じじぃの「日米2プラス2・尖閣・中国を名指し批判!プライムニュース」

【BS】『日米外務+防衛相会談中国「名指し」批判か豪州とインドの思惑は』2021年3月16日

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日米外務+防衛相会談 中国「名指し」批判 【後編】

プライムニュース 「日米外務+防衛相会談 中国を名指し批判か 豪州とインドの思惑は」

2021年3月16日 BSフジ
【キャスター】新美有加、反町理 【ゲスト】佐藤正久参議院議員 自由民主党外交部会長)、古森義久産経新聞ワシントン駐在客員特派員 麗澤大学特別教授)、朱建榮(東洋学園大学教授)
日米を中心に相次ぐ外交日程。関係国の最大の懸案といえるのは、“対中国”だ。
中国の国会にあたる全人代全国人民代表大会は、最終日の11日に香港の選挙制度を変更することを議決した。欧米から非難や懸念の声が相次ぐ中での決定は、近年、際立ってきた習近平政権の“強硬路線”を象徴するともいえよう。
一方、中国の覇権的な動きに対抗して「自由で開かれたインド太平洋」を目指す日米豪印4ヵ国の枠組み「クアッド」は、12日に初めての首脳会談を開催。さらに、16日には、日米の外務・防衛閣僚による安全保障協議委員会いわゆる「2+2」が行われる。菅政権・バイデン政権の誕生後、初めての2+2で、強固な同盟関係を再確認しつつ、対中国を念頭にしたメッセージをいかに示せるかに注目が集まる。
また、今週は米韓2+2、米中の外交トップ会談も予定されており、まさに中国をめぐる関係各国の外交日程がめじろ押しだ。
日本・アメリカ・中国、そして周辺国の複雑な関係を読み解き、今後を展望する。

外務+防衛相会談を速報&分析 日米が中国を「名指し」批判

●中国に強い懸念共有 日米2+2
日本と米国の「2+2」(外務防衛閣僚会議)が約2年ぶりに開かれた。
会議の冒頭、茂木外相は「力による一方的な現状変更の試みや権威主義体制の伸長など、自由で開かれた国際秩序が大きな挑戦を受けている」と、中国に対する強い懸念を表明し、ブリンケン国務長官は「国際法を尊重する地域にしたい」と強調。
4大臣は共同文書を発表し、「中国による既存の国際秩序と合致しない行動は日米同盟と国際社会に課題を提起している」と批判。
さらに、4大臣は「ルールに基づく国際体制を損なう行動に強く反対する」と確認し、中国が海警局の船の武器使用を認めた海警法に「深刻な懸念」を表明。
さらに、香港、新疆ウイグル自治区の人権問題についても「深刻な懸念」を共有。
バイデン政権発足後、2ヵ月ほどとかつてない早さで開かれた今回の「2+2」は多くの時間が中国の問題に割かれ、中国に対する両国の強い危機感を内外に示すものとなった。
きょう午後、都内で行われた日米外務防衛担当閣僚会合「2+2」について聞く。
アントニーブリンケン国務長官オバマ政権でバイデン副大統領の補佐官(国家安全保障担当)、国務副長官を歴任。
ロイドオースティン国防長官はアフリカ系初の国防長官。
2010年、イラク駐留軍司令官として米国軍撤収を指揮。
2013年、中東全域を管轄する中央軍司令官に就任し、過激派組織「イスラム国」掃討作戦を指揮。
2人とも閣僚就任後、初めての外国訪問。
まずは日本を選んだバイデン政権の思惑とは。
古森義久、「アジアを重視しているということ。その背景には中国問題が今の米国の外交の対外面での最大の課題だということ。日米同盟は歴代政権の超党派共和党民主党でも重要であって、党派による政策の違いがない。日本に最初に来てくれて日本が一番大切にされたと言うのは早い。この後に韓国に行く。彼らの声明を見ると日本との同盟と韓国との同盟は共に大事だと。日本と韓国はもう少し仲良くしてくれと言っている。その後、国防長官はインドに行くし、本番に近いような中国との会談がある。全部アジアがパッケージになっている」
●外務+防衛相が共同会見 日米の“対中メッセージ”は
茂木外相は「中国による既存の国際秩序と合致しない行動は日米同盟、国際社会に対する様々な課題を提起しているとの認識で一致した。東シナ海南シナ海を含め、現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも反対すると共に、中国による海警法に関する深刻な懸念を共有した。地域の戦略環境に関しては尖閣諸島に対する日米安全保障条約第5条の適用を再確認すると共に、同諸島に対する日本の施政を損なおうとする一方的な行動に引き続き反対することを確認した。台湾海峡の平和と安定の重要性を確認した。年内にも再度、日米2プラス2を行い、その成果を確認することとしたい」と発言した。
ブリンケン国務長官は「中国が威圧的な方法で香港経済を破壊し、台湾の民主主義を軽視して、ウイグル自治区チベットで人権侵害を行い、南シナ海では海洋の安全を脅かしている。我々は『自由で開かれたインド太平洋』のビジョンを共有している。我々は国際秩序を順守し、協力し、平和的に問題を解決する。中国が威圧的に出た場合には必要ならば、それを押し戻すということ」と発言した。
日米「2プラス2」共同文書では「日米は、中国による、既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟及び国際社会に対する政治的、経済的、軍事的及び技術的な課題を提起していることを認識した」と、中国を名指しする形となった。
佐藤正久、「中国の覇権的な行動があまりにも日本や米国が持つような普遍的な価値、新疆ウイグルや香港の問題とか米国はレッドラインを越えたということで、今までは中国という名前は書かなくても実態面で南シナ海東シナ海で現状変更のことを書いていた。今回、明確に言ったということは中国の立ち居振る舞いが価値観と合わないということ」
古森義久、「中国自体の言動のあまりの凄まじさ。それに対応してコロナを広げたのは中国の隠蔽工作の結果だというような感覚が米国ですごく強くて、超党派の中国批判は強い。トランプ政権が中国を名指しにして非難してきた勢いはバイデン政権も感じている。米国側で中国と名前を出した方が自然じゃないかとなったのではないか」
朱建榮、「20年前に比べれば中国の存在が極めて大きくなったことが一番大きい背景だと思う。2000年の時点で中国のGDPは日本の4分の1だった。今は日本の3倍。防衛費、軍事費は日本の4倍、5倍。米国ですら中国の急速な台頭に脅威感を持ったので、名指し批判は日本と米国が中国への脅威感を共有している。その点は日本と米国が突出して言っているので、他の国との間に同じような共同声明が出せるかというところもあわせて見ないといけない。インドを例に言うとインドは中国と2国間会談を行っている」
●日米「共同発表」 中国海警法「深刻な懸念」
日米「2+2」共同文書では「中国海警法等の最近の地域における混乱を招く動きについて深刻な懸念を表明」「日米安全保障条約第5条の下での尖閣諸島を含む日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントについて議論」「日米は、現状変更を試みる、あるいは、尖閣諸島に対する、日本の施政を損なおうとする、いかなる一方的な行動にも引き続き反対する」とした。
古森義久、「バイデン政権が言っていることは尖閣諸島は日本の制限下にあるから日米安全保障条約第5条の適用対象になるということで止まっている。もし中国が武力を使って尖閣諸島に来た時に、米国が軍事介入をするのかどうかとは違う。日米安全保障条約第5条をよく読むと、お互いの憲法、その他の規定に従って実際に行動を取るかどうかということになる。伝統的に民主党側には慎重、日本側から見れば誠実ではない、介入しない方がいいと」
●日米豪印 連携の行方 中国への”依存”と”脱却”
日本、米国、オーストラリア、インドの4ヵ国(クアッド)は、経済安全保障をめぐる中国の脅威に対抗するため、スマートフォンや軍用機などハイテク製品の製造に欠かせない重要資源「レアアース」の確保で連携する。
世界最大の生産国である中国が資源を囲い込むリスクが高まっており、サプライチェーンの「脱中国依存」を図る。
クアッドについて。
佐藤正久、「日米豪印でサプライチェーンをどうするか。日本は今まで安全保障と経済を絡めての外交はしてこなかった。レアアースなど中国に依存しない形にもっていく必要がある。声明で海洋安全保障分野を含む協力を促進するとある。昨年11月からいろいろあったが、日米豪印の訓練が始まったように、協力を促進するという言葉が入ったのは非常に大きい。米国が気候変動をやろうと思うとレアアースが重要になってくる。米国はレアアース8割を中国に頼っている。日本は尖閣で問題があったときにやられて6割くらいに依存度を減らした」
中国の外務省の副報道局長が「第三国を標的にしたりその利益を損なったりすべきでない」と発言した。
朱建榮、「米国、日本が対中包囲網の土台にしようという思惑は見えるが、実態はそうならないと見ている。インドは独自外交をしている。中国ではクアッドに対し猛烈な反応は出ていない。実務的な協力は良いことという意見がある」

【提言】 「日米の対中外交かくあるべし」

朱建榮 「冷戦思考より国際貢献
 台湾を含めて中国の包囲網というのは冷戦思考だ。
古森義久 「実効ある抑止」
 尖閣灯台を建てることなど、とにかく日本が中国に対し実効支配していることを見せつける。
佐藤正久 「賢く強かに」
 米中直接対話が18日、アラスカで行われる。中国を呼んで行われるが日本もこのような強かさを持つ。
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