じじぃの「プラナリア・寿命・生物によって異なる死に方!生物はなぜ死ぬのか」

Planarian Regeneration and Stem Cells | HHMI BioInteractive Video

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=roZeOBZAa2Q

Identification and Characterization of Planarian ECM Genes.

Collagen IV differentially regulates planarian stem cell potency and lineage progression

April 20, 2021 PNAS
●Abstract
The extracellular matrix (ECM) provides a precise physical and molecular environment for cell maintenance, self-renewal, and differentiation in the stem cell niche.
However, the nature and organization of the ECM niche is not well understood. The adult freshwater planarian Schmidtea mediterranea maintains a large population of multipotent stem cells (neoblasts), presenting an ideal model to study the role of the ECM niche in stem cell regulation. Here we tested the function of 165 planarian homologs of ECM and ECM-related genes in neoblast regulation. We identified the collagen gene family as one with differential effects in promoting or suppressing proliferation of neoblasts.
https://www.pnas.org/content/118/16/e2021251118

プラナリア幹細胞|全身が幹細胞のプラナリアのメカニズムとは

2020年12月1日 国際幹細胞普及機構

3.プラナリアからの幹細胞分離

プラナリアの幹細胞を分離しようとしたのが、京都大学のグループです。セルソーティングという技術を使って幹細胞を分離し、X線の照射によってこれが幹細胞である事を確認し、細胞数を調べたところ、プラナリアの全細胞数の10%がこの幹細胞である事が明らかになりました。
さらに、プラナリアの幹細胞は、細胞増殖をする幹細胞、静止期の幹細胞両方で、piwiという遺伝子の発現が必要である事もわかっています。細胞分裂においては性格が違う2種類の細胞ですが、piwi遺伝子の発現がないと、幹細胞としての性質を維持できなくなります。
https://stemcells.or.jp/planaria/

『生物はなぜ死ぬのか』

小林武彦/著 講談社現代新書 2021年発行

第3章 そもそも生物はどのように死ぬのか より

ここまでの話を一旦まとめると、この本のタイトルである「生物はなぜ死ぬのか」を考える上で、生き物を「進化が作ったもの」と捉えることがまず大切です。その説明として、生命の誕生と多様性の獲得に、個体の死や種の絶滅といった「死」がいかに重要だったかをお話ししてきました。つまりここから言えることは、「死」も進化が作った生物の仕組みの一部だということです。
自分を作ったのは親で、その親を作ったのはそのまた親で……とたどっていくと、最後は地球に誕生した最初の細胞に行き着きます。「進化が生き物を作った」という命題は、結果(現在)から原因(過去)まで遡った考え方で、ある種のサクセスストーリーとなります。しかし、実際には目的(ゴール)があって進化したわけではありません。多様な「種のプール」があって、それらのほとんどが絶滅、つまり死んでくれたおかげで、たまたま生き残った「生き残り」が進化という形で残っているだけです。

寿命という死に方はない

食べられたりアクシデントで死んだりする死に方に加えて、もう1つの死に方はいわゆる「寿命」です。大型の動物や樹木は、寿命で死ぬものもあります。特に樹木の寿命は、屋久島のように数千年生きる種もあり、多様です。
そもそもなぜ寿命があるのか考えてみましょう。「進化が生き物を作った」とするならば、寿命にも生命の連続性を支える重要な意味があるはずです。
ほとんどの生き物には寿命があります。例外的にないものもいますが、それはごくわずかです。例えばプラナリアという生物には寿命がなく、条件次第ではずっと生き続けるといわれています。体を2つに切っても、死ぬどころか逆に2個体になって増えてしまいます。100分割しても100匹になって生きます。しかし、さすがに踏んづけられたら死にますし、餌がなくなったり、環境に変化したりしても死んでしまいますので、死なないわけではないのですが、条件が良ければかなり長生きします。これまでの研究で、プラナリアは全身にどんな細胞にも分化できる万能細胞、つまり受精卵のようなものを持っていて、それらが失われた部分を再生して復活することがわかっています。
「若返るクラゲ」と言われて最近話題になっている、ベニクラゲという生き物をご存じでしょうか。日本にもいる体長1センチメートルくらいの小さなクラゲです。これもなかなか死なない不思議な生き物で、寿命がないどころか「若返る」のです。
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これらの例外的な生き物を除けば、ほとんどの生き物はそれぞれの寿命を持っています。それでは、寿命で死ぬというのはどういうことでしょうか?
実は、「寿命」という死に方(死因)は科学的に定義されているわけではありません。ヒトの場合でも、死亡診断書には「寿命」とは書かれないのです。例えば動物の場合、必ず心臓が止まるなどの何らかの直接的な原因があります。生理現象としてあるのは、組織や器官の働きが時間とともに低下する「老化」で、その最終的な症状(結果)として、寿命という死(老衰死)があると考えればいいと思います。

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どうでもいい、じじぃの日記。
プラナリアは川の上流に生息しており石の裏に張り付いている。
主にカゲロウの幼虫などを餌にしているのだとか。
ある学者がメスを使い100を超える断片になるまで細切りにしたが、その全片が再生して100を超えるプラナリアが再生したという。
プラナリアの幹細胞は全身の細胞に散らばって存在しているためだそうだが、喉と目の部分は幹細胞を持たないので、ここを切断した場合は、再生しないとか。
このプラナリアの再生は、1900年頃から確認されており、現在まで100年以上にわたって研究され続けているのだそうだ。

「例えばプラナリアという生物には寿命がなく、条件次第ではずっと生き続けるといわれています」

脳の記憶という点ではどうなっているんだろうか。再生するのだろうか。
細菌などの単細胞生物には寿命のないのがいるそうです。