プライムニュース 「桜を見る会疑惑捜査へ 菅×王毅会談の成果は」
2020年11月25日 BSフジ
【キャスター】竹内友佳、反町理 【ゲスト】薗浦健太郎(前首相補佐官 元外務副大臣 後半)、興梠一郎(神田外語大学教授 後半)、朱建榮(東洋学園大学教授 後半)
中国の王毅外相が24日に来日し、茂木敏充外相と会談を行った。25日には菅義偉首相と会談を行う予定だ。
尖閣諸島周辺の接続水域で中国の公船を確認した日数が300日を超えるなど、中国の脅威が増す中、日本側は懸念を伝え、率直な意見交換をしたい考えだ。
アメリカが政権交代で揺れているこのタイミングで来日した王毅外相は、何を伝えに来たのか。そこにはどんな本音が隠れているのか。
●王毅外相来日に見る中国の本音 尖閣問題発言で日中は?
茂木氏は11月24日の記者発表で、「尖閣周辺海域に関する日本の立場を説明し中国側の前向きな行動を強く求めた」と強調した。
王毅外相は、「ここで1つの事実を紹介したい。この間、一部の真相が分かっていない日本の漁船が絶えなく釣魚島(=尖閣諸島の中国名)の周辺水域に入っている事態が発生している。中国側としてはやむを得ず非常的な反応をしなければならない。われわれの立場は明確で、引き続き自国の主権を守っていく。敏感な水域における事態を複雑化させる行動を避けるべきだ」と発言した。
日中外相会談後の日中外相の記者発表における発言は中国政府のHPで尖閣問題の話しは無かったことになっている。
薗浦健太郎、「このHPの中身を紐解くと、日中は長期的なパートナーだとかプラスのことばかり書いてある。経済的な話についても日本側がここまで話したかというもの以外にも並べて書いてある。成果面を強調する必要があった。王毅外相の発言は明らかにこれを損ねている。中国国内のナショナリズムに火がついて抑えきれなくなることを恐れて国内向けにはこの話をしない、ただし対外的には主張するという立場を取ったのでは」
習近平、サプライチェーン、コロナについて言及。
興梠一郎、「ホットラインの話が成果の6番目として書いてある。尖閣のせの字も出てこなう。全部経済の話」
朱建榮、「国内向けという話ならなぜ外務省のHPに載せないのか。領土問題は火がつく、日本で既に火がついている。中国の若い世代はSNSで本当に火が付きやすい」
薗浦健太郎、「そもそも仕掛けてきたほうがそろそろ落ち着きましょうというのは我々は受け入れられない」
●習近平主席「TPP参加検討」 中国の思惑と経済戦略とは
中国・習近平国家主席のAPEC首脳会議での演説(11月20日)を紹介。
朱建榮、「RCEP(東アジア地域包括的経済連携)にようやく参加したところでTPP(環太平洋経済連携協定)というのは、高い基準というのは中国が現時点で満たしていない。これからはTPPという基準をもって中国の改革を進めていくと」
興梠一郎、「RCEPがインドが入らなくても中国が入れたというのは向こうで大きく報道している。韓国と日本が入っていて中国が入ってくる、そこに米国がいない。ここで1つポイントを取った」
TPPの主なルール(投資、関税手続き、電子商取引、国有企業、知的財産)について一覧。
興梠一郎、「ベトナムを1つのモデルケースにして、ベトナムが色々改革していくなら中国もやりなさいという意味合いがあったが、それが米国が抜けてしまい日本が引き継いでやっている。1つの問題は、WTOですら中国は入ってやっていない。WTOのメンバーシップを守っていないということで問題になっている。ルールが変えられてしまう可能性がある」
【提言】 「今後の中国への向き合い方」
朱建榮 「十年後を見越して」
10年前の中国と比べると経済は3倍になっている。日本はアドバイザーとしてTPPで中国をよい方向に変えていく。
興梠一郎 「徳不狐 必有鄰」
尖閣問題でもおおらかに。徳は孤ならず必ず隣有り。本当に徳のある人は孤立したり孤独であるということは無い。中国と関係のよい国がどれほどあるか。日本にはオーストラリアからわざわざやってくる。日本はネットワークで友だちを増やしていく。
薗浦健太郎 「したたかさ」
日本の主張はどんなことがあっても曲げない。
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