じじぃの「天の川銀河・地球に似た惑星はいくつあるのだろう?あっと驚く科学の数字」

The Water Planet

地球に似た系外惑星を300光年先に発見。生存可能領域で大気があれば水も?

2020-04-17 sorae
2018年に運用を終えたNASAの宇宙望遠鏡「ケプラー」は、太陽系外惑星が手前を横切る「トランジット」が起きた時の恒星の明るさの変化を観測することで、数多くの系外惑星発見に貢献しました。今回、ケプラーの観測データを再確認したところ、これまで見過ごされていた地球サイズの系外惑星、つまり地球に似た惑星が見つかったとする研究成果が発表されています。
Andrew Vanderburg氏(テキサス大学オースティン校)らがケプラーの観測データから新たに発見したのは、「はくちょう座」の方向およそ300光年先にある系外惑星ケプラー1649c」です。ケプラー1649cの直径は地球の約1.06倍で、赤色矮星ケプラー1649」を約19.5日周期で公転しています。
https://sorae.info/astronomy/20200417-1649c.html

『あっと驚く科学の数字 最新宇宙論から生命の不思議まで』

数から科学を読む研究会/著 ブルーバックス 2015年発行

1000億――天の川銀河の星の数。第2の地球はどこにあるのだろう? より

秒速200キロメートルで回る星たち

天の川は、古くから天を流れる川に見立てられきた。その形が科学的に説明されたのは18世紀の後半のことだ。
天王星の発見者として知られるウィリアム・ハーシェルは、全天の683の領域の星の数を観測し、星の空間分布を導きだした。その結果得られたのが有名な「ハーシェルの宇宙モデル」である。その形は扁平な凸レンズのようで、このレンズの中の地球から見ると、レンズの縁の方向へ無数の星が重なって地球を取り巻き、川のように見えるというわけだ。このハーシェルの宇宙モデルが今日の「天の川銀河」モデルにあたる。星は宇宙空間で群れをつくっていて、その集団を「銀河」というが、それらと区別するため、天の川銀河はとくに「銀河系」とも呼ばれる。
ハーシェルはその宇宙モデルの大きさを正確に決めることはできなかった。当時は、まだ星の距離を測る方法が確立されていなかったからだ。遠方の星の距離を測ることができるようになったのは20世紀に入ってからで、今日では天の川銀河の直径は約10万光年と計算されている。
天の川銀河は、円盤部、中心部の扁平な楕円体部、円盤部を球状を取り囲む暗黒ハローから構成される。円盤部は大小さまざまな星からなり、星間ガスや若い星からなる散開星団は円盤部に渦巻き状に分布している。楕円本部には年齢が100億年以上の古い星が集まる。暗黒ハローには古い星からなる球状星団が散在しているが、その広がりははっきりわかっていない。
太陽はオリオン腕と呼ばれる渦状腕の縁に位置している。国際天文学連合が定めた推奨値によると、銀河中心から太陽系までの距離は2万7700光年。円盤部は秒速220キロメートル以上という高速で回転している。回転楕円体の質量分布と回転速度との間には一定の関係式が成り立つので、回転速度から質量を計算することができる。この方法で求めた天の川銀河の質量(太陽系軌道より内側)は、太陽の質量の約1000億倍、2 x 1044グラムだ。
この質量をもとにして、天の川銀河の星の数は約1000億個と概算されている。

地球型の惑星は100億個?

太陽系から最も近い恒星はケンタウルス座アルファ星で、その距離は4.3光年である、この星をめざして光の速さで飛行しても、4.3年もかかってしまう距離だ。太陽から10光年の範囲にはわずか12個の恒星しか存在しない。
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近年、太陽系の外の恒星を回る惑星(系外惑星)を探すプロジェクトが地上と衛星の両方で進められて、めざましい成果をあげている。1995年の最初の発見に始まり、現在では1890個まで増えている(2015年2月時点)。
これらの惑星は太陽系の惑星とはかなり異なるものが多い。中心星をわずか4日ほどで公転する木星の質量に近い灼熱の惑星(ホットジュピター)、海王星の質量に近い「ホットネプチューン」、地球の質量に近い「スーパーアース」、海王星軌道より外を公転する「遠方巨大惑星」などである。そのほとんどが木星のようなガス惑星だが、地球のような岩石惑星に近いものも見つかっている。そのうちの約50個が、「ハビタブルゾーン」(生命居住可能領域)といって、生命を育む条件である温暖で液体の水が存在する可能性のある領域に分布していた。
系外惑星の存在は、恒星の公転速度のふらつきや光度変化から間接的に観測されてきたが、2008年に直接撮像に成功した。これまでに10個が撮影されている。うち3個はハワイ島すばる望遠鏡の成果だ。2009年からスタートしたシーズ・プロジェクト(SEEDS、Strategic Explorations of Exoplanets and Disks with Subaru)では、きわめて暗い系外惑星や惑星誕生の現場である星のまわりの円盤を観測し、「第2の地球」の検出を目指している。
天の川銀河の恒星はほとんどが惑星をもっているという研究も発表されている。南半球での観測では、地球から50光年の範囲に1500個以上の惑星が存在する可能性が示された。しかも、巨大惑星よりも地球サイズの惑星の数のほうがはるかに多く、天の川銀河には100億個の地球型惑星が存在するという。その中にはきっと生命を持つ第2に地球が存在することだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。

幸福な家族というのは基本的には同じものだが、不幸な家族にはそれなりの不幸がある。

                  ――トルストイアンナ・カレーニナ』 より
生命のない惑星は互いに違っていて独自なものだが、地球型の生命がいる惑星は基本的に同じである。
これはアンナ・カレーニナを居住可能な惑星に適用したものだ。

地球はある意味で他の惑星と比べて特別ではないが、別の見方をすれば宇宙の宝くじに当たったという点では特別なのだ。

一説によると、惑星のなかで地球が例外なのは「水の惑星」であることらしい。