じじぃの「台湾・習近平の悲願・もしきょう開戦したら!池上彰のニュース検定」

Taiwan: China's next target? | DW Analysis

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VkuNWDG3yNM

“6年以内に”台湾侵攻? 中国政府は反発

2021/03/10 テレ朝news
アメリカ軍の司令官が早ければ6年以内に中国が台湾に侵攻する恐れがあるとの認識を示したことに対し、中国は「本当の狙いはこの地域への干渉だ」と反発しました。
アメリカのデビッドソンインド太平洋軍司令官は9日、中国が2050年までにアメリカ主導の世界秩序に取って代わろうとしていると強調したうえで、早ければ6年以内に台湾に対する軍事行動が起こり得ると示唆しました。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000209484.html

池上彰のニュース検定

2021年3月18日 テレビ朝日 【グッド!モーニング】
きょうのキーワード 「習主席の悲願」。

問題 「中国軍事訓練動画、どの方面部隊のもの?」

南シナ海
・台湾
北朝鮮
正解 台湾

池上彰さん解説】

 「2020年9月、中国が『もしきょう開戦したら』というタイトルで、台湾方面を管轄する部隊が実践さながらの訓練をする中国軍の宣伝動画を製作していたことがわかりました。中国共産党から見れば、中国本土と台湾を合わせて1つの中国であるという考えがあります。中国はこれまでも台湾に対して言葉や武力で威嚇を続けてきたが、習近平政権になってさらに強まっています。去年10月、習近平主席は海軍陸戦隊を視察。陸戦隊は台湾などへの上陸作戦を想定した部隊です。台湾統一は中国共産党の悲願。台湾は第二次世界大戦後、中国共産党との内戦に敗れた中華民国政府が実効支配した地域です。その後、台湾は民主化され今に至っています。習近平主席は30代~40代の時、台湾に近い福建省職員として約17年勤務しています。習近平主席が掲げる『中華民族の偉大なる復興』には台湾統一が視野に入っているのです」
   

『マスコミより確かな 習近平の言い分』

孔健/著 三五館 2014年発行

習近平が語った「中国の夢」は人心を鼓舞した より

習近平が描く「中国の夢」とは、19世紀以前の強い中国の姿を取り戻すことだ。世界の大国であった19世紀以前の姿である。
それまでインドとともに世界のGDPの半分近くを創出し、世界の中心として東アジアに君臨していた中国。偉大な中国を揺るがせたのは、19世紀以降東アジアを暴れまわった帝国主義列強だった。
中国で1952年発行された中学生の歴史教科書『中国近代簡史』によれば、帝国主義者によって奪われた領土は次のようになっている。
  カザフスタンキルギスタジキスタンの一部(1864年ロシア領)、パミール高原(86年英露が分割)、ネパール(98年英領)、シッキム(89年英領)、ブータン(65年英領)、アッサム(26年英領)、ビルマ(86年英領)、タイ(1904年英・フランス共同支配下で独立)、ベトナムラオスカンボジア(1885年仏領)、マラッカ(75年英領)、台湾(95年日本領)、琉球(79年日本領)、朝鮮(1910年日本領)、露ハバロフスク州(1858年露領)、沿海州(60年露領)、樺太(1905年日露が分割)、とつづく。中国の領土を奪った国はイギリス、ロシア、フランス、そして日本だった。
中国の歴史軸で捉えると奪われた中国領はこういった結論に導かれるのである。
これで習近平政権がどういった国造りをめざすかは、どんな中国人にも明確に把握できた。国力旺盛な強い中国だ。とはいっても19世紀と同じように武力で世界制覇をしようとしているのではない。前述の習近平のインタビューからも読み取れるように、「人民元」を基軸通貨とするのも夢を実現するための項目の1つだ。あくまでも外交的、平和的な手法である。
18世紀後半に始まったイギリス産業革命により、中国は世界におけるその地位を欧米諸国に奪われた。しかし、世界史のスポット・ライトは再びアジアに光を当て、21世紀の今日、中国の力は超大国アメリカをも凌駕しようとしている。強い中国建設は夢ではない。