じじぃの「科学・地球_77_水の世界ハンドブック・水貧困指数(WPI)」

Ski Dubai: a Ski Resort in the Desert

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xIX9ju_ZbAY

DUBAI’S INDOOR SKI SLOPES ARE SETTING UP SLEEPING TENTS

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●DUBAI’S INDOOR SKI SLOPES ARE SETTING UP SLEEPING TENTS
Dubai is not known for keeping cool. The desert city has an average summertime temperature of 94°F, and Dubai’s residents and visitors will try anything to avoid the summer heatwave, when temperatures regularly reach 113°F.
Now one ingenious winter-themed attraction in the middle of the city is offering a unique opportunity: to spend the night on an indoor ski slope, where temperatures drop to 25°F.
Guests stay in sleeping bags on thermal mattresses inside tents designed to keep out the extreme cold. The next morning, they can thaw out with breakfast in Ski Dubai’s cafe, St. Moritz.
https://www.oasisxpress.co.uk/dubais-indoor-ski-slopes-are-setting-up-sleeping-tents/

『地図とデータで見る水の世界ハンドブック』

ダヴィド・ブランション/著、吉田春美/訳 原書房 2021年発行

6 はじめに より

水問題はいたってシンプルである。世界で6億人以上の人々が飲料水にアクセスできず、世界の農業生産の40パーセントが灌漑農業に依存している。
水辺の生態系は自然のプロセスに欠くことのできない役割を果たしているにもかかわらず、きわめて脆弱である、ということである。

41 水を集めて利用する より

46 大きく異なる集水力

国民1人あたりの使用可能な水の量だけでは、水に関連する潜在的な問題はおおざっぱにしかわからない。自然状態の水に対する各国の適応力もくわえてバランスをとる必要がある。消費者が必要なときに必要とする場所で利用できる水の「生産」力を評価するのは、さらにむずかしい。世界銀行はおおよその目安としてGDP[国内総生産]を使用している。2002年にウォリンフォードの環境学・水文学センター(イギリス)の研究者たちは、新たの指標を提唱した。それが以下に示すWater Poverty Index(水貧困指数、WPI)である。

水貧困指数(WPI)

水貧困指数は5つの要素にもとづき、0から100までの数字で表わされる。5つの要素とは、資源全体の状態、アクセス、利用、適応力、そして環境である。資源全体の状態で問題になるのは、資源の不安程度である。アクセスはとくに生活用水、また灌漑用水や「バーチャルウォーター(仮想水)」[農畜産物を輸入する消費国が自国でそれらを生産する場合に要する水量]へのアクセスもさしている。利用には分野ごとの配分や効率、適応力には世帯支出、国民1人あたりのGDP、子どもの死亡率、水部門への投資、さらに適切な法律や制度が存在するか否かといった点もふくまれる。環境には、生息地を保護するための水の確保、水の汚染、土壌の浸食、増水のリスクなどの項目が入る。
それぞれの基準に0から20の点数が割りふられ、全体で100点満点となる。指数が低いほど。状況は危機的である。

いちじるしい不均衡

WPIのグラフでは、先進国は好ましい状態にあるように見える。かぎられた水資源しかもたない国でも、強力な適応力に対応している。
たとえばアメリカ西部の事例は、水資源がわずかしかなくても、財政で大規模な投資を行い、最新の技術を用いれば、水不足を人為的に「解決」できることを示している。ロサンゼルスの芝生やラスベガスの噴水は、そのもっとも目につくシンボルである。同様にして、水資源のとぼしいアラブ首長国連邦につくられたスキーのゲレンデは、水不足とは相対的に、技術・経済力と、環境を犠牲にしてでも水をつくり出そうとする政治的意志の問題であることを、極端な形で表わしている。
いっぽうWPIは、アフリカ諸国の困難な状況を浮き彫りにする。それは水資源の不足とともに、水を集めることのむずかしさにかわるのである。水資源の豊富な南の国ではとりわけラテンアメリカで、指数が高くなっている。そういった国は水をめぐる問題がないということではなく、十分な投資と適切な政策によって、それらの問題が潜在的に解決されているということなのである。