じじぃの「科学・地球_141_中国と戦う・中国の人権問題」

China's Uighur camp detainees allege systematic rape - BBC News

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=e6bPGl10Cts

Uighur genocide

Forced sterilization and abortion: China carries out demographic genocide of Uyghur Muslims, birth rate falls

TFIPOST
The Chinese State is getting too intrusive. Lakhs of Uyghur women are subjected to regular pregnancy checks, forced intrauterine devices (IUDs), involuntary sterilisation, and even unconsented abortions.
IUDs and sterilisations have fallen throughout China, but have increased sharply among Uyghurs.
https://tfipost.com/2020/06/forced-sterilization-and-abortion-china-carries-out-demographic-genocide-of-uyghur-muslims-birth-rate-falls/

中国と戦うときがきた日本

著者 渡邉哲也
日米「経済安全保障」により、経済的集団的自衛権が発動! 中国企業の出資を受ける楽天は日米政府の共同監視対象に、対中情報管理が甘かったLINEは体制改善を迫られ、ユニクロ無印良品などはウイグル人強制労働との関連を内外から追及されるなど、中国ビジネスはもはや最大のリスクとなった。
次に危ない企業はどこか。米国「2021年 戦略的競争法」施行で日本の対中政策は180度大転換が必至、そこで何が起こるのか。気鋭エコノミストが解説!
第1章 中国にかかわることが最大のリスクとなった日本
第2章 超弩級中国経済大破滅がやってくる
第3章 経済安全保障で中国と対決する世界
第4章 日本は中国にどう勝つか

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『中国と戦うときがきた日本 経済安全保障で加速する日本の中国排除』

渡邉哲也/著 徳間書店 2021年発行

第1章 中国にかかわることが最大のリスクとなった日本 より

バイデン政権でさらに燃え上がる中国の人権問題

アメリカではトランプ政権からバイデン政権への政権交代が起こった。
バイデン大統領については、中国に対して宥和戦略を取るのではないかという見方も強かった。
しかし、そこに立ちはだかったのがウイグルの人権問題だった。前述したように、ヨーロッパにとってもアメリカにとっても人権問題は絶対に避けられない問題だ。
とくにリベラル政党であるアメリカ民主党にとって、人権問題は巨大な地雷ともいえる。これを無視して中国宥和政策を進めれば、アメリカ国内でさんざん黒人やヒスパニックの人権問題を訴えてきた同党の正当性が揺らいでしまう。
トランプ政権は2021年1月、政権交代問題に中国のウイグル弾圧をジェノサイドに認定したが、バイデン政権でもこの認識は変わっていない。1月末、バイデン政権で国務長官に就任したブリンケン氏は、「ジェノサイドであるとの認識は変わらない」と表明した。
そしてヨーロッパ、とくにイギリスは香港問題を抱えていることから中国に対する人権弾圧の問題について非常に厳しい対応を取りはじめるようになった。
アメリカは2019年10月、ウイグル人の人権侵害に関与したとして、監視カメラで世界最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)や政府機関など計28団体・企業を、安全保障上で問題のある企業を並べた「エンティティリスト(EL)」に追加し、アメリカ製品の禁輸措置を課した。
さらに2020年5月には、ウイグルでの人権弾圧に関連し、中国公安省の研究機関や東方網力科技など9団体・企業をELに追加、同年7月にはウイグル人の強制労働を理由として繊維大手エスケルグループのウイグル子会社・昌吉溢達紡織や鉄道車両部品メーカーのKTKグループ(今創集団)など9社と、ウイグル人権弾圧を強化するための遺伝子解析を行ったとしてゲノム解析大手・深圳華大基因の子会社2社の計11社が制裁対象に加えられた。
中国ではスカイネット(天網プロジェクト)というAIを駆使した監視システムにより、人民の行動を監視している。2019年末時点で、中国全土には約2億台の監視カメラが設置されていたが、2020年末には6億台を超えたともいわれる。
とくにウイグルではこうした監視カメラにより顔認証が行われ、会話までが記録されて、誰が、いつ、どこで、どんな会話をしたかということまで見張られている。
もちろん、スマートフォンや携帯電話の通信内容もすべて記録される。そしてこれらの情報をAIによって分析し、中国政府に不都合な人物だと認定された場合、強制収容所に送られることになる。
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その他、スカイネットにはAIスタートアップのセンスタイム(商湯科技開発有限公司)、そしてアリババが支援する顔認識ソフトウェアメーカーのメグビー(北京曠視科技)、そして音声認識のアイフライテック(安徽科大訊飛信息科技股分有限公司)などさまざまな企業群が含まれている。
こうした中国のAI・先端技術については、今後、アメリカだけではなくヨーロッパからも制裁がかけられる可能性が高い。

民間、外資企業まで完全支配に乗り出した中国共産党

アリババグループのように、eコマースから決済まですべてを1社で解決する仕組みは、便利であるとともに他者に対して高い優位性をもつことになる。そのため、それが巨大化しすぎた場合には、各分野での新規参入を阻害し、適切な競争環境を破壊する。
そのため、アリババへの独禁法適用やアント分社化は、公正な競争という目的からすれば正しい選択だともいえるが、中国という国家を考えた場合、異なる目的も見えてくる。
中国の場合、共産主義を標榜しており、政治と経済が一体となっている。そして、中国共産党は巨大なコングロマリットであり、政治権力を有する唯一の財閥でもあるわけだ。そのような存在にとって、アリババのような巨大企業は敵になりかねない。さらにいえば、共産党以上の情報も握っている。
だから、中国当局はアリババの解体を決意したのだろう。そして、問題はその後だ。解体された後に各企業が自由な活動ができるのかといえば、それは別の話であり、さらに共産党による支配が強まる可能性のほうが高いといえるだろう。
第2章で改めて述べるが、中国当局はデジタル人民元の普及のために、アリババグループたアントグループのプラットフォーム利用をもくろんでおり、同社への支配力を強めている背景にも、それが関係していると見られている。
これはテンセントにもいえることだ。
テンセントは巨大なメディア企業として発展を遂げたが、それは企業買収による部分が大きい。とくにゲームや映画、音楽コンテンツなど、テンセントは世界各国で事業を展開している。
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そして、問題は、そのような中国企業が日本でも活動していることだ。現在は民間企業でも、いずれ中国政府によって国営化されたり、完全な支配下に置かれるといった可能性もある。そうなれば、日本人の情報が中国政府に握られてしまうことになりかねない。
中国国内では民間企業でも、中国共産党支部を企業内に設置することが義務づけられている。2017年には中国の上場288社が、経営判断中国共産党が深くかかわることを盛り込む定款変更を行っている。
そして現在では、中国の外資系企業ですら、企業内に共産党支部を置くよう求められているのが現実だ。
前に述べてように、中国の憲法序文では、「国家は中国共産党の指導を仰ぐ」と明記してあり、法律より中国共産党のほうが上位なのだ。もちろん企業経営者よりも中国共産党のほうが上であり、すべて党の指示にした従わなくてはならない。前述の国家情報法に加えて、中国共産党は各企業を内部から監視し、さまざまな経営的指導を行っているのだ。
西側諸国が、中国のWTO加盟をはじめ国際社会への進出を容認したのは、中国が最終的に民主化や自由化を成し遂げることを約束したからであり、現在のように巨大な開発独裁国となることを前提としていたわけではない。
中国は国際社会への約束をはたしておらず、為替や資本移動の自由すら認めていない。この状況では、西側諸国は中国に一方的に搾取されるだけであり、企業の中国投資は「献金」でしかない。
これは共産党が中国を支配する限り変わらないだろうし、現時点で共産党が崩壊する可能性は限りなく低い。民主化や自由化は共産党の崩壊要因であり、共産党にとっての敵だという構図である。
したがって、中国が、日本や先進国の「常識」を受け入れるということはありえない。日本も、そろそろ甘い幻想を捨てるべきだろう。