じじぃの「巡回セールスマン・世界を制覇するのはどこだ?量子コンピュータの本」

Demonstrating Quantum Supremacy

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-ZNEzzDcllU

quantum computer :Photograph of the Sycamore processor.

Quantum Supremacy Using a Programmable Superconducting Processor

October 23, 2019 Google AI Blog
Today we published the results of this quantum supremacy experiment in the Nature article, “Quantum Supremacy Using a Programmable Superconducting Processor”.
We developed a new 54-qubit processor, named “Sycamore”, that is comprised of fast, high-fidelity quantum logic gates, in order to perform the benchmark testing. Our machine performed the target computation in 200 seconds, and from measurements in our experiment we determined that it would take the world’s fastest supercomputer 10,000 years to produce a similar output.
https://ai.googleblog.com/2019/10/quantum-supremacy-using-programmable.html

『トコトンやさしい 量子コンピュータの本』

山﨑耕造/著 日刊工業新聞社 2021年発行

グーグルでの開発は? より

アメリカの有名なIT大企業は、頭文字をとってGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)と呼ばれ、ビッグテックあるいはテックジャイアントと呼ばれています。量子コンピュータの「量子スプレマシー(量子超越)」を実証したと最初に名乗りを上げたのが、その名前の最初の企業であるグーグルです。この量子コンピュータは54個の量子ビットを持つシカモア(Sycamore)と呼ばれています。シカモアとは街路樹などに用いられる「プラタナス」を意味しており、量子チップの開発コードネームとして名づけられました。
上図(上記のURLを参照)にはシカモアでの量子ビットと4ヵ所で接続されたカプラーの配置図とプロセッサの外観図とが示されています。グーグルでは、このシカモアで乱数を生成させ、スパコンでは1万年もかかるであろう計算を3分20秒ほどで実行できたとしています。
実は、この量子超越の発表の4年前の2015年12月にも同様の発表がグーグル社からなされ、従来型のコンピュータに比べて1億倍の計算実力があるとされました。これは最適化問題に特化した「量子アニーリング方式」の量子コンピュータでの成果でした。今回はいわゆる万能方式を目標とした「量子ゲート方式」の量子コンピュータでの成果です。
2019年10月末の量子超越では、量子回路シミュレーションでのスパコンを上回る計算パワーを実証しています。次の段階はNISQデバイスでの「量子スピードアップ(量子加速)」あるいは「量子アドバンテジ(量子優位)」と呼ばれ、量子化学計算や機械学習での実証が期待されています。
最終的には、最適化や暗号解読のためには、量子ビット数が1万から10万個で、エラー率0.01%以下とする万能コンピュータを実現する必要があります。これが最終的な「量子プラクティカリティ(量子実用性)」と言えます。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2020年、理化学研究所富士通が開発したスーパーコンピュータ「富岳」が、計算速度などを競う世界ランキングで「4冠」を獲得した。
使いやすさを探求した富岳は、海外勢が開発を急ぐ次世代スパコンに先駆けて稼働し、計算速度では2位を大きく引き離した。

「実は、この量子超越の発表の4年前の2015年12月にも同様の発表がグーグル社からなされ、従来型のコンピュータに比べて1億倍の計算実力があるとされました」

スーパーコンピュータや量子コンピュータの性能をテストする代表例が「巡回セールスマン問題」だ。
巡回セールスマン問題・・・セールスマンが都市を訪問して巡回するときの最短ルートを見つける問題。5都市程度なら120通りだが、20都市だと234京通り、30都市だと1京×1京通りになる。
ただ、量子コンピュータはノイズやエラーに対して非常に脆弱であるとされている。
2040年、この「巡回セールスマン問題」で世界を制覇しているのはどこの国、またはどこの企業なのだろうか。
ネットで「TOP 10 QUANTUM COMPUTING COMPANIES IN 2020」をキーにして検索してみた。
Accenture
Alibaba Group
Amazon Braket
AT&T
Atos Quantum
Baidu
Google Quantum AI Lab
IBM
Intel
Microsoft
残念ながら、日本の企業、研究所は入っていませんでした。
まあ私は日本人なので、理化学研究所富士通NECを入れておきます。
量子コンピューターで最も実用化が進む方式「量子アニーリング」の理論を世界で最初に発表したのは、日本の東京工業大特任教授(名誉教授)西森秀稔さん(66)なのです。