Science Bulletins: Tibetans Show Recent Evolution
Tibetan DNA study reveals human evolution
チベット人の高地順応、謎の「デニソワ人」のおかげ?
2019年5月3日 朝日新聞デジタル
標高3300メートルのチベット高原に16万年前、現生人類と共通の祖先を持つ未知の人類「デニソワ人」が暮らしていたことがわかった。
現生人類より10万年以上早くチベット高原に到達しており、現生人類との交雑の結果、現代のチベット人に高地適応の遺伝子を残した可能性がある。ドイツや中国などのチームが1日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
https://www.asahi.com/articles/ASM4Y52FVM4YULBJ004.html
私たちは今でも進化しているのか より
チベット人が高地に住めるようになったのも、耳あかに2つのタイプが存在することも、すべて人類が「進化している」ことの証なのだ。
2009年はチャールズ・ダーウィン生誕200年で、彼の代名詞ともいえる著書『種の起源』も、発表から150年を迎えた。それを祝うために会議が開かれ、識者が集められ、本が何冊も出版された。きりのいい数字の記念に、人は何かもっともらしいコメントを言いたくなるものらしい。ダーウィンの考えが今でも適用するか検討するさまは、”あの人は今”のような番組で、ロバート・デ・ニーロが今でも映画界の重鎮であるか否かを議論しているようだった。
議論のテーマの多くは、少なくとも有力メディアが扱ったものでは、人間にまつわるものがほとんどで、いちばんよくとりあげられた疑問は、人間は今でも進化しているかどうかだった(『進化のなぜを解明する』の著者で生物学者のジェリー・コインが、講演会で必ず訊かれる質問でもある)。
最速の進化をとげたチベット人
2010年にニューヨークタイムズ紙に「ヒトの最速の進化」という見出しの、ニコラス・ウェイドの記事が掲載された。レースの勝者は誰からも愛される。そしてこのレースの勝者は、チベットの高地に住む先住民だった。標高3962メートルで生活する人々の間では、高山病(酸素不足に体が対抗する試みがうまくいかないことから起きる)の症状が発症しない。山地の住人以外の場合、体は酸素不足を補うために赤血球の生産を増やす。その赤血球がヘモグロビンを運ぶ。ヘモグロビンは酸素と結びついてそれを臓器や組織に運ぶ分子である。赤血球の増加で血液が濃くなると、頭痛や不眠から呼吸困難、脳腫脹まで多くの健康問題が生じ、長期的には生殖能力が低下したり、小さな赤ん坊が産まれやすくなったりする。
しかしチベット人はこれの問題を乗り越えたたしいのだ。血中ヘモグロビンの増加は見られないが、安静時の呼吸が速くなった。それによる有害な影響は出ていない。それとは対照的に、中国で大多数を占める漢族がチベット人と同じ高度の土地に住むと、慢性的な高山病の症状を示す。そのような環境なら西洋人の大半も同じ症状に見舞われるだろう。チベット人にはなぜ症状がでないのだろうか。そして、なぜ2つの集団で違いが生じるのだろうか。
人間はだいたい海面と同じくらいの高さの土地で進化していて、高地のような厳しい環境に人が住むようになったのは、かなり最近のことだ。アンデスでは1万1000年前、そしてチベット平原では3000~6000年前からと推測されている。おもしろいことに、アンデス山系先住民はチベット人のような呼吸数の増加がなく、逆に血中ヘモグロビン濃度が上昇している。どちらの民族も高地で無事に暮らしているが、同じ問題に違う解決法を見つけたようだ。
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どうでもいい、じじぃの日記。
一説によると、人類は7万年前頃から進化していないらしい。
7万年前頃、「脳の突然変異」があった。イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリはこの時に起きた脳の突然変異を「認知革命」と言っている。
実は、現代人は狩猟採集をやめて農業社会へ移ってから、むしろ退化しているという説がある。
狩猟採集時代、人類はいろいろな植物や動物を食べていた。
今は、決まった植物、動物での食生活で、狩猟採集時代の方が多様性があったというのだ。
私たちは今でも進化しているのか?
「チベット人が高地に住めるようになったのも、耳あかに2つのタイプが存在することも、すべて人類が『進化している』ことの証なのだ」
とりあえず、人類で最速の進化をとげたのはチベット人らしい。
「耳あか」が進化とどう関係しているのかわかりません。 (^^;;