じじぃの「科学・芸術_882_フランスの企業・ヴェオリア・ウォーター(総合水会社)」

Aquavista Veolia Water Technologies

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=FC26p-O8UDU

水メジャー日本上陸

水メジャー日本上陸 、水道民営化に商機

2018年11月9日 日本経済新聞
水メジャー日本上陸 仏スエズなど、水道民営化に商機ー
水道運営など水ビジネスを世界展開する「水メジャー」が日本市場に照準を合わせている。仏スエズは日本進出を目指し前田建設工業と業務提携の検討に入ったほか、仏ヴェオリアは4月から浜松市の下水道運営を始めた。
財政難や人口減少を背景に、政府は水道の運営権を民間に売却する「コンセッション」を取り入れて効率化を進めたい考え。民間活力を導入しインフラの老朽化という課題解決にも取り組む。
https://yamba-net.org/44811/

『世界の覇権企業 最新地図』

現代ビジネス研究班/編 KAWADE夢文庫 2019年発行

ヴェオリア・ウォーター(Veolia Water) 日本にも上陸した、世界最大の水メジャーとは より

21世紀になって、新たな資源企業として台頭しているのが、水メジャーである。水メジャーとは、巨大な水利企業のことである。
水メジャーの仕事は、水資源の管理である。日本では水はタダのように思われがちで、資源という認識はないが、世界では異なる。水が潤沢ではなく、貴重な資源である国も少なくないのだ。
水は、食料、エネルギーと並ぶ3大資源に位置づけられはじめ、水ビジネスは2030年には80兆~120兆円の規模になるのではないかという試算もあった。
ここに水メジャーが台頭をはじめたのだ。水メジャー上下水道を国家や地方自治体に代わって管理したり、海水を淡水に変える事業を行う。
その水メジャーの筆頭といえば、フランスのヴェオリア・ウォーターである。ヴェオリア・ウォーターは、フランスのヴェオリア・エンロバイロメントの水事業部門である。ヴェオリア・ウォーターの水事業は、フランスのみにとどまらない。イタリア、スイス、ポルトガル、トルコなどに進出、アジアではほかに中国の上海にも進出している。2015年の時点で、進出国は67ヵ国にもなる。
ヴェオリアはすでにヴェオリア・ウォーター・ジャパンを設立して、日本市場にも参入している。2006年には広島下水道局、埼玉県下水道公社の下水処理場の運転維持管理を受託している。
ただ、日本進出には抵抗も大きい。2017年、ヴェオリアオリックスなどとともに企業連合として、浜松市と下水道施設の運営権売却(コンセッション)について正式契約を結んだ。これに対して、市民の抵抗は大きく、ヴェオリアの水ビジネスは理解を得にくい状況にある。
世界では、上下水道事業の民間委託は少なくないが、水事業会社が事業を誤り、水道水価格が高くなったり、水質が劣化したというケースもある。安全な水道水に慣れてきた日本は、ヴェオリアにとってむずかしい市場となるかもしれない。