じじぃの「科学・地球_101_学者の暴走・世界の学問の危機・アンティファ(反ファシスト)」

What Is Antifa?

「アンティファ」とは何か、早わかりQ&A

2020年9月2日 WSJ
●「アンティファ」とはなにか
アンティファは「アンティファシスト(反ファシスト)」の略称。
グループや個人で活動する緩やかなネットワークで、2017年にバージニア州シャーロッツビルで行われた白人至上主義者の集会「ユナイト・ザ・ライト」の後、注目を集めた。
アンティファには中央指導的な組織構造がなく、正式なメンバー制度もない。その代わり、分散したネットワークがその場その場で人種差別反対活動を調整していることが、ピッツバーグ大学のマイケル・ケニー教授や超党派の調査研究グループ「ソウファンセンター」の過激主義研究者であるコリン・クラーク氏の報告で明らかにされている。
アンティファの活動家は、平和的抗議活動を擁護する立場を評価されることもあれば、扇動的な姿勢を批判されることもある。
https://jp.wsj.com/articles/SB10557005316144304846804586606211065002514

学者の暴走 (扶桑社新書

掛谷英紀
学者は本当に信用できるのか?
イデオロギー」「金銭(利権)」「同調圧力」によってウソをつく学者たち。そして新型コロナウイルスでは学者の罪が疑われている。倫理感なく突き進む学者の実態に警鐘を鳴らし、学術界の悪の正体を暴く!
第1章 新型コロナウイルスと悪魔の科学
第2章 科学とは何か
第3章 日本の科学の弱点

第4章 世界の学問の危機

第5章 学問の再建に向けて

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『学者の暴走』

掛谷英紀/著 扶桑社新書 2021年発行

第4章 世界の学問の危機

1 反西洋文明思想の到来

欧米で台頭する左翼思想

前章では、日本を題材に左翼の3分類について触れた。そのうち、自らの属する社会や文化を憎み、その破壊を意図している人たちを私は左翼中核層と定義した。日本の左翼中核層は日本の文化や社会の破壊を目標としているわけだが、欧米の場合、敵はキリスト教的価値観に支えられた西洋文明ということになる。
キリスト教は宗教であり、事実ではなく価値の領域の議論ではあるが、その存在が科学的な物の見方に影響を与えた点は無視できない。2章で述べた通り、一神教に基づく普遍性の追求が世界を法則的に捉えようとする科学的態度を下支えしたのである。欧米の左翼は、その考え方すらも根本からぶち壊そうとしている。
科学の話に入る前に、左翼によるキリスト教的価値観の破壊活動について、少し触れておくことにしよう。欧米における人権思想の根底には、キリスト教の価値観がある。『旧約聖書』には、神は自分に似せて人を作ったとある。よって、人間にはみな尊い権利があるというのが西洋文明における人権の由来である。
一方、左翼思想の根底にあるのが唯物論である。スターリン毛沢東など、共産党独裁国家を指揮した無神論者たちは、何百万人もの人間を平気で殺してきた。人を物扱いし、人命を著しく軽視するという左翼思想の伝統は、現在の左翼にも受け継がれている。
2019年5月、米国のジョージア州で6週を過ぎた胎児の中絶を禁止する法案が、そしてアラバマ州では一切の中絶を禁止する法案が通ったことは、日本でも広く報道された。米国の保守派が極端な主張に走っているという印象を受けた人も多いだろう。しかし、その前にブルー・ステイト(民主党が強い州)で、逆の極端な動きがあったことを日本の大手メディアは伝えていない。
妊娠中絶をどの時点まで認めるかは、国や州によって異なるが、一定の限度を設けているのが普通である。ところが、この制限の撤廃を求める左翼運動が勢いを増している。

左傾化する米国の大学

大学が左翼教授たちに支配されてしまったために、今起きているのがポリティカル・コレクトネス(以下、ポリコレ)の問題である。日本語に訳せば、「政治的に正しいこと」となるが、その「正しさ」は左翼イデオロギーに合致するか否かによって判断される。左翼イデオロギーに反することは、たとえそれが客観的な事実であっても、口にしてはいけないという状況になっている。これでは、まともな学問はもはや成立しえない。
ポリコレの波は理系にも波及している。たとえば、2017年に生物学者のブレッド・ワインスタインは、有色人種だけがキャンパスに来られる日を作ることは逆差別だと主張した結果、レイシスト(人種差別主義者)と激しく銃弾された。大規模な抗議や脅迫を受け、最終的にエバーグリーン州立大学の教授職を追われる結果となった。
ただし、大学教員がこれだけ政治的に偏っていても、一般の学生はそれにほとんど影響されていない。スタンリー・ロスマンらの著書には、学年ごとの政党支持率の調査結果も報告されているが、1年生の民主党支持者は32%、共和党支持者は26%である一方、4年生はそれぞれ31%と27%でほぼ変化していない。
保守派の論客ベン・シャピーロ(Ben Shapiro、この人物の詳細については後述する)は、左翼好みのレポートを書いて好成績を取り続けたと自慢しているが、学生はそのような強(したた)かな対応で教授たちの洗脳教育をかい潜っているものと思われる。シャピーロは、今の大学教育の内容は無意味なものばかりで、学生にとって大学に行く意味はソーシャル・ファブリック(コネ作り)とソーティング・メカニズム(基礎学力のランクを誇示すること)だけだと語る。これは、日本の文系学部についてもかなり当てはまる指摘と言えよう。
米国の大学における言論の自由に対する妨害は、大学の外部からも行われている。米国にはアンティファ(Antifa)と呼ばれる集団がある。このアンティファが、保守系の人間が大学で講演会をすると聞くと、その大学のキャンパスに押しかけて妨害するなどの活動を繰り返しているのである。最近は、活動が過激化しており、人に向かって暴力を振るうこともしばしばである。
2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで黒人男性が白人警官による拘束で死亡した事件がきぅかけで、全米各地で抗議の名を借りた大規模な略奪と暴力事件が多発したが、それを煽動したのもアンティファである。この事件はきっかけに、日本でもアンティファの存在は徐々に知られつつある。