じじぃの「水道水が飲める国・パリの地下迷宮!経済は地理から学べ」

Paris - Catacombs 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=DY48yvJv2Nc
Catacombs The Belly of Paris 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=zUOhdMdH7os&t=68s
水資源を考慮した世界地図

地球ドラマチック 「あなたの知らないパリ〜潜入!驚異の地下迷宮〜」 2017年7月15日 NHK Eテレ
【語り】渡辺徹 (2017年 フランス)
パリの街には、知る人ぞ知る巨大な“地下世界”が広がっている。
取材班が、ふだんは公開されていない4つの地下世界に特別潜入し、その成り立ちと謎に迫る。傑作「オペラ座の怪人」誕生のきっかけとなった地下の巨大な貯水槽や、数百万に上る人骨が集められた共同墓地「カタコンブ」。そして、パリ市民の命を救った都市の設備など…。いつ、どこで、誰が何のために造ったのか? ミステリーに迫る。
●パリのコレラ禍と下水道
19世紀末まで下水道さえなかったパリでは、各家庭で出された汚物は道路に放り出され、その汚物が雨によって流され、セーヌへと注がれていました。下水道の代わりになっていたのが、道路の中央に刻まれた溝(路上中央溝)でした。家庭から出された廃水と雨水がその溝に集まり、徐々に流れてセーヌへたどり着く仕組みです。
さらに驚くべきことに、かつてパリの人々は、このような排水・汚物が流れ込むセーヌ河の水を飲んでいました。
1832年春、ヨーロッパ全土を襲っていたコレラ禍がパリにも発生し、18,000人以上の死者を出した。こうした惨事はパリの劣悪な衛生環境で起こるべくして起こったものといえます。
パリのあらゆる通りに下水を完備する発想は、当時のセーヌ県知事ジョルジュ・オスマンの心をも捉えていました。彼はまた下水だけでなく、上水(飲み水)に関する改善にも取り組みました。19世紀後半、セーヌの汚れた水を飲んでいたパリの衛生環境をどうにかしたいと考えていたナポレオン3世は、パリ北東にあったウルク川をパリ市内に移し、ラ・ヴィレット貯水場を建設しました。オスマンが知事になったときには、すでにセーヌ河と並ぶ重要な水の供給源となっていました。
現在、パリの水道は浄水技術の進歩により、アヴル川・ロワン川・リュナン川・マルヌ川セーヌ川の上流など、様々な地域の水によって構成されています。セーヌの汚い水を飲む劣悪な環境が長く続いてきたパリの水事情は、19世紀の半ばになってようやく改善へと動き出し、オスマンによって確立されていきました。現在の下水道は全長2100キロまで拡大しています。
http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2017079852SC000/index.html?capid=nol_4_P183
『1000の発明・発見図鑑』 ロジャー・ブリッジマン/著、小口高、諸田昭夫、 鈴木良次/訳 丸善 2003年発行
水道
インダス川流域のモヘンジョ=ダロには浴場があったが水道は通っていなかった。前1700年頃、古代クレタの裕福な人びとはこれに満足せず、後にいつでも水を使えるよう水道をつくったことが遺跡からわかる。クノッソスのミノス王の壮大な宮殿には送水管や排水管がはりめぐらされ、入浴は日課というよりは娯楽だった。
ペスト菌
腺ペストは命にかかわる病気で、ネズミのノミによって媒介される。何回も流行し何百人もの人が死んだ。1894年に日本とスイスの細菌学者、北里柴三郎とイエルサンが桿菌(かんきん)という病原菌を発見した。この病原菌はイエルサンに敬意を表し、Yersinia pestisと呼ばれている。

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『経済は地理から学べ!』 宮路秀作/著 ダイヤモンド社 2017年発行
水道水が飲める国 資源大国としての日本 より
集落が成立する最大の条件として、まず「水」を確保できるかどうかがあります。
地球上には約14億km3もの水が存在し、そのうち97.5%が海水です。残りは陸水が2.5%と、わずかな水蒸気です。
その25%の陸水を分類すると、氷雪・氷河が68.7%、地下水が30.1%、地表水が2.2%です。氷雪・氷河の大部分は南極とグリーンランドですから、生活水には利用できません。ちなみに、グリーンランドデンマーク領です。
地下水は自由地下水・被圧地下水・宙水と分類されます。これらは生活用水として利用が可能ですが、掘る必要がありますので、獲得は容易ではありません。
残る2.2%の地表水は、河川水・湖沼・土壌水に分類されますが、生活用水として利用するのは河川水が中心です。
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諸説ありますが、「国土全体において水道水を安全に飲める国」は世界に15ヵ国しかありません。
フィンランドスウェーデンアイスランドアイルランド、ドイツ、オーストリア、スイス、クロアチアスロベニアアラブ首長国連邦南アフリカ共和国モザンビーク、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本です。
日本は、ユーラシア大陸の東に位置しているため偏西風の影響が弱く、モンスーンの影響が強い国です。そのため年降水量は世界平均の2倍以上です。また島国であるため、隣国と水資源をめぐる争いは基本的に存在しません。
日本は水資源が豊富な国です。日本人は「水と安全はタダ」と当たり前に思っていますが、世界の多くの国ではそうではありません。日本列島が自然から与えられた「土台」なのであり、これは感謝すべきことなのです。好みの問題ですが、ガソリンよりも高いペットボトルの水なんて、本来は買わなくてもいいのです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
再放送だったが、7月23日 NHK Eテレ 地球ドラマチック 「あなたの知らないパリ〜潜入!驚異の地下迷宮〜」を観た。
19世紀前半までのパリは、まだ水道・下水道が発達していなくて、人々は生活排水をセーヌ川に垂れ流していた。
その汚れたセーヌ川の水を飲んでいた人々は、コレラ禍で18,000人以上の死者を出した。
古代、中世の疫病のほとんどが汚れた水を使ったことによるものと思われる。
しかし、空梅雨明け(千葉)のこの蒸し暑さはいつまで続くのでしょうか。