じじぃの「超短編小説・誤認・女神の自由・未来を映す鏡!54字の百物語」

TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season PV

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=SlNpRThS9t8

進撃の巨人の最後のコマ「お前は自由だ」

(manga-tei.com HPより)

『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の百物語』

氏田雄介/編著、武田侑大絵著 PHP研究所 2020年発行

第12話 幽体孤立

【気がつくと僕は倒れた自分を見下ろしていた。「幽体離脱?」戸惑いながら僕は、立ち上がり走り去る自分を見送った。】
解説。
幽体離脱とは、魂が自分の体を離れている状態のこと。
彼の魂は自分の身体から抜け、倒れている自分を見下ろしていました。すると、その身体がひとりでに走り去っていくではありませんか!
魂のない身体に別の意思が宿ったのか、それとも何者かの魂が代わりに入ってしまったのか。いずれにせよ、残された魂は行き場を失ってしまったようです。

第26話 誤認

【4人家族が住んでいた家が火災で全焼し、全員が亡くなった。現場からは屋根裏部屋を含めて5人の遺体が見つかった。】
解説。
4人家族のはずなのに、見つかった遺体は5人分でした。どういうことでしょうか。屋根裏で見つかった遺体は誰のものなのでしょうか? 家族にばれないように、屋根裏に潜んでいた人がいたのかもしれません。
ただ、私はもっと怖い想像もしています。この遺体が火事の前に死んでいたとしたら? 4人家族が殺した遺体を屋根裏に隠していたのだとしたら?

第58話 女神の自由

メデューサを討伐し、石化していた人たちが元に戻った。「サンキュー」たいまつをもった巨大な女性にも感謝された。】
解説。
メデューサという怪物は宝石のような目を持っており、その目を見た人は身体を石に変えられてしまいます。そんなメデューサを倒したら、石化していた人々が次々と元に戻っていきます。
そんななか、アメリカのニューヨークにある自由の女神像も石化が解けたようです。彼女は石像ではなく、元々巨大な人間だったのですね。何百年もの間、腕を掲げたポーズで固められる気持ちを想像したら……。

第82話 未来を映す鏡

【深夜に鏡を見ると、将来の自分が見えるらしい。迷信だと思いつつ、そっと覗く。やっぱり迷信だ。何も映っていない。】
解説。
鏡には様々な言い伝えや噂があり、神秘的なものとして扱われています。そのひとつが深夜に覗くと自分の将来が映るというもの。ある女が、実際に鏡を見てみたところ何も映っていなかったのです。
そうです。自分の姿すら映っていなかったのです。もし噂が本当であれば、近い将来、彼女はいなくなってしまうということになります。

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どうでもいい、じじぃの日記。
『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の百物語』に出てくる話のうち、4話を抜粋しました。
話のオチを抜いています。
あなたなら、どんなオチにしますか。
●第12話 幽体孤立
続き。
彼の魂は代わりの身体を探し続けているのかもしれません。
付け足し。
彼の魂は二酸化炭素(CO2)になって、地球温暖化を促進しているのです。
●第26話 誤認
続き。
たとえば、もう逃げられないと思った家族が家に火を放って心中を図ったとも考えられます。
付け足し。
実は、もう一人家族がいたのです。家から外に出たことのない閉じこもりなので家族以外誰も知らなかったのです。
●第58話 女神の自由
続き。
まったく「自由」なんて言っていられませんね。
付け足し。
進撃の巨人の最後のコマ「お前は自由だ」。
●第82話 未来を映す鏡
続き。
また、噂が嘘だったとしても、彼女はすでにこの世にはいない、ということになりますね。
付け足し。
死の数日前に、体調がよくなることがあるそうです。鏡を見て若返っていたら要注意だそうです。