じじぃの「科学・地球_105_学者の暴走・学問の再建に向けて・ウイグル問題」

China's Uighur camp detainees allege systematic rape - BBC News

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=e6bPGl10Cts

Uyghur genocide

Why is China being accused of Uyghur genocide? Here’s what you need to know, and what you can do to help

06 MAY 2021 Glamour UK
Stories about China’s supposed surveillance and oppression of the approximately 12 million Uyghur Muslims living in the Xinjiang region of the country have been surfacing for some time, and in the last few weeks the country is facing increasing worldwide criticism.
Human rights groups have reported cases of camps where Uyghurs are believed to be imprisoned, tortured, raped and used as forced labour, with women reportedly being forcibly sterilised - something remnant of the Nazi concentration camps. Understandably, the world wants to know the truth about these allegations which many believe to be serious violations of human rights.
The US is among one of the many countries to have accused China of committing genocide and crimes against humanity through its repression of the Uyghurs, something China has fiercely denied. So, what should we know about this issue and what can you do to help? Here’s everything you need to know…
https://www.glamourmagazine.co.uk/article/china-accused-of-uyghur-genocide

学者の暴走 (扶桑社新書

掛谷英紀
学者は本当に信用できるのか?
イデオロギー」「金銭(利権)」「同調圧力」によってウソをつく学者たち。そして新型コロナウイルスでは学者の罪が疑われている。倫理感なく突き進む学者の実態に警鐘を鳴らし、学術界の悪の正体を暴く!
第1章 新型コロナウイルスと悪魔の科学
第2章 科学とは何か
第3章 日本の科学の弱点
第4章 世界の学問の危機

第5章 学問の再建に向けて

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『学者の暴走』

掛谷英紀/著 扶桑社新書 2021年発行

第5章 学問の再建に向けて より

2 知識人にどう責任をとらせるか

グローバリズムの悪影響

前節で述べた通り、新型コロナウイルス問題において最も大きな責任があるのは、情報を隠蔽するとともに、他国による中国からの入国制限に反対して感染者を海外に旅行させ、ウイルスを世界中にばら撒いた中国政府である。しかし、そこに重要な共犯者がいることを忘れてはならない。それは新自由主義を掲げるグローバリストである。彼らが推進してきたグローバリズムが、ウイルスの世界的拡散を容易にするとともに、医療物質不足で被害を拡大させたことも見落としてはならない。
そもそも、中国の急速な経済成長の裏には、グローバリストの多大な貢献があった。中国の安い労働力を使って利益を上げようと考えたグローバル資本主義者たちは、資本の国際的移動の自由を推進してきた。
1990年代、天安門事件チベット弾圧など、中国を巡る人権問題に対する国際世論の関心は高かった。それは、1997年に映画『セブン・イヤーズ・イン・チベット』がヒットしたことからも分かる。同様に、中国の知的財産権軽視も世界から問題視されていた。にもかかわらず、2001年のWTO(世界貿易機構)加盟に象徴されるように、中国が国際社会の中に取り入るこtができたのはなぜか。それは、「国際秩序に取り込めば、中国はルールに従うようになる」というグローバリストのウソに人々が騙されたからである。
中国が国際社会に取り込まれていったのは、ジョージ・W・ブッシュ共和党)が大統領だった8年間である。なぜ、それが可能だったのか。最大の理由は、2001年の9.11同時多発テロ以降、米国がイスラム過激派を最大の敵と考えるようになったからである。歴史的に、共和党には敵の敵を味方にして後々禍根を残す政治家が多い。ソ連に対抗するために中国と組んだニクソンと同様に、ブッシュもイスラム諸国に対抗するため中国と手を結んでしまった。
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しかし、トランプ政権(共和党)は以降、米国は大きく方針転換をした。中国の国際的野心が明らかになった今、米国の政治家の中国に対する見方は非常に厳しいものになっている。もともと親中派が多い民主党の議員もそれに追随している。2019年末に米下院はウイグル人権法案を超党派で可決した。バイデン政権(民主党)誕生後も、ブリンケン国務長官を中心に、対中強硬の姿勢は続いている。
米国の議員たちが反中姿勢を強める一方、日本の与党議員は新型コロナウイルス問題が起きるまで、一貫して親中的な姿勢であった。中国発のウイルスが世界に蔓延し始めている状況でも、ぎりぎりまで習近平国賓として来日させようとしていたことは記憶に新しい。日本人の多くは、まだグローバリストのウソを信じているように見える。
なぜ、日本人はここまで騙され続けるのか。左翼とグローバル資本主義者は正反対のように見えて、実はウィン・ウィンの関係にあることに多くの日本人は気づいていない。日本の保守派は、しばしば朝日新聞毎日新聞中日新聞東京新聞)などの左派メディアを敵視する。しかし、中国にとってもっともありがたいメディアは、中国への投資を盛んに奨励してきた日本経済新聞だった。中国にとってグローバリストが好都合なのは、彼らが人権に全く関心がないからである。それゆえ、中国共産党が中国国内で人権弾圧を加速させても、金儲けの機会さえ与えれば、グローバリストは中国に積極的に投資し続けた。
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中国の人権侵害は、天安門事件(1989年)における民主化を求めた学生・市民の大量殺戮、最近では香港での言論統制ウイグル人の強制労働や強制収容など、児童労働以上に深刻なものを数多く含む。しかしながら、先進国のグローバル企業は何の躊躇(ちゅうちょ)もなく中国とのビジネスを拡大させ、それで世論の大きな批判を浴びることもなかった。それはなぜか。中国政府がアメ(お金)とムチ(圧力)を駆使し、先進国の大手メディアに深く浸透することに成功したからである。
実は、左翼とグローバル資本主義者は互いを非難しつつも、その価値観には重なる部分が多い。自分の利益だけの最大化を目指すという意味で、メタレベルの価値観を共有しているのである。最も注目すべきは、両者ともにエリート選民思想の持ち主であるという点である。いずれも、一般市民に対する強烈な見下しがある。だから、左翼は市民から政治的な意思決定権を奪おうとし、グローバル資本主義者は労働者の賃金を限界まで減らそうとする。両者とも自分さえ良ければいいという利己的な価値観の持ち主なので、平気で人権を蹂躙する。つまり、前者は政治的独裁、後者は経済的独裁を目指しているという点において、互いに似通っているのである。