜くこと」というフレーズが採用されるなど、岸田総理より高市政調会長のカラーが色濃い内容だった。
自民党で20年以上、政務調査会の調査役を務めた政治評論家の田村重信さんはこう語る。
「岸田総理のイチオシ、令和版所得倍増計画が公約から飛んだのは驚きだね。小泉純一郎氏が総理になった時、郵政民営化など公約がこれでいいのかとみんな思っていた。しかし、最終的には主要な公約は削ったりしてない。岸田氏が総理総裁になれたのは、安倍氏、麻生氏の力ということがわかっているから、強く言えないのでしょう。安倍氏はスピーチが得意な高市氏の発信力をうまく使うことで、公約の批判を和らげている感がしますね」
https://news.yahoo.co.jp/articles/20e5a6b7338a754b6a388f50462cba0d1018054d
報道1930
2021年10月14日 BS-TBS
【キャスター】若林有子、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔 【ゲスト】古賀攻(毎日新聞専門編集委員)、秋山訓子(朝日新聞)、太田昌克(共同通信編集委員兼論説委員)
総選挙 異例の短期決戦 戦いの構図と問われる焦点
●異例の短期決戦 何を問う選挙になるか
今回の衆院解散のネーミングについて会見で問われ、岸田首相は「未来選択選挙」と答えた。
今回の解散は総理就任から10日間という最短の解散、解散からも最短で投開票。
安倍元首相の時は、2014年「アベノミクス解散」、2017年「国難突破解散」。
各ゲストのネーミングは
古賀攻 「コロナ総決算解散」
秋山訓子 「看板かけ替え?解散」
太田昌克 「禅譲逃げ切り解散」
堤伸輔 「国民甘く見た解散」
●岸田首相 トーンダウン?背景に何が
10月4日、岸田総理大臣は、総理大臣として臨んだ初めての会見で「金融所得課税」見直しの必要性、1億円の壁に言及。
自民党総裁選に出馬した時の政策にも明記していた。
しかし、所信表明演説と自民党の選挙公約には盛り込まれなかった。
岸田総理大臣は、参議院本会議で「金融所得課税の見直しについては、成長と分配の好循環を実現するための選択肢の一つ。賃上げに向けた税制の強化、下請け対策の強化など、まずやるべきことがある」と述べ、トーンダウンした。
「令和版所得倍増計画」も所信表明と自民党選挙公約から消えた。
「政治家の説明責任」についても、2019年の参院選挙を前に河井夫妻側に自民党が提供した1億5000万円の再調査について「否定的」な姿勢を示し、「森友問題」について参議院本会議で「結論が出ているものと承知をしている」と語った。
●自民公約 薄れる“岸田カラー”
岸田首相は、8月26日の出馬会見で、“民主主義の危機”“国民の声を聞く”と発言。
森友問題、1億5000万円、桜を見る会、甘利金銭問題の再調査、追及などには消極的姿勢。
岸田首相の総裁選での主張:令和版所得倍増、金融所得課税の強化、子育て世帯への住居、教育費支援、健康危機管理庁、党改革。
おととい高市早苗政調会長が発表した自民党公約には、すべて記載なし。
古賀攻、「1つは出馬のあとに結構リベラルな姿勢を岸田見せましたよね、これに対し安倍を支持してきた岩盤保守といわれる人たちが違うんじゃないかという声をあげていると思う、もう1つは金融所得課税についての後退だが、楽天の三木谷が岸田の政策は新しい資本主義じゃなくて、新しい社会主義だといった、これはかなり岸田の周辺は気にしていた、修正が必要だろうということで相当トーンダウンしている」
●「未来選択選挙」 短期決戦の構図
「未来選択選挙」、自民党本部で後ろから実力者たち(安倍元首相、甘利明幹事長)が見ている構図。
秋山訓子、「これから選挙戦が実際に始まって国民と直に接する機会が増えるわけですよね、そこはまさに岸田がおっしゃっていた国民との対話で、国民が何を欲しているのか、何を見ているのかというのを気付く感受性を持っているのかどうか」。
●岸田首相「核兵器のない世界を目指す」
岸田首相は、「広島出身の首相として核兵器のない世界を目指したい」と語った。
10月4日、岸田内閣発足。
来年早々にもバイデン大統領が核の先制不使用を宣言か。
2016年、オバマ政権で「核の先制不使用」を検討。
米国・元高官は、「日本が核の先制不使用に反対」と証言。
来年3月、核兵器禁止条約締結国会合があり、日本はオブザーバー参加するべきか。
●異例の短期決戦・野党共闘と勝敗ライン
解散前の衆議院各会派の議席数。
衆院定数465(過半233)、自民276、公明39。
岸田首相は、今回の勝敗ラインについて、「与党で過半数」と語った。
2017年衆院選、与野党一騎打ちで戦った選挙区は57選挙区。
野党候補が一本化していたら、63選挙区で野党候補が勝利。
今回の衆院選は、維新を除く野党候補を220選挙区で一本化する見込み。
秋山訓子、「昨年菅政権がスタートしたときに支持率は65%くらいあった、菅のスタートよりも岸田のスタート時の方が低い。首を付け替えたからといって全て万々歳かというと全くそんなことはなくて、自分が掲げて総裁になったものを本当の勝負の総選挙のときにトーンダウンしてしまうというのは、相当岸田も国民に説明しないと納得は得られないのではないか」
●「未来選択選挙」何が問われるべきか
選挙公約「現金給付」。
自民党 :新型コロナで困っている人に経済的支援。
公明党 :高3生まで10万円相当。
立憲民主党:低所得者に12万円。
日本共産党:生活困窮者に10万円。
日本維新の会:一律月6万~10万円程度。
国民民主党:一律10万円。
れいわ新選組:一律月20万円。
社民党:生活困窮者に10万円。
NHK党:言及なし。
太田昌克、「岸田の言葉、民主主義の危機の内実は何かということを1人1人の有権者がしっかり見極めることだと思う」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/