30 years on since the fall of the Berlin Wall
Remembering the fall of the Berlin Wall
Remembering the fall of the Berlin Wall
OCTOBER 31 2014 Financial Times
When the Wall fell 25 years ago, the bankruptcy of East German communism had long been clear. Yet there was nothing inevitable about the events of November 1989
https://www.ft.com/content/42222fe0-5e9c-11e4-a807-00144feabdc0
『死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001』
ポール・ロウ/著、小川浩一、竹村奈央、風早仁美/訳 実業之日本社 2019年発行
ベルリンの壁崩壊 より
レイモン・ドゥパルドン
撮影年:1989年
撮影地:ベルリン、ドイツ
フォーマット:35mm
1989年11月、西ドイツから東ドイツを分断する目的で1961年に建設され、東ドイツの建設者たちから広く「対ファシズム防壁」と呼ばれたベルリンの壁の解体が始まった。東西間の国境開放が宣言された後のことであった。ドイツ史に残るこの歴史的瞬間が、マグナム写真家レイモン・ドゥパルドン(1942~)によって、写真にとらえられている。
壁の取り壊しを前に、多くの市民たちが両側からよじ登り始めた。国境の職員たちは、彼らを止めることも、越境を許可することもできなかった。この画像では、ベルリン市民たとが壁を乗り越えるのを助け合っている。ドゥパルドンは壁の片側の足元に視点を据え、地面にいる人を引き上げようと手を伸ばす、すし詰め状態の人々を急な角度で見上げる。写真の中に、カメラを見ている人は誰もいない。皆の頭にあるのは目の前のことだけ、助け合って壁を越えることだけだ。
ここからは、その瞬間の重みが伝わってくる。このような重要な出来事を前に、カメラは蚊帳の外だ。とはいえ、よく見てみると、必死な状況にもかかわらず、何人かは口元に微かな笑みを受かべている。わずかながら勝利の喜びの空気が漂っている。