じじぃの「科学・地球_55_SDGsの世界ハンドブック・開発への公的支援・ODA」

What is an NGO (non governmental organization)?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PCxJ1Ug0v6s

Top 10 Development Assistance Committee donor countries

Funding - Foreign Aid Direct

Figure 2. Top 10 Development Assistance Committee donor countries, 2017. The 1st United States, 2nd Germany and in 3rd United Kingdom.
https://foreignaiddirect.wordpress.com/funding/

『地図とデータで見るSDGsの世界ハンドブック』

イヴェット・ヴェレ、ポール・アルヌー/著、蔵持不三也/訳 原書房 2020年発行

172 フランスー開発への公的支援 より

持続可能な開発目標(SDGs)は、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」における政府開発援助(ODA)の役割を再検討することを必要としている。2014年の「開発・国際連帯法」[開発・国際連帯政策方針プログラム法]は、すべての人々が新しい連帯を築くことに参加し、ゼロカーボンとゼロ貧困の世界という目標に共鳴して、SDGsにコミットすることをうながすものである。

ODAのなかのフランス

2016年におけるフランスのODAへの貢献度は、アメリカ合衆国、ドイツ、イギリス、日本に次ぐ世界第5位[96億2200万ドル]で、援助額全体の8%を拠出している(フランスの経済力は世界の国内総生産の3%)。

援助額は数年削減したのち、フランスは2016年から17年にかけてそれを15%近く増額した。アフリカはなおもODAの主たる対象地域だが、2014年7月7日に制定された「開発・国際連帯法」はサハラ以南とインド洋の16優先貧困国(PPP:ベナンブルキナファソブルンジ、ジプチ、コモロ、ガーナ、ギニア、マダダスカル、マリ、モーリタニア、ニジュール、中央アフリカコンゴ共和国、チャド、トーゴセネガル)に、特別の関心を向けるよう強調している。地中海南部と東部の隣接国もまたその対象となっている。これらの国々全体はフランス国家のODA援助金の50%、フランス開発庁(AFD)[フランスのODA実施機関]のそれの3分の2を受けとっている。

政府開発援助の方法

1944年に創設されたフランス海外領土中央金庫は、1958年に経済協力中央金庫となり、1998年に途上国のさまざまなプロジェクトに資金を融資するAFDとなった。すなわち技術支援(2014年ODA2国間援助の15%)、職業教育と研究活動、債務軽減(前2%)、さらに受益国の一般予算を補う予算支援(同3%)などに、である。さらに、途上国からのフランス留学生の受け入れや、人道・食料援助、研究機関支援、NGO活動、難民受け入れといった事業全体も推進している。

ODAの進展

ODAの進展は、「開発・国際連帯法」のno2014-773に明記されている。これは2000年の目標を包括するかたちで、2015年のSDGsに組み込まれており、そこではフランスの開発および国際的な連帯政策に優先度が置かれている。グリーン成長を重視する環境の質、国民や食料、教育、健康・衛生、飲料水、下水設備などの基本的なニーズの充足、気候温度化の2℃抑制、生物多様性の劣化や砂漠化との闘い、自然環境および陸地と海洋の保全などである。経済発展に対する支援はもうひとつの柱であり、対象国も民主的な統治と法治国家の確立をめざす。
「開発・国際連帯法」の第8条は、開発庁と民間セクターに対し、外国での活動に際しては、OECDと国連が定めた社会的・環境的責任のルールを考慮するよう求めている。これはしばしば途上国の環境破壊や社会規範違反の責任に負う多国籍企業に対する、開発庁と民間セクターの義務を喚起させる。