じじぃの「太陽系を超えて・アルファ・ケンタウリへ20年の旅?地球外生命」

地球から最も近い異世界!アルファケンタウリ系に行ってみた

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Aux44CaIYv4

ブレイクスルー・スターショット計画

光速の20%で宇宙船をアルファ・ケンタウリに送りこむ「ブレイクスルー・スターショット」計画の技術的課題とは?

2021年7月11日 GIGAZINE
2016年に物理学者のスティーブン・ホーキング氏とロシアの大富豪であるユーリ・ミルナー氏が提唱した「ブレイクスルー・スターショット」は、宇宙に打ち上げた超小型の宇宙探査機をたった20年でアルファ・ケンタウリまで飛ばし、通り過ぎる一瞬で撮影した写真を地球に送信するという壮大な計画です。
しかし、技術的制約が大きく、計画の実現はまだ遠い先のことだといわれています。
https://gigazine.net/news/20210711-breakthrough-starshot-photonic-solution/

ケンタウルス座アルファ星のハビタブルゾーンに惑星が存在か

2021.02.17 MIT Technology Review
太陽系から最も近い恒星系であるケンタウルス座アルファ星のハビタブルゾーンに、惑星が存在する可能性があることが、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の「NEAR」プロジェクトでの観測から示された。
ケンタウルス座アルファ星は、太陽系から最も近い恒星系であり、3つの異なる恒星から成る。ケンタウルス座アルファ星AとBは、太陽系から約4.37光年離れた場所で互いに連星を形成する太陽に似た恒星である。そして、太陽系のより近くにあり(4.24光年)、他の2つの恒星との重力的なつながりがはるかに弱い赤色矮星であるプロキシマ・ケンタウリが存在する。
https://www.technologyreview.jp/s/234927/theres-a-tantalizing-sign-of-a-habitable-zone-planet-in-alpha-centauri/

『地球外生命-アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来』

小林憲正/著 中公新書 2021年発行

第7章 太陽系を超えて より

アルファ・ケンタウリへの旅

前章まで、太陽系内の生命探査について述べてきました。生命探査候補の番付を組むとすれば、東の横綱が火星、西の横綱エンケラドゥス、東の張り出し横綱がエウロバ、東西の大関にタイタンとガニメデが並び、関脇如何には金星、ケレス、カリストトリトン冥王星などの十指に余る錚々(そうそう)たるメンバーが並びます。ただ、いずれの天体上でも生命はまだ見つかっていません。また、探査の対象としては微生物が主で、しかも場所としては多くの場合、太陽光が直接当たらない地下、もしくは氷の下が本命です。このため、地球から望遠鏡で観測するだけでは生命存在の確固たる証拠をつかまえるのは困難であり、やはり探査機で出向く必要があります。
本章では太陽系を飛び出し、銀河系(天の川銀河)全体を対象にしましょう。対象となる恒星系の数は2000億ほどにふくらみます。ただ、太陽系内だったら最も遠くの惑星の海王星へも10年程度で行くことができますが、太陽系外となるとその遠さは桁違いとなります。地球から冥王星までは最も近づく時で43億キロメートルくらい。探査機ニューホライズンズは約9年で冥王星に到達しました。一方、太陽系から最も近い恒星は、アルファ・ケンタウリ星系にあるプロキシマ・ケンタウリという赤色矮星であり、地球(太陽)からの距離は4.246光年(40兆キロメートル)で、単純計算で冥王星までの距離(最短)のざっと1万倍。現時点で最速の探査機は、2018年に打ち上げられたNASAの太陽観測機パーカー・ソーラー・プローブで、太陽に最接近する時には瞬間的に秒速200キロメートルのスピードとなる予定です。この速度を保ってプロキシマ・ケンタウリまでまっすぐに飛行したとしても、到達までに6000年以上かかることになります。
では、探査機を思い切り軽くしたらどうでしょうか。2016年4月、物理学者ステーィブン・ホーキング(1942~2918)とロシア生まれの投資家ユーリ・ミルナーは、アルファ・ケンタウリ星系に向けてコンピュータ・チップ大(重量10グラム)の探査機に1辺が4メートルの正方形の帆をつけて、これに強力なレーザー光を当てることにより光速の20パーセント(秒速6万キロメートル)の速度で飛ばす計画(図.画像参照)を発表しました。

これはブレイクスルー・スターショット計画と名付けられ、準備に20年、飛行に20年、つまり2060年頃にアルファ・ケンタウリ星系に到達しようとするものです。計画が成功すれば、現地で写真を撮影し、データを電波で送ることにより、その4年後に私たちのお隣さん星系の近接画像が見られることになります。