じじぃの「科学・地球_179_人類宇宙に住む・彗星とオールトの雲」

Rosetta's close flyby

Rosetta's Comet Really "Blows Up" in Latest Images

Rosetta's Comet Really "Blows Up" in Latest Images

Feb. 6, 2015 Universe Today
First off: no, comet 67P/Churyumov-Gerasimenko is not about to explode or disintegrate. But as it steadily gets nearer to the Sun the comet’s jets are getting more and more active and they’re putting on quite a show for the orbiting Rosetta spacecraft! Click the image for a jeterrific hi-res version.
The images above were captured by Rosetta’s NavCam on Jan. 31 and Feb. 3 from a distance of about 28 km (17 miles). Each is a mosaic of four separate NavCam acquisitions and they have been adjusted and tinted in Photoshop by yours truly to further enhance the jets’ visibility. (You can view the original image mosaics and source frames here and here.)
https://www.universetoday.com/118901/rosettas-comet-really-blows-up-in-latest-images/

人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ

ミチオ・カク(著)
地球がいずれ壊滅的なダメージを受けることは避けがたく、人類は生き延びるために宇宙に移住する必要がある。
本書は世界的に高名な物理学者が、1)月や火星への移住、2)太陽系外への進出、3)人体の改造や強化、の3段階で宇宙の進出の方途を示す。NASAイーロン・マスクジェフ・ベゾスらの宇宙開発への挑戦を追いながら人類の未来を見通す、最高にエキサイティングな一冊!
第Ⅰ部 地球を離れる
 第1章 打ち上げを前にして
 第2章 宇宙旅行の新たな黄金時代
 第3章 宇宙で採掘する
 第4章 絶対に火星へ!
 第5章 火星──エデンの惑星
 第6章 巨大ガス惑星、彗星、さらにその先
第Ⅱ部 星々への旅
 第7章 宇宙のロボット
 第8章 スターシップを作る
 第9章 ケプラーと惑星の世界
第Ⅲ部 宇宙の生命
 第10章 不死
 第11章 トランスヒューマニズムとテクノロジー
 第12章 地球外生命探査
 第13章 先進文明
 第14章 宇宙を出る

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『人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ』

ミチオ・カク/著、斉藤隆央/訳 NHK出版 2019年発行

第Ⅰ部 地球を離れる

第6章 巨大ガス惑星、彗星、さらにその先 より

巨大ガス惑星

探査機ボイジャー1号と2号は、1979年から1989年にかけて巨大ガス惑星をフライバイしたとき、それらの惑星がよく似ていることを確かめた。どれも主に水素とヘリウムでできていて、その重量比はほぼ3対1なのだ(この水素とヘリウムの組み合わせは太陽の基本的な組成でもあり、さらに言えば宇宙そのものの大半の組成でもある。きっとほぼ140億年前、元の水素のおよそ4分の1がビッグバンの瞬間に融合してヘリウムになったときからそうなのだろう)。
巨大ガス惑星はおそらく基本的に同じ歴史をたどっている。前に述べたとおり、45億年前、すべての惑星は、太陽をとりまく水素と塵の円盤から凝縮した小さな岩石のコアだったと考えられている。内側のものは、水星、金星、地球、火星になった。太陽からもっと遠い惑星のコアには、岩石のほか、その距離の場所に豊富にある氷が含まれていた。氷は糊(のり)の役目を果たすので、氷をもつコアは岩石のみからなるコアの10倍も大きくなれる。そして重力が非常に強くなるため、原始太陽系の円盤に残っていた水素ガスの大半をとらえることができた。大きくなるほど、さらに多くのガスを引きつけ、ついには近隣の水素を食いつくしてしまった。
巨大ガス惑星の内部構造はどれも同じと考えられている。タマネギように半分に切れば、外側に分厚いガスの大気がある。その下には、極低温の液体水素の海が広がっていると思われる。ひとつの推測によれば、莫大なs津力のために、中心には小さくて高密度の固体水素のコアがあるという。
どの巨大ガス惑星にも色とりどりの帯があり、これは大気中の不純物が惑星の自転と相互作用してできている。またどの表面でも、巨大な嵐が吹き荒れている。木星にある大赤班は、恒久的な特徴のように見え、非常に大きくてそのなかに地球が何個かたやすく入ってしまう。一方で海王星には、ときどきなる間欠的な斑点がある。

彗星とオールトの雲

巨大ガス惑星を超えた先、太陽系の外縁には、さらに別の領域がある。何兆個もあるかもしれない彗星の世界だ。そうした彗星は、われわれがほかの恒星へ向かうときの足がかりにもなるかもしれない。
星々までの距離は、途方もなく莫大のように思える。プリンストン高等研究所の物理学者フリーマン・ダイソンは、星々へ到達するには、数千年前のポリネシア人の航海から学べるものがありそうだと言っている。一度の長い旅で太平洋を渡ろうとしたら悲惨な結末を迎えていただろうが、彼らは島伝いに移動し、海に浮かぶ陸地を一度にひとつずつ渡って広がっていった。島に着くたびに、定住地を築いてから次の島へ移った。ダイソンは、同じように深宇宙に中継コロニーが作れると断じた。この方策の鍵を握るのが彗星で、これは、太陽系からなぜかはじき飛ばされた浮遊惑星とともに、星々への道に散らばっている。
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今日、彗星は主にふたつの場所から来ることがわかっている。ひとつはカイパーベルトであり、これは、彗星と同じ平面で海王星の外側をとりましている領域だ。カイパーベルトの彗星は、ハレー彗星(約76年周期で地球に接近していて、古来より多くの文献に記録されている)も含め、太とも陽を周回する楕円軌道をとる。これらは短周期彗星とも呼ばれる。軌道周期、つまり太陽をまる1周するのにかかる時間が、数十年から数世紀だからだ。周期がわかっていて、計算できるので、今後の予測が可能で、どれもあまり危険ではないことがわかっている。
それよりはるか遠くには、オールトの雲という、太陽系全体をとりまく彗星だらけの球殻がある。その彗星の多くは太陽から非常に遠い――1番遠いもので数光年にもなる――ので、ほぼじっとしている。ときたま、そうした彗星が、近くを通り過ぎる恒星の影響やランダムに生じる衝突によって、内部太陽系へ落ちてくる。これらは長周期彗星と呼ばれる。かりに同じ場所に戻ってくるとしても、軌道周期が数万年、さらには数十万年にもなるからだ。今後の予測はほぼ不可能なので、短周期彗星に比べ、地球にとって危険性が高い。
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天文学者は、オールトの雲がわれわれの太陽系から3光年も広がっているのではないかと考えている。これはケンタウルス座の三重連星系(アルファ星系)という、地球から4光年あまりの最も近い恒星たちまでの距離の半分以上にもなる。このケンタウルス座連星系にも彗星の球がとりまいているとしたら、ハイウェイに、燃料補給基地、前哨基地、中継地点を点々と設置できるかもしれない。一度で隣の恒星へジャンプするのでなく、ケンタウルス座連星系まで「彗星ホッピング」をするという控えめな目標に磨きをかけられる。このハイウェイは、宇宙のルート66[シカゴとサンタモニカを結ぶ長大なアメリカ横断国道で、すでに廃線となっているが今も旅やロマンの象徴としてよく登場する]となるだろう。
この彗星ハイウェイの建造は、一見思えるほど荒唐無稽ではない。天文学者は、彗星のサイズや硬さ組成について、かなりの情報を明らかにしている。1986年にハレー彗星が通り過ぎたときには、宇宙探査機の一団を送り込み、写真を撮って分析することができた。写真に写ったのはさしわたし15、6キロメートルの小さなコアで、落花生のような形をしていた(だからいつか将来、ふたつに割れてハレー彗星はペアの彗星になるだろう)。さらに、彗星の尾を抜ける宇宙探査機も送り込まれ。探査機ロゼッタは小型探査機と彗星に到着させることまでできた。そうした彗星をいくつか分析した結果、硬い岩石と氷のコアをもち、それらはロボットで運用される中継基地を支えられるほど強靭かもしれないことがわかっている。
いつの日か、ロボットがオールトの雲にある遠くの彗星に着陸し、表面を掘るようになるかもしれない。コアの鉱物や金属を使って宇宙基地が作れ、お折りを溶かして飲み水やロケット燃料のほか、宇宙飛行士の吸う酸素が提供できるだろう。
思い切って太陽系の外に出ることができたら、何が見つかるだろう? われわれは、宇宙を理解するうえでまたひとつのパラダイム・シフトを体験しようとしている。われわれは今も、ほかの恒星系に、なんらかの声明を養えるかもしれない地球型惑星を見つけている。いつか人類は、そうした惑星を訪れることができるだろうか? 有人探査の宇宙を広げられる宇宙船を作れるのだろうか? できるとすればどうやって?

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